2018年新モデルKindle Paperwhite(第10世代)のjailbreak手順。
Kindle Paperwhite(第10世代、略称PW4)限定の話。
他のモデルについては、"5 x Jailbreak"参照。
以下は
"Brand new PaperWhite 4 (2018) factory image JailBreaking"
スレッドに書いてあることをまとめたもの。
jailbreakするなら、もちろん自己責任で。
◎まず確認すべき事柄
jailbreakできるかどうかは、ファームウェアのバージョンと端末のシリアル番号次第。
○ファームウェア: 5.10.0.1 か 5.10.0.2 のどちらか。
これは出荷時のファームウェア。これ以外はjailbreakできない。
すでにWiFi接続してPWを使っている人は自動的にアップデートされているはず(5.10.1.2など)。それはもうjailbreakできないということ。ファームウェアをダウングレードすればいいと思うかもしれないが、無理なのであきらめること。どうしてもしたいなら、物理的にKindleをこじ開けて基板のシリアルポートに接続して(ハンダ付け)、コンソールから操作する以外に方法はない。
○シリアル番号: G000PP、G000T6、G000T1、G000T2 で始まっているもの。
Kindle Serial Numbers参照。
もしここにないシリアル番号だったら、上記リンクのjailbreakのスレッドに報告して、対応をお願いすることになると思う。どこから買ったか、8Gか32Gか、WiFiモデルか4Gモデルか、などの情報が必要。
確認方法:ホーム画面のメニューの「︙」 > 「設定」 > もう一度メニューの「︙」 > 「端末情報」 > 「ファームウェアバージョン」と「シリアル番号」を見る。
買ってまだ電源を入れていない場合は以下の手順で確認。
1) PWの電源を入れる > 「言語」の設定をする > WiFi設定はスキップ(画面下の「Kindleのセットアップを後で完了する」をタップ)。
これはWiFi接続されて勝手にファームウェアがアップデートされる危険を避けるため。
2) ホーム画面が現れたら、メニューの「︙」 > 「設定」 > もう一度メニューの「︙」 > 「端末情報」 > 「ファームウェアバージョン」と「シリアル番号」を見る。
*シリアル番号はKindleが入っていた青い外箱のバーコードの下にも書いてある。
jailbreak可能な端末であることを確認したら、以下の準備を。
◎必要なもの
○factory image
ダウンロードは上記のjailbreakのスレッドから、
update_kindle_all_new_paperwhite_v2_5.10.0.1_factory.bin
もしくは
update_kindle_all_new_paperwhite_v2_5.10.0.2_factory.bin
自分のファームウェアのバージョンに合ったものをダウンロード。念のため、ダウンロードしたファイルに異常がないかどうか、md5sumもチェックすること。
○amazonから公式ファームウェアをダウンロードしておく
amazonのPW(第10世代)のファームウェア・ダウンロードページ
現時点では、update_kindle_all_new_paperwhite_v2_5.10.1.2.bin。
○K5 Factory JailBreak
このsnapshotのページのPackages targeting the Kindle 5 (Touch/PW1/PW2/KT2/KV/PW3/KOA/KT3/KOA2/PW4):以下から、
K5 Factory JailBreak: kindle-jb-factory-1.2-r15011.tar.xz
をダウンロード。"r15011"のリビジョン番号は変わっているかもしれない(よく更新されるので)。
○hotfix
ここから、
JailBreak-1.15.N-FW-5.x-hotfix.zip
をダウンロードしておく。
○snapshotのページから
MR Package Installer: kual-mrinstaller-1.7.N-r15585.tar.xz
Helper: kual-helper-0.5.N-r15581.tar.xz
をダウンロード。(これも細かなリビジョン番号は変わっているかもしれない)
また、KUALはsnapshotのものではなく、こちらの
KUAL: KUALBooklet-coplate-78183a5-20181209.zip
をダウンロード。
後は必要に応じで、同じページから、ScreenSavers Hack、Python、USBNetworkなどをダウンロード。
○tar.xzを解凍するツール
Linuxは普通にtarのコマンドで解凍できるが、他の環境では7-Zipあたりが別途必要かも。
◎手順
まずはしっかり充電しておくこと。ファームウェアのアップデート操作を何度かするので。
1. factory imageでKindleをアップデート
factory FWに対してjailbreakを行うので。
1) update_kindle_all_new_paperwhite_v2_5.10.0.1_factory.bin
もしくは
update_kindle_all_new_paperwhite_v2_5.10.0.2_factory.bin
(自分のPWのファームウェアと同じバージョンのもの)をPCにつないだPWにコピー(ドライブの一番上)。
2)USB接続解除、ケーブルを抜いたら、手動でファームウェアのアップデート操作をする。つまり、
ホーム画面 > メニューの「︙」 > 「設定」 > もう一度メニューの「︙」 > 「Kindleをアップデート」
アップデートには時間がかかるのであわてないこと。場合によっては30分もかかるそうだ。
2. ファームウェアのアップデート回避策を施す
PCにつないだPW(ドライブの一番上)に update.bin.tmp.partial という名前の空のフォルダを作成。
3. jailbreakする
1) kindle-jb-factory-1.2-r15011.tar.xz を解凍して、その中の
main-htmlviewer.tar.gz をPWにコピー(ドライブの一番上)。
2) PWのホーム画面の検索欄で操作
;installHtml と入力して(セミコロン、大文字小文字にも注意)、リターンキーをタップ
それで再起動される。ホーム画面に成功のドキュメントが現れる。
"You are jailbroken.txt"というただのテキストファイル。また、となりの「Kindleのセットアップ」からスキップしたWiFi設定ができる。
4. hotfix適用
1) JailBreak-1.15.N-FW-5.x-hotfix.zip を解凍、その中の
Update_jailbreak_hotfix_1.15.N_install.bin をPWにコピー(ドライブの一番上)
2) 再び手動アップデート操作
ホーム画面 > メニューの「︙」 > 「設定」 > もう一度メニューの「︙」 > 「Kindleをアップデート」
5. PWのWiFi設定をして、公式ファームウェアでアップデート
1) WiFi設定: ホーム画面、もしくは「設定」の「ワイヤレス」から。
2) 公式ファームウェアupdate_kindle_all_new_paperwhite_v2_5.10.1.2.bin をPW(ドライブの一番上)にコピー。またまた手動アップデート。
ホーム画面 > メニューの「︙」 > 「設定」 > もう一度メニューの「︙」 > 「Kindleをアップデート」
6. MR Package Installerをインストール
これがいろんなパッケージのインストーラー。これがないと何もインストールできない。
1) kual-mrinstaller-1.7.N-r15585.tar.xz を解凍。
2) その中の extensionsフォルダと mrpackagesフォルダをそのまま、PCにつないだPW(ドライブの一番上)にコピー。
3) どうせ必要になるので、Helperも合わせてインストール。kual-helper-0.5.N-r15555.tar.xz を解凍、その中のextensionsフォルダをそのまま、PCにつないだPW(ドライブの一番上)にコピー。
7. KUALインストール
これはパッケージのインストールを始め、スクリーンセーバーの設定など、あらゆるパッケージを操作するためのランチャー。だから必須。
1) KUALBooklet-coplate-d20a095-20181108.zip を解凍、その中の
Update_KUALBooklet_d20a095_install.bin
をPCにつないだPWの mrpackagesフォルダ内にコピーする(ドライブの一番上ではない)。
2) ホーム画面の検索欄に入力
;log mrpi と入力して、リターンボタンをタップ。
これで最低限必要なものはインストールした。
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あとは、スクリーンセーバーなりkoreaderなり好きなものをインストールして使えばよい。
○ *.binファイルはKUAL経由でインストール。
1) Update_****install.binをPWのmrpackagesフォルダにコピー。
2) KUALを起動(ホーム画面やライブラリ画面からタップ)後、「Helper+▽」 > 「Install MR Packages」 とタップしていくとインストールできる。mrpackagesフォルダには複数の*.binファイルを置ける(複数パッケージを一度にインストールできる)。
○ extensionsの場合(解凍してextensionsフォルダが出てきたら)
単にフォルダごとKindleにコピーする。
*注意点としては、以後ファームウェアのアップデートをしたら、*.binはインストールし直す必要がある。
KUALの見た目などは2年前の記事に画像あり。
また、スクリーンセーバーの設定方法も昔の記事参照。
念のため言っておくと、スクリーンセーバーは広告ありのモデルでは変更できない。
また、本の表紙や読んでいるページをスクリーンセーバーにしたいなら、あわせてPythonのインストールも必要。