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2019年6月

2019年6月20日 (木)

Kindle: Oasis新モデル第10世代発売

新しいKindle Oasisの発売だそうだが、ぱっと見た感じではマイナーアップデート。

◎スペックなどはアマゾンの製品ページでどうぞ。
すでに予約は開始している。
発売日:7月24日
価格:旧モデルと変わらず?(アメリカやイギリス、ドイツなどでは旧モデルと同じ値段と言われているので、たぶん日本も?)

プレスリリース
「新しいKindle Oasisは、7インチの大画面ディスプレイや防水機能といった、多くのお客様から大変好評である仕様を前世代から引き継ぎながらも、さらに良い製品へと進化しています。今回のモデルから新たに追加された色調調節ライトを利用することで、お客様はお好みに合わせて、表示画面を暖かみのある色調に調整でき、昼夜問わず読書をお楽しみいただけます。・・・」(以下略)

◎新モデルのポイント
色温度の調節ができるようになったこと。旧モデルとの最大の違いがこれ。画面を黄色っぽく(アマゾンは何やらカッコつけて「アンバー」と言っているが)できるというもの。
これはアマゾンでは初登場だが、新しい技術でも何でもない。むしろ何をいまさら、というのが正直なところ。色温度調節はkoboが世界に先駆けて端末に追加した機能だし、今ではtolinoだろうがPocketBookだろうが、Barnes & Nobleだろうが、どこのメーカーでもつけている。数年遅れでアマゾンが追従しただけ。koboでは現ラインナップの一番安いClara HDにもついているものにすぎない。もちろん、一日の時間帯に応じて色を変えるなんてのも、当たり前。

アマゾンは頑固なところがあって、他社がディプレイを大きくしてもずっと6インチにこだわったり、防水もなかなかつけなかったりしていたが、今回の色温度も同じ。

というわけで、ただのマイナーアップデートという印象。色温度調節なんて他社が何年も前から使っている技術だし。

◎もう細かくスペックを見ると、
・ディスプレイ:7インチ、300ppi(旧モデル第9世代と同じ)
・外形:フラットベゼル、左右で厚さが違う形状で、ページ送りボタン付き
・ストレージ:8GB/32GB(旧モデルと同じ)
・防水:IPX8(旧モデルと同じ)
・サイズ:159 x 141 x 3.4-8.4 mm(たぶん旧モデルと同じ)
・重さ:188g(旧モデルは194g)
・バッテリー:最大6週間利用可能 (明るさ設定13、ワイヤレス接続オフで1日30分使用した場合)
 (旧モデル:数週間。明るさ設定10、ワイヤレス接続オフ、1日30分使用時)
・フロントライト(LEDの数):25 (旧モデルは12)

見た目は旧モデルと変わらないので、たぶん筐体は使い回しか?
LEDの数が倍以上に増えているが、これは色温度調節のためだろう。koboなどは白のLEDの間に色付きLEDを配置することで、色を調節している。旧モデルの12個から約2倍の25個に増えたのはそのためと考えれば不思議ではない。

◎アマゾンのスペック表にない情報
・ディスプレイ
上記プレスリリースにある「新しいKindle Oasisは最新のe-ink技術を採用し、より速いページめくりにも対応しています」についてだが、techcrunch.comによれば、
"There’s also a new generation of E Ink tech, which maintains the same resolution as before, but should offer an increased refresh rate, resulting in faster page turns."
techcrunchの日本語ページでは「またEインク技術も次世代へと移行しており、解像度は変わらないがリフレッシュレートが向上し、より素早いページめくりが可能となっている」とのこと。

この「新しい世代のE Ink技術」、「次世代に移行」した「Eインク技術」なるものの詳細は不明。現行はE Ink Cartaだが、それとは違う新しいものなのか、あるいはCartaをチューンアップしたとかそういうことなのか?

・バッテリー少し増量?
こちらはtechrader.comの情報。
"Amazon has now clarified that the new Kindle Oasis features an upgraded E Ink technology that can help the page load quicker and the battery is slightly bigger too at 1130mAh compared to the last-gen device's 1000mAh."

旧世代の1000mAhから若干増えて、1130mAhになった、と言っている。アマゾンのスペック表でバッテリー持続時間が「最大6週間」に増えたのはそのせい? ここでも「アップグレードされたE Ink技術」云々がある。

・プロセッサ
旧モデルと同じだという返答をアマゾン担当者からもらった、と言っているのが、cnet.com
"An Amazon rep confirmed that the processor in the new Oasis is unchanged, but the company is pledging that the new model offers somewhat faster performance. "The new Kindle Oasis introduces the next and improved generation of e-ink, which is faster in common customer scenarios such as getting back into your favorite book from Home or Library, looking up a word, and launching Settings, among others.""
プロセッサは変わらないが、処理速度は上がっている。それは「次世代の改良されたe-ink」を導入したからだ」、みたいな内容。
プロセッサは旧モデルと同じなら、i.MX7 Dualのはず。


いくつか記事を読んで、目に止まったのはこんなところ。もちろん買う予定はない。
色温度はkoboで知っているのでもはやどうでもいいが、「新しい」E Inkのパネルの正体が気になる・・・。

 

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