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2021年10月

2021年10月22日 (金)

Kobo Sage, Libra2のレビューが出るまでのつなぎで、いくつか情報

  Libra2の内部画像

入手後さっそく殻割りした人が登場。いつものmobilereadから。

Libra2_inside

大きな画像は直接mobilereadのスレッドから参照を。

画像からわかるのは

・バッテリー:1420mAh

・ストレージがmicroSDカード

防水なのにeMMCではなく、microSDカードとは意外。Koboと言えば、microSDカードを換装してストレージを増量できるというのが、一部のファンには重要なポイントだったりする。

で、換装はできるのか?

画像の投稿者によると、指で抜こうしてもびくともしない、だそうだ。

防水なので、当然ながらmicroSDカード周りでも何らかの密封処理をしているはず。だから、そう簡単には外れないのでは?と思う。どういう処理をしているのかは不明だが、いずれにせよ外せばもちろん防水機能は失われるだろう。それでも換装にチャレンジする強者が出てくるかどうか。

 

Libra2、Sageのディスプレイ

前の記事でtolinoの新旧モデルの比較から、Libra2やSageのディスプレイの表示クオリティは上がりそうだと予想したが、やはりディスプレイは良くなっていそうな感じ。旧モデルのLibra H2O、Formaと新モデルLibra2、Sageの比較画像が出てきている。

◯Libra2 vs. Libra H2Oの画像

ridditの"Libra H2O vs Libra 2 (screen brightness and contrast) - photos" を参照。

見てもらえばわかると思うが、黒がより黒くみえてコントラストが上がっているし、フロントライトもより均等になっている。個体差はあるだろうが、Carta1200でより見やすくなっている可能性はありそう。

◯Forma vs. Sage

Forma_lightSage_light
 左Forma、 右Sage

大きな画像はmobilereadで参照を:Forma、 Sage

同じ条件で撮影したそうだ。色ムラがあきらかに減っているのがわかる。

おそらく旧モデルよりコントラストは向上し、ライトのレベルも上がっているようだ。

また、mobilereadの別の購入者の評価によると、

・SageはLibra2ほど背景が白くない(が、もちろんよいほうではある)

・ライトはLibra2のほうがよい

ということらしい。

ライトの均等さはディプレイ・サイズが大きくなるほど難しくなるので、仕方がないかもしれない。

また、背景の白さはLibra2のほうが上だというのは、Sageはスタイラス対応で、ディスプレイにデジタイザー用の層を追加しなければならなくなっているからかも?

 

ページめくり速度

◯Libra2

"Libra H2O vs Libra 2 (screen brightness and contrast) - photos" でも書かれているが、ページめくりはLibra H2Oとあまり変わりがないらしい。これまでの情報通りCPUに変更がなければ、当然の結果だろう。差が出るとすれば、Carta1200のレスポンスの違いぐらいだろうから。それは微々たるものだろう。

◯Sage

こちらはクアッドコア1.8GHz(AllWinner B300)に変更になっているので、旧モデルと違っているのかどうかが気になるところ。

少し速くなったという声は散見される。

同じくmobilereadに投稿されているマンガのページめくり動画を見るかぎりでは、きびきび動いている感じがする。すくなくとも、手元にあるKobo ClaraHDよりは速い(Koboの端末はElipsaやSageを除けば、基本どれも同じCPU)。

とは言っても、動画を見ればわかるが、マンガはページをめくるたびにリフレッシュ(白黒反転フラッシュ)するので、Kindleよりも目障りで描画に時間がかかることに変わりはない。つまりマンガのページめくりはKindleより遅い。

 

もう一つSageで気になる情報を。これもSage入手者によるmobilereadのポスト

それによると、約1000冊の本をインポートして、データベースの処理が20秒ぐらいで終わった、という・・・。速すぎないか? ディスプレイの描画速度はE Inkパネルの限界で大きくは変わらなくても、それ以外の処理はクアッドコア1.8GHzの力が発揮されているのか?

 

以上、こんな感じ。

ディスプレイの質が上がっているのは非常に好感が持てる。文字が読みやすいかどうかは書籍リーダーの命だから。

それにしても、Libra2にクアッドコア1.8GHzをつっこんだ形のドイツのtolino 6が最強なんじゃないか、という気が・・・。Libra2は従来と変わらないシングルコア1GHzだし。

Sageにスタイラスをつけずに軽い端末にしてくれたらよかったのに。ペンを使うというのは端末を机に置くということ。それとページめくりのボタンは本来相容れない。片手で持ってページをめくるためのボタンなんだから。Sageは中途半端なんだよな・・・。

 

 

 

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2021年10月18日 (月)

kobo製造のtolinoの新モデルを見てみよう

tolinoはドイツの電子書籍を扱う連合体だが、そこの電子書籍リーダーやソフトウェアの開発をしているのがkobo。ドイツで展開していた自社koboストアは撤退、その代わりにtolino入りしたのが何年か前の話。

koboが作っているので、ハードはkoboと同じものと予想できる(ソフトウェアは別物)。実際外観は、新モデルのtolino vision 6とKobo Libra 2と見た目は同じ。というわけで、tolinoからKoboのモデルを予想することも可能。

Tolinovision6

papierlos-lesen.deが前モデルとの比較画像をアップしている。つまり、新モデルで採用されたCarta1200と過去モデルのディスプレイの違いを見ることができる。

Vision6_01

tolino vision 5が前モデルKobo Libra H2Oに相当し、tolino vision 6が新モデルのKobo Libra 2に相当。

右の新モデルVision 6(Carta1200)のほうが文字が黒く、くっきりしている。フロントライトをつけると、もう少し差がはっきりする。

Vision6_02

ダークモードにすると、さらにわかる。

Vision6_03

これらの比較を見るかぎりでは、Carta1200を採用した新モデルのKobo SageとKobo Libra2の表示クオリティは向上していそうな予感。

画像だけなので、レスポンス速度についてはわからない。が、劇的に速度が上がっているとは思えない。それよりも文字が見やすくなっているかどうかのほうが重要だろう。

予想は以上。

 

あとはtolinoとKoboのラインナップの違いなんかをだらだらと。

Koboとの大きな違いは、tolinoはスタイラスペン対応のモデルを一貫してスルーしているということ。

スタイラスペンに対応した10.3インチのKobo Elipsaにあたるモデルは発売されていないし、新しいKobo Sageにあたるモデルもアナウンスされていない。8インチは旧モデルのKobo Formaにあたるtolino epos2をそのまま販売し続けている。

それから、Bluetoothオーディオについても言及がない。

ペンやらオーディオやら多機能化は必要ない、読書に特化した端末でいいのだ、という姿勢が透けて見えるようで、清々しさすら感じる。

 

もう一点。

Kobo Libra 2にあたるtolino vision 6のスペックに気になる点がある。

Tolinovision6_spec1

Kobo Libra 2のプロセッサは1GHzだ、といろいろなニュース記事で言われているが、Libra 2に相当するtolino visino 6は1.8GHzのクアッドコアであると、公式サイトに書かれている。それも、AllWinner B300とチップ名まで明記して。(これでKobo Sageやelipsaも同じものを使っていることは間違いないだろう)

前モデルからのアップグレード感がないので、プロセッサの変更でアピールする必要があったのかもしれない。プロセッサの変更でこれまでで最速のモデルになったと喧伝しているし。Kobo Libra 2よりもtolino vision 6のほうがいいかも・・・。

もうすぐ発売日。本格的なレビュー記事もそれ以後に出てくるだろう。

 

 

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2021年10月 9日 (土)

Kobo Sage / Kobo Libra2 発売 楽天の商品ページにない情報をいくつか

koboの8インチモデルと7インチモデルが刷新。

順番から行くと、次は6インチのClaraHDがリニューアルする番だった。ところが、7インチのLibraと8インチのFormaが新しくなった。

10.3インチのElipsaを新投入したところへ、さらに2モデル刷新とは・・・。

楽天の商品ページにある情報はそちらで確認を。商品ページのスペック表にない情報を補足。

楽天のKobo Sage商品ページ

楽天のKobo Libra2商品ページ

プレスリリース

を参照。

大きな変更点としては、Kobo Sageがスタイラスペン対応になったこと。

 

◯前モデルとの価格比較

▼Forma vs. Sage(8インチモデル)

前モデル:Kobo Forma:税込34,344円 / $249.99

新モデル:Kobo Sage:税込30,800円  / $259.99 (スタイラスペンは別売り)

米ドルでは10ドルの値上げだが、日本では逆に3000円以上の値下げ。前モデルのFormaの価格設定がおかしかったのでは??

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▼Libra H2O vs. Libra2(7インチモデル)

前モデル:Kobo Libra H2O:税込24,624円 / $169.99

新モデル:Kobo Libra2:税込23,980円 / $179.99

こちらもアメリカでは値上げ、日本では値下げ。 

でも、Libra2はやはり日本では高いと言うべきだろう。

amazonのPaperwhiteの新モデルが6.8インチになったことを考えると(高い方のシグニチャーエディション32Gが19,980円)、同じ7インチ相当のモデルで4000円の差は大きい。

 

◯前モデルとのCPUクロック数とバッテリーの比較(各種ニュース記事より。たとえば、gizmodoの日本語版など)

▼Forma vs. Sage

前モデル:Kobo Forma 
 クロック数:1 GHz / バッテリー:1200mAh

新モデル:Kobo Sage 
 クロック数:1.8 GHz / バッテリー:1200mAh

クロック数は上がっているが、チップ自体が変更されている模様。

Kobo ElipsaがNXPのi.MXシリーズから中国のAllWinner B300に変更になり(mobilereadのこちらのポスト参照)、Sageも同じものを使っているのではないか、と予想されている。シングルコアの1GHzからクアッドコアの1.8GHzになったといっても、さほど性能が上がっているわけではないという話。チップの変更はスタイラス対応に関係しているのかもしれない。

バッテリー容量は変わらないが、Sageには別売りのバッテリー付きの「パワーカバー」(重量:259g、税込9,980円)がある。

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▼Libra H2O vs. Libra2

前モデル:Kobo Libra H2O
 クロック数: 1GHz / バッテリー:1200mAh

新モデル:Kobo Libra2
 クロック数: 1GHz / バッテリー:1500mAh

こちらはCPUに変更はないという予想があり(mobilereadのスレッド)。

バッテリー容量が増えているのはいいことだろう。

 

◯前モデルとのサイズ・重量・ストレージの比較

▼Forma vs. Sage(8インチモデル)

前モデル:Kobo Forma
 177.7×160.0×4.2~8.5mm ; 197g
 ストレージ:32G

新モデル:Kobo Sage
 181.4×160.5×7.6mm ; 240.8g
 ストレージ:32G

Formaの場合はボタンのある持ち手側が厚く、外へ向かって薄くなっていく形で、エルゴノミック感が強い。が、Sageでは厚さは均等。スタイラスペンに対応したことで、書く時の安定感が必要になったからかもしれない。それで重くもなっている、と。

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▼Libra H2O vs. Libra2(7インチモデル)

前モデル:Kobo Libra H2O
 159×144×5.0~7.8mm ; 192g
 ストレージ:8G

新モデル:Kobo Libra2
 161.6×144.6×9.0mm ; 215g
 ストレージ:32G

こちらも厚さは均等になり、少し重くなっている。ストレージが増えている。

 

◯前モデルとのE Inkパネルの比較

Sage、Libra2ともに、Carta1200になった。

E Ink社の説明によると、レスポンスが20%、コントラストが15%向上した、とのこと。とはいえ、パネルを制御するドライバーの出来もあるだろうし(たぶんKoboよりAmazonのほうが上)、実機を見ててみないことには・・・。

すでにCarta1200を使っているKobo Elipsaの表示は悪くないという話はある。

ただ、マンガはページをめくるたびにリフレッシュ(全画面を書き換えるために白黒反転フラッシュ)するだろう。新モデルのElipsaでも変わっていないそうだから。マンガのページめくりが目障りで遅いのは、従来モデルから変化はないと思われる。

▼Forma vs. Sageで、もう一点指摘。

前モデルのFormaはE Ink Mobius(ガラス基板ではないので、薄くて軽くて割れにくい)を使っていたが、Sageのスペック比較表(アメリカkobo)からはMobiusの文字が消えた。Mobiusではなくなったのだろう。スタイラス対応と関係しているのかもしれない。Sageが重くなった一因がここにも?

 

◯Bluetooth(Sage、Libra2ともに)

楽天の商品ページにはないが、海外のkobo商品ページにはBluetooth対応がうたわれている。Koboで売っているオーディオブックを聴くことができる。楽天Koboではオーディオブックの扱いがないので、楽天はBluetoothには言及していない。

同じようにBluetoothをサポートしているElipsaではキーボードをつないだりはできるらしい(Elipsaはオーディオ対応はしていない)。

また、BLEリモート・コントローラーでページめくりもできるかも、という話も出ている。ロジクールR500(プレゼンテーション用のリモコン)でElipsaのページめくりをしている動画がYouTubeにあがっている。いつものdavidforさんによると、BLEコントローラーでページめくりテストが行われていたという話は聞いていたとのこと。

ひょっとしたら、SageやLibra2でも動くかも??

 

◯個人的な感想

▼Sage(8インチモデル)

スタイラスペン対応を是とするか、たぶんそのせいで40g以上重くなったことを非とするか。ここが分かれ目な気がする。

日本の場合はマンガが好まれるので画面は大きいほうがいい。が、マンガに書き込みをする人はあまりいないだろうから、ペンはなくてもいい。文字の小さいPDFをどうしても読まなければならない人なら、Elipsaを買うのでは?

手に持って読むだけなら、前モデルのFormaのほうがよさそう。まだたぶん手に入る。が、FormaのほうがSageより高い。ただ、型落ちなのでどこかで割引販売するかもしれない(この前Joshinで値引きしていた)。

重さが気にならないなら、E Inkのパネル自体は性能が上がっていることを願って(あとはCPUも)、Sageを選ぶのもよし。ペンが必要ならSageで問題ないだろう。

 

▼Libra2(7インチモデル)

日本ではBluetooth対応の意味がないので、ストレージの増量以外は大きな変化は感じられない。

7インチで画面は少し大きめで、Sageよりも軽くて持ちやすいのが強みだろう(持ちやすさは前モデルのLibra H2Oのほうがよかったのかもしれない)。すでにLibra H2Oを持っている人は買い換えるまでもなさそう。

前モデルより若干安くなって、E Inkのパネルがよくなっている(はず)なので、7インチモデルを新しく買いたい人にはいいのかもしれない。

でも、Kindle Paperwhite(6.8インチ、32G、19,980円)を考えると、Libra2(23,980円)は高い。Libra2に優位性があるとすれば、ページめくりボタンだけ。あちらは代わりにワイアレスで充電できる。

そもそも性能も安定性もPaperwhiteのほうが上。悪名高いダメ文字のようなバグはない。また、マンガは一ページ毎にリフレッシュしてページめくりが目障りで遅いということもない。それに、フォントも自由に追加できるし、太さも変えられる(koboではパッチをあてたりデータベースを書き換えたりしないとフォントの太さは変えられない)。それからもちろんカスタマー・サポート。

ストアにこだわりがなければ、7インチ相当のモデルならKindle Paperwhiteを勧めるのが良心的だろうと思う。

 

以上でおしまい。

6インチモデルの未来は・・・? amazonはスタンダードモデルを6.8インチにしたし、7インチあたりがが主流になっていくのかも。

基本的に机に本を置いて読む習慣がないので、個人的な読書スタイルに合うのは、持ちやすい7インチのLibra2のほう。だが、あまり気が進まない。Paperwhiteと比べてしまうからだな・・・。かといって、8インチのSageの240gという重さはどうなんだろうなあ。スタイラスペンはいらないし・・・。

 

 

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