ドイツ語多読本: Haruo Yamashita / Kazuo Iwamura : Abenteuer am Meer. Sieben kleine Maeuse gehen baden
今の季節にぴったりの海水浴の絵本。
ドイツの絵本は日本人とは別の感性で作られていて、その異国の雰囲気がおもしろみだったりするが、これはオリジナルは日本の絵本。日本人の感覚にぴったり、その心地よさがある。
Haruo Yamashita / Kazuo Iwamura : Abenteuer am Meer. Sieben kleine Maeuse gehen baden
429語
7匹の小ネズミの物語。
夏休みに入り、家族で海水浴へ。前日は浮き輪の用意をするお父さんのまわりでは、子供たちが地べたでクロールしたり、釣りの真似をしたりと、海水浴が楽しみで仕方がない様子。
そして当日、満員電車に揺られ、海に到着すると、すごい人混み。でも、ちょっとした入り江を発見。
お父さんは見張り台がわりの岩の上に陣取り、前日浮き輪に結びつけていた紐をつかんで、浮き輪で海に浮かんで遊んでいる子供たちが沖に流されないように監督。
ひとしきり遊んだら昼ごはん、そうするととうぜん眠くなって昼寝・・・。と、海水浴ではお馴染みの光景が、ほのぼのとした絵柄で生き生きと描かれていている。
ところが、寝ている間に潮が満ちてくる。見張り台の岩の上で寝ていたお父さんが海に取り残されてしまう。お父さんは泳げないのだ・・・。
そんな波乱もありながら、帰りの夕暮れの薄茜色の電車の中で居眠りするネズミたちの姿は本当に微笑ましい。
そんなごく当たり前のお話だが、海水浴の一日を描ききった感があって不思議と満足。
昼ごはんの笹の葉の上におにぎりというのは、ドイツ人にわかるのか? 口に入れているので食べ物だとはわかるだろうが。
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