Kobo Sage / Libra2 : Bluetoothリモコンでページめくり
Sageで試しにやってみたら、できるね・・・。
いつものmobilereadのDeveloper's Cornerの、Bluetooth page turning for Kobo eReaders より。
手順の解説はこちら: kobo-btpt
https://github.com/tsowell/kobo-btpt
なのだが、あらかじめ言っておくと、
linux環境が必要。
というわけで、利用できる人は少ないだろうな・・・。
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作者さんはLibra2で、「8BitDo Zero 2」というゲームパッドを使った模様。これか?
https://www.amazon.co.jp/dp/B07Z2T85TQ/
こちらは単なる実験のつもり、何千円も使う気はないので、中国製の正体不明のコントローラーを使用。600円とか700円ぐらいでアマゾンで買っていたもの。もっと安いものも探せば見つかる。
https://www.amazon.co.jp/dp/B09J4KWTPY/
https://www.amazon.co.jp/dp/B09F85D9XJ/
こんなものでもページめくりはできたので、たぶん一般的なBluetoothのマウスやキーボードでもいけそうな感触。
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◯手順
1.https://github.com/tsowell/kobo-btpt/releases から
KoboRoot.tgzをダウンロードして、Kobo端末にインストール。
Kobo端末のトップに「.btpt」というフォルダができているはず。この中に設定ファイルを配置する(後述)。
2.Bluetoothデバイスとペアリング
作業を行なうlinux PCとペアリングしたら、デバイス名をメモしておく。
上のBTコントローラーを例にすると、「Beauty-R1」。
この名称をそのまま設定ファイル名にする(後述)。
3.Bluetoothデバイスの情報をゲットする。PCでそのままターミナルを起動して、
次のコマンドを打つ:
cat /proc/bus/input/devices
もしくは
cat /proc/bus/input/devices | grep -C 8 'Beauty-R1'
で、Enterキー。すると
I: Bus=0005 Vendor=05ac Product=022c Version=011b
N: Name="Beauty-R1"
P: Phys=58:b0:d4:a5:1c:81
S: Sysfs=/devices/platform/soc/uart1/tty/ttyS1/hci0/hci0:2/0005:05AC:022C.0004/input/input6
U: Uniq=11:22:34:da:9b:f3
H: Handlers=event20
B: PROP=0
B: EV=1f
B: KEY=3f 3007f 0 0 0 0 483ffff 17aff32d bf544446 401 0 1 130f93 8b17c000 677bfa d9415fed 9ed680 4400 0 10000002
B: REL=40
B: ABS=301 3
B: MSC=10
いろいろ画面に出力されるが、こんなのが見つかる(赤字にしたところに注目)。
デバイス名を確認。もう一つは、Handlers=event20の部分。
eventの後ろの数字は環境によって変わるので注意。この番号を覚えておく。
4.次はBluetoothデバイスのボタンの情報をゲットする
設定できるのは「次ページに進む」「前ページに戻る」「次章に進む」「前章に戻る」の4つ。
これらをBluetoothデバイスのどのボタンに割り当てるか設定するために、ボタンの情報が必要。
続けてまたコマンドを打つ:
sudo evtest /dev/input/eventXX
XXの部分は上で調べた番号にする。例では event20 になる。
(evtestがインストールされていなかったら、インストールする)
コマンドを打ったら、Bluetoothデバイスの使いたいボタン(「次ページ」などに割り当てたいボタン)を押す。
ボタンを押すと、画面にいろいろ出力される。たとえば、こんな感じ:
Event: time 1646452427.257389, type 4 (EV_MSC), code 4 (MSC_SCAN), value d0042
Event: time 1646452427.257389, type 1 (EV_KEY), code 330 (BTN_TOUCH), value 1
Event: time 1646452427.257389, type 1 (EV_KEY), code 320 (BTN_TOOL_PEN), value 1
Event: time 1646452427.257389, type 3 (EV_ABS), code 0 (ABS_X), value 512
Event: time 1646452427.257389, -------------- SYN_REPORT ------------
メモしておくのは、オレンジ、黄色、青のマーカーを引いた部分。これを設定ファイルに記述する。
同じようにして、別のボタン(「前ページ」に割り当てたいボタン)を押して、メモ(どこかにコピペ)しておく。
終わったら、Ctrlキーを押しながら、c を押す。これでevtestを終了させることができる。
あとは、ペアリングの登録解除。
5.設定ファイルを書く
設定ファイルはただのテキストファイルだが、念のため改行コードをunix式にできるエディタで。linuxのエディタなら問題ない。
ファイル名はBluetoothデバイス名と同じにすること。例ではBeauty-R1
というファイル名。拡張子もつけない。
ファイルの中身は
Method type code value の4つを記述するだけ。
Methodは
「prevPage」(前ページ)
「nextPage」(次ページ)
「prevChapter」(前章)
「nextChapter」(次章) のどれか。
type, code, valueはさっきメモしたもの。こんな感じになる(マーカーに注目):
nextPage EV_ABS ABS_X 512
prevPage EV_ABS ABS_X 3328
6.設定ファイルをkobo端末に配置する
PCにつないだKobo端末の「.btpt」フォルダに、作成した設定ファイルを配置する。
以上でおしまい。
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気になるのは、Kobo端末でBluetoothをONにすると、WiFiもいっしょにONになること。いちいち手動でWiFiをOFFにするのが面倒。
また、Bluetoothでバッテリー消費がどうなるのかも未確認。とくにSageのバッテリーはきついので、どうなのか・・・。
基本的に手で持って読むので、ページめくりにリモコンはいらないのだが、可能性はとりあえず追求。
linuxユーザーで、リモコンが使いたい人は参考までに。
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