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2017年3月23日 (木)

Kobo: KSMなしでkoreaderを使う

-- 追記 --
新しい記事「(新)KSMなしでkoreaderを使う」を書いた。
koreaderのインストールについては情報が新しいそちらを参照。
-- 追記おしまい --

koreaderと言えばKobo Sart Menu(KSM)を使って起動するのが一般的。でも、koreaderのためだけに、人によっては使いもしない機能盛りだくさんのKSMをインストールするのはちょっと・・・という人向けの話。

koreaderは表示が速いというので、日本ではおそらく主に自炊本用に使われているはず。あとは、本を開くのにファイルマネージャーを使っているので(フォルダをたどって本を探す)、フォルダで自炊本の整理をしたい(いちいちコレクションなんか作ってられるか、な)人にも好まれるのかもしれない。

日本語縦書きepubや、DRM付きのストアから購入した本ももちろん読めないので、自炊しない人やDRMフリーの洋書を読まない人には必要のない代物。個人的にはepub洋書には使うかもしれないが、自炊しないのであまり使うこともない。ただ、自炊本目的でkobo買う人もいるだろうから、導入方法ぐらいは説明しておこうかと。

--
KSMを使わないとなると、他の選択肢はkoreaderのインストール解説ページで説明されている
Kobo files monitor(fmon)
あるいは、解説ページにはないが、fmonの後継として開発中の
Kute File Monitor(KFMon)
あたりになる。

koreaderのインストール解説ページでは、Filemonitor(fmon)はKSMが動かなかった場合にのみ使え、と警告つきで紹介されている上、リンク先のfmonのページに行っても、プログラム本体しかなく、fmonを起動させるスクリプトが見当たらないため、ちょっと見ではfmon導入の仕方がわからないという・・・。

fmonは扱いにくいし、挙動が怪しいので、KSMを使えということなのだろうが、インストール手順さえしっかり守れば、問題なくインストールできるし、ランチャーの起動はfmonを使っており、ランチャー利用者はすでにfmon導入済み。

ただ、fmonよりKFMonのほうがおそらく面倒は少ないはずなので、ランチャーを使ってない場合はKFMonがいいだろう。そして、fmonとKFMonの同時使用はやめておけ、ということらしいので、

1.ランチャーをインストールしている場合、インストール済みのfmonを使う
2.ランチャーをインストールしていない場合、KFMonをインストール

というのがいいだろう。そしておまけで、KoboLauncherをいじったことがなければ、おそらくfmonの導入方法がわからないだろうから、参考までに、

3.ランチャーをインストールしていないが、それでもfmonを試す(これは次回説明)
も書いておく。

koboの最新FW4.3.8966でkoreaderの起動を確認したので、他のFWバージョンでも大丈夫だろう。

◎必要なもの
○koreader本体
https://github.com/koreader/koreader/releases/tag/v2017.03.08-nightly から
koreader-kobo-arm-linux-gnueabihf-v2015.11-894-gd168db9.zipを使用。
koboの最新FWを使うので、開発版nightlyビルドにした。それに、KFMonはstable版では使えない。

○koboのFW4.2.8283以降は、koreader.shに修正が必要
https://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=3477083&postcount=25
ここに書かれているように修正。さらにH2Oはこの修正も。
https://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=3478194&postcount=28
修正したものは下のダウンロードリンクのfmon_for_koreader.zipに入れておいた。
-- 追記 --
koreaderの最新リリースではkoreader.shの修正はもう必要なくなっているので、新しいバージョンのインストールをおすすめする。
-- 追記おしまい --

○fmon本体とfmon起動に必要なファイル、その他一式
http://pbchess.vlasovsoft.net/en/index.html の本家ランチャーのKobo用パッケージ(pbchess_2017.xx.xx_kobo.zip)内の、KoboRoot.tgzにfmon本体とスクリプト(on-animator.shとon_start.sh)が含まれている。
ここから必要なものを抽出して、さらにkoreaderに同梱されているfmon用スクリプトを一つにまとめたのがこれ。そのままだと不都合があるので少し調整してある。

ダウンロード: fmon_for_koreader.zip

○KFMon
https://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=274231から
KFMon-v0.9-16-g9b914a8.zip をダウンロード。

というわけで、koreader本体と上記リンクのfmon_for_koreader.zipをダウンロードしておけば必要なものはそろう。KFMonを使う場合はそれも追加ダウンロード。

では、インストール手順。
ランチャーを使っているので、まずは

◎ランチャーをインストールしている場合(fmon版)
fmonはデリケートなので、手順に従って上から一つずつ順番に行っていくこと。面倒だからとまとめて一度でやってしまおうなんて考えないこと。最悪、再起動ループ、ファクトリー・リセットの憂き目に会う。が、ランチャーのインストールができたのなら問題ないだろう。

1. koreader-kobo-arm-linux-gnueabihf-v2015.11-894-gd168db9.zipを解凍して、その中のkoreader.pngを、PCにつないだ端末の一番上にコピー(フォルダの中に入れないこと。ドライブのトップに置く)。

2. USB接続を解除して、ケーブルを抜く。端末で「コンテンツを処理しています・・・○%」の画面になり、ホーム画面、ライブラリ画面にkoreader.pngのサムネイルが表示されるのをかならず確認する。タップして一度画像を表示させてみる。それが確認できるまでは次の作業に移ってはいけない

3. 確認できたら、安全のためkobo端末を再起動。

4. koreader本体インストール
koreader-kobo-arm-linux-gnueabihf-v2015.11-894-gd168db9.zipを解凍してできた、koreaderフォルダをまるごと、PCにつないだ端末の.koboフォルダにコピー。

-- 追記 --
koreaderの最新リリースを使ったほうがよい。下記のkoreader.shの入れ替えは必要ない。
-- 追記おしまい --
さらに、koboのFW4.2.8283以降を使っている場合は、修正したkoreader.shに入れ替える。
fmon_for_koreader.zip内のkoreader/koreader.shを、端末の.kobo/koreaderフォルダに上書きコピー。

5. fmonのkoreader起動ファイルをインストール
koreader-kobo-arm-linux-gnueabihf-v2015.11-894-gd168db9.zipを解凍してできた、KoboRoot.tgzをPCにつないだ端末の.koboフォルダにコピー。

6. USB接続解除、自動的に再起動。で、おしまい。

koreaderの起動はランチャーの場合と同じで、ホーム画面からkoreader.pngのサムネイルをタップするなど、本を開くのと同じ要領で。

また、ランチャーと同じで、FWをアップデートするとon-animator.shが上書きされてしまうので、このファイルをインストールし直す必要がある。koreader_fmon.zip内のreinstallフォルダのKoboRoot.tgzを使えばよい。

○アンインストール
 koreader.png
 .kobo/fmon/koreader.sh
 .kobo/koreaderフォルダ
を削除。その後かならず再起動。

◎ランチャーをインストールしていない場合(KFMon版)
fmonをインストールしたことがあるなら、あらかじめfmonは削除しておくこと

1. KFMon-v0.9-16-g9b914a8.zipを、PCにつないだkobo端末に解凍(ドライブのトップに)。
 koreader.png
 .addsフォルダ
 .koboフォルダ内にKoboRoot.tgz
ができているのを確認。
(あるいは、fmonの場合と同じようにkoreader.pngだけ先に端末に突っ込んでUSB接続解除、ケーブルを抜く、をしておいたほうが確実かもしれない。やはりnickelのデータベース処理は不安なので)

2. koreader本体インストール
koreader-kobo-arm-linux-gnueabihf-v2015.11-894-gd168db9.zipを解凍してできた、koreaderフォルダをまるごと、PCにつないだ端末の.addsフォルダにコピー。

-- 追記 --
koreaderの最新リリースを使ったほうがよい。下記のkoreader.shの入れ替えは必要ない。
-- 追記おしまい --
さらに、koboのFW4.2.8283以降を使っている場合は、修正したkoreader.shに入れ替える。
fmon_for_koreader.zip内のkoreader/koreader.shを、端末の.adds/koreaderフォルダに上書きコピー。

3. USB接続解除、自動的に再起動。

koreaderの起動は、ホーム画面からkoreader.pngのサムネイルをタップするなど、本を開くのと同じ要領で。

インストール後、koreaderが起動しなかったら、もう一度再起動するといいようだ。

と、KSMよりインストールも使い方も簡単。

fmonと違って、FWのアップデート後もKFMonはそのまま使える。
ただし、koreaderを終了すると端末は再起動する。再起動ではなくnickelを起動させるオプションは今のところ使えない(Make reboot_on_exit=false work?参照)


これでランチャーがある場合とない場合、両方の説明はできたし、長くなったので、「ランチャーをインストールしていないが、それでもfmonを試す」編は次回。

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