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2020年4月17日 (金)

ヨーロッパでもカラーE Inkの電子書籍端末販売

カラーのE Ink端末を販売予定しているのはPocketbook。今年後半に販売開始するらしい。

Pocketbookcolor0 Pocketbookcolor1 Pocketbookcolor2
Pocketbook633color

以下の記事参照。
The Digital Reader: "Pocketbook to Launch Color eReader Later This Year – Will Amazon Turn Green With Envy?"
また、この記事が参照している、
heise online: "Pocketbook kündigt eBook-Reader mit Farbdisplay an" (ドイツ語)
allesebook.de: "PocketBook Color: eReader mit E-Ink Kaleido Farbdisplay"(ドイツ語)

6インチでカラー4096色、300ppiというスペック。
発売は今年後半、値段はheise onlineによると200ユーロで、現在は「開発の最終段階」だとか。それ以外の詳細は不明。

Pocketbookは元はロシア周辺をメインの市場にしていた会社で、実は7、8年前にカラーのE Ink端末を出したことがある。
Pocketbook Color Lux
週刊アスキーの昔の記事: "次世代カラー電子ペーパーを搭載したColor Luxが展示:IFA2013"

 

やはり気になるのは、ディスプレイに関する記述。"E Ink Kaleido"なる技術を使っているという。
The Digital Reader、heise online、allesebook.deともに、説明がはっきりせず、もしくはあきらかな事実誤認がある・・・。

heise onlineの記事には、「電子ペーパーを支配しているメーカーE Ink社のこれまで知られていないディスプレイタイプ」とあり、それを「E Ink Kaleidoと呼ばれる技術」と書いている。でも、説明はそれだけ。詳しいことはわからない。

The Digital Readerは、heise onlineの記事を引いて、Kaleidoという技術は聞いたことがないが、そういう名前の会社は存在していて、E Ink社の新しい技術パートナーなのかも?みたいなことを言っている。これは単なる憶測?

この2つの記事では、"E Ink Kaleido"という名称がどこから出てきたのかはっきりしないが、allesebook.deでは、Pocketbookの経営陣の発言として伝えている。「・・・われわれは6インチE–Ink Kaleido™カラーディスプレイを搭載した革新的な電子書籍リーダーの開発最終段階に近づいている。新PocketBook Colorは、最新のE-Ink Print Color ePaper技術に基づく最初のカラー電子書籍リーダーになるだろう」という具合。

だが、allesebook.deの記事にはあきらかな事実誤認がある。
E-Ink Print Color ePaperを、以前の表示不明瞭なE Ink Tritonとは別物で、ACePのバリエーションだとしている点。これはあきらかに間違っている。Print-Color ePaperを使っているなら、それはACePではない(前の記事を参照)。

ともあれ、E Ink Kaleidoがまったく新しいE Inkディスプレイではないことは確か。Print-Color ePaperとの違いは不明だが、あくまでも今年1月に発表されていたPrint-Color ePaperを元にしたもので、前の記事で書いた中国のカラーE Ink端末と大きな違いはないものと思われる。

実際、Pocketbook Colorのイメージ画像に表記されているのは、E Ink Kaleidoではなく、Print-Color ePaperの名前。
Pocketbookcolor

ともあれ、中国のメーカーだけでなく、ヨーロッパで展開してるメーカーもカラーE Ink化に乗り出したとは言える。日本のE Ink端末ユーザーにとって気になるのは、amazonやkoboの動向。ただ、Print-Color ePaperのクオリティーはどうなんだろうという気はする。


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