Kobo: 2017年新モデル"Kobo Aura H2O Edition 2"?(続報、FCC編)
前回の続き、FCC編。
FCC(アメリカの放送通信事業の監督をしているところ。WiFi機器なのでそのテスト・認可が必要なんだろう)にkoboの新モデルらしきものを発見したというのが、
Kobo Aura H2O Edition 2 Shows up on the FCC Websiteの記事。
これで何がわかるのかいちおう確認。
FCCのページにアップされているpdfをざっと見たかぎりでは、製品名らしきものと、FCCのテストに使われたデバイスの基本情報がある(基本無線のテストだろうから、それ以外の詳細はわからない)。
○"Cover Letter - eLabel Declaration rev.pdf"
FCCの認可マークがどこに表示されるかを示すものなのか、1ページめにFCCマークを含む画面のコピー(名称などは黒塗りになっている)と、それがどこに示されるのかが2ページめで説明されている。日本語で言うと、メニューの「設定」 > 「Kobo Aura H2Oについて」に進め、という具合(前回の記事も参照)。端末を持っている人は設定画面を確認してみるといい。
○"Test Report (DTS).pdf"
7ページめに、テスト機(EUT)の基本情報がある。気になるのは、
・Brand: Kobo
・バッテリー:3.7Vdc, 1500mAh, 5.55Wh
・eMMC:
No.1: Sandisk 8G byte
No.2: Samsung 8G byte
のあたりか。
開発中のサンプル機なので、製品になった時にどうなるかはわからないが(製品になるかどうかも本当はわからない)、とりあえず
・製品名は"Kobo Aura H2O"とされている。
・バッテリーは1500mAhで、aura One(1200mAH)より大きく、他の6インチモデルと同じ。
・eMMCとあるので、ストレージは現行H2OやgloHDのようなmicroSDカードではないだろう。換装は無理。容量は8Gbyteに増えるかもしれない。SandiskとSamsungと2つあるのはテスト機が2台ということか?
pdfからこの程度は確認できたが、上のKobo Aura H2O Edition 2 Shows up on the FCC Websiteの記事は、
ディスプレイ: 6.8インチ
解像度: 1080 x 1440
だと言っている(ということは265ppiか)。
FCCの資料のスクリーンショットから判断したと記事にはあるが、そのスクリーンショットなるものがどこにあるのかよくわからない。バッテリーやストレージ容量の記述はすぐ見つかるのにそれには触れず、根拠も明示せずにディスプレイのサイズ・解像度に言及しているのはどういうわけか。
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以下は個人的な憶測と願望。
普通に推測すれば、H2Oの名前を引き継ぐんだから、その特徴もそのまま6.8インチで防水か。
ただ防水なら現行H2Oの密閉型ではなく、aura Oneと同じHZOか。内部に水が侵入するタイプの防水なので、microSDスロットもなし。そうでなくてもSDスロット付きの新モデルはずっと出ていない。
CPUはさすがに現行H2Oの古いiMX5のままってことはないだろうから、iMX6にアップグレードされるだろう。とはいっても、ようやく現在の標準に追いつくだけのこと(iMX6を初搭載したのが2013年の2代目Kindle Paperwhite。今ではエントリーレベルの端末でもiMX6が普通。2014年発売のH2OはiMX6にしなかった)。それに、ストレージ倍増もおそらくmicroSDスロット廃止と引き換え。
となると、ディスプレイが300ppiになるとか、aura Oneで導入されたライトの自動調節やブルーライトカット機能がつくとか、なんらかのアップグレードを期待する声も出てくるかもしれない。
でも、6インチaura Edition 2でgloHDよりスペックを落としてきたkobo。過度な期待は禁物。
それに、koboがドイツテレコムから取得したtolinoの端末がある。koboはこれからtolinoの端末も製造・販売していくことになるが、実際すでにtolinoの新ファームウェアでは"Rakuten Kobo Inc"のクレジット(画像参照)がついている。そのtolinoの最上位モデルtolino vision 4HDが6インチで300ppi、ストレージ8G、HZOの防水、ライトの自動調節、ブルーライトカット機能付きと、まさにaura Oneの6インチ版(ただし端末背面タップでページをめくる変わった機能がある)。そして、値段が現行H2Oと同じ179ユーロ。
つまり、今のH2Oの6.8インチ、265ppiのディスプレイを300ppiにアップグレードして、さらにブルーライトカット(白LEDの間にRGBのLEDを追加配置することになる)やライト自動調整など、aura One並の装備にしたら、今のH2Oの値段におさまるとは思えない。
最上位プレミアムモデルとしてaura Oneがすでにあるわけで、下のモデルを値上げしてまで高スペック化するものかどうか? 既存の265ppi、6.8インチのパネルをそのまま使うことも十分考えられるだろう。
個人的にはフラットで薄型化・小型化・軽量化してくれさえすれば、それでもいい。aura Oneでできたんだから(7.8インチなのにH2OやgloHDより薄く、6.8インチのH2Oよりもわずかだが軽い)、可能なはず。koboにはまともな6インチがないので、その代わりとして。
でなければ、H2Oをいっそ6インチで300ppiにしてくれてもいい。つまり、ドイツ周辺でしか売っていないtolinoの端末を流用、全世界向けにして発売。値段も現H2Oと同じだし。まあ、それはない気はするが、大画面はaura Oneにまかせて中途半端な6.8インチは捨てるという選択肢もあるだろうし、6インチユーザーには低クオリティの端末しか提供しないつもりか、という不満もあるはず。gloHDが生産終了している今、日本では発売すらされない低スペックのTouch 2.0やaura Edition2しかないんだから。
さて、新モデル、はたして出るのか、出るとしたらいつ、そして、どんなスペックになるのやら。
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コメント
今更ながら kobo glo HD を購入しました。
ストレージを 32GB に換装してから、このブログを参考にカスタマイズを行いました。FW 3.19.5761 で使用しています。
有用な情報を公開をして頂き、ありがとうございます。
投稿: sioboo | 2017年3月19日 (日) 22時36分
お役に立ったなら何よりです。
何か反応を寄せてくれると、ブログを続けるモチベーションになります。
投稿: soranoji | 2017年3月19日 (日) 23時59分