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2017年2月

2017年2月27日 (月)

ドイツ語多読本: Andreas Brandhorst: Das Schiff

2016年ドイツSF大賞ベストドイツ語長編
http://www.dsfp.de/preistraeger/2016-2/laudatio-2016-bester-deutschsprachiger-roman
2016年クルト・ラスヴィッツ賞ベストドイツ語長編
http://www.kurd-lasswitz-preis.de/2016/KLP_2016_Bester_Roman_Laudatio.htm
のダブル受賞作。

Andreas Brandhorst: Das Schiff

130,000語


6000年後、想像したって仕方がないそんな遠い未来を舞台にできるのはSFならでは。

その頃、人間は不死を手に入れている。それは地下に広がるAIの集合体「クラスター」のおかげ。人間をはるかに超えるスピードで進化したAIには不死治療すら可能。人は30歳になると不死の治療を受け、その後は老いも病気も知らず、すべてをクラスターにまかせて、永遠の命を楽しむだけ。ただし気候変動で水面は上昇、全人口は400万人に減少。

そんな世界で主人公Adamは不死になれなかった男。ごくまれに発現する「オメガ因子」、それを持つ人間に不死治療はできない。30歳で自分もその一人だと知ったAdamもすでに92歳。外部骨格的な機械を装備しないと外出もままならない。もしくは肉体を生命維持装置に入れて、Faktotumと呼ばれる義体に精神転送して動きまわるか。そんな死を目前にしたAdamにもやれることがある。それは地球の外、宇宙に飛び出していくこと。

もちろん老いた肉体で宇宙に行くのではない。クラスターは無数のゾンデを宇宙に送り出し、1000光年先にまで到達している。ゾンデが行き着いた星は地球と量子リンクで結ばれ、精神を転送できる。そこでは最長1000年かけてゾンデによって運ばれた義体が精神を待ち受けているという仕組み。もちろん量子の絡み合いを利用するのでリンクは光速の制限を受けない。それを使って地球の外に出ていけるのは、Adamのように不死になれなかった人間だけ。彼らはMindtalkerと呼ばれる。地球に131人しかいない。不死を得た人間は地球に縛りつけられる。

クラスターがMindtalkerたちを宇宙に送り出すのは、かつて高度文明を作り上げたMuriahの遺産を探しているから。Muriahは「カスケード」というネットワークを宇宙に張り巡らし、銀河間の物理的な移動すら自由にできるほどだった。1000光年先にゾンデを送るのに1000年かかるクラスターなど足元にも及ばない。ところが、宇宙の高度文明をいくつも滅亡させた「宇宙炎上」を境に、Muriahは姿を消してしまった。それが100万年前の話。

そんなわけで、今回の行き先はCygnus 29だと告げるのは、クラスターの数ある人格の一つBartholomäus。Adamの教育係で、人型の「アバター」に身を包んで登場する。文明の跡を示すオベリスクと宇宙船らしきアーティファクトが見つかったのだ、という。若い頃からの知り合いで、かつてはいっしょに暮らしていたこともあるRebeccaと調査に出かけるが、謎の宇宙船が出現、攻撃を受ける。現地のAIやクラスターの制止を振りきって、Rebeccaを救いに行くAdam、どうにか彼女の義体の頭と胴体を抱えて地球に緊急帰還する。

これが事の始まりだが、ストーリー展開がおもしろくなっていくのは、クラスターに対する疑惑が生まれてから。謎の女性がAdamに接触してきて、「オメガ因子など存在しない」と言う。つまりクラスターは人間を欺いているのだと。Adamは最初それを信じないが、疑いを深めていく。クラスターは何を隠しているのか、Adamは何に巻き込まれているのか? 

と、不死になったらどうなんだろう、人工知能の進化の先には何があるのだろうなどと考えさせられつつも、先が気になってページをめくってしまう。とくにクラスターの意図がわかった後の展開はスリリング。最後にはMuriahや「宇宙炎上」の謎、Cygnus 29で攻撃してきた未知の宇宙船の謎もすべて繋がり合っていたことがわかる、練り上げられたプロット。安心して楽しめると思う。


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2017年2月23日 (木)

Kobo: FW4.3.8842アップデート

全モデルのファームウェア・アップデート、4.3.8842。

◎ダウンロード
https://wiki.mobileread.com/wiki/Kobo_Firmware_Releases

自分のモデルがMark3、4,5,6のどれなのか確認してからダウンロードを。
インストールはFWのzipファイルを解凍したら、その中身を全部、.koboフォルダにコピー、USB接続を解除、再起動、でおしまい。

◎更新内容
いつものdavidforさんの情報。
https://www.mobileread.com/forums/showthread.php?p=3479598#post3479598

・新ホーム画面に
ただし全ユーザーに新ホーム画面が提供されるわけではない。
(選別の基準は不明。モデルで区別しているふうでもないようだ。試験的に様子を見ているらしい)
追記:パッチで有効・無効にできるようになった。下記参照。

・「ライブラリ」の「並べ替え」に「シリーズ」が追加された。

・検索の変更
最後に検索した場所(ストア、ライブラリ、読書中の本、書きこみ、辞書)を記憶。(これまではストアがデフォルトだったが、一度ライブラリを選べば、次もライブラリがトップになる。パッチの必要がなくなった)

・ライト調整の変更
5%刻みから1%刻みの増減に(パッチの必要がなくなった)

・ナイト・モードの追加
ただし正式サポートではない。やり方は、.kobo/Kobo/Kobo eReader.confの
[FeatureSettings] セクションに
 InvertScreen=true
の1行追加。
https://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=3479539&postcount=10

こんなところ。
それから気がついた点:
・WiFiをONにすると自動的に同期を取るようだ(新ホーム画面ではそうなる)。


いつものように試しにgloをアップデートしてみた。もうgloで本を読むことはないので。
インストールに失敗したとか、20分も時間がかかったとか、mobilereadではいろいろ言われているようだが、問題なくインストール完了。

予想していたが、新ホーム画面にはならなかった。なのでスクリーンショットはアップできず。

追記:パッチで新ホーム画面を有効にできたので画像アップ。
Kobo_newhomeKobo_newhome_menuKobo_newhome_icon
(繰り返しだが、スクリーンショットはフレームバッファなのでカラーのまま)

左の画像:
・上段の表紙の列は、最近開いた本を左から順に表示。「ライブラリ -> すべての本」表示画面と同じようにコレクションに追加、削除などの操作がここからもできる。当然、本を開く毎に変化する。

・中段の「ライブラリ」はクラウドのライブラリかと思ったが、端末のライブラリ(「すべての本」の画面)を開くものだったようだ。

・中段の「おすすめ」はストアからのおすすめ。

・下段の文字部分、左は「ストア」へのアクセス、右はストアの「カテゴリー」だったりpocketだったりする。

中央の画像:
これまでのホーム画面の下部にあった「ライブラリ」「ストア」「その他」は消えて、新ホーム画面では左上ボタンのメニューに入った(中央の画像)。

右の画像:
上部メニューのアイコンはタップすると、その直接下にウィンドウが出る(これまではディスプレイ中央にウィンドウが出た)。

なお、本を開いている時にホームボタンをタップすると、ホーム画面に戻るのではなく、ホームのメニューが出る。
Kobo_newhome_page


注意点:
・従来のホーム画面のように長押しで「タイルを閉じる」ことはできない。だから、「おすすめ」を消すような操作もできない。新ホーム画面ではストアに誘導する面積が増える。旧ホーム画面なら「おすすめ」のタイルは好きに消せたが・・・。

・新ホーム画面にすると、ヘッダー(上部余白)を小さくすることができない。(できるようになった)
以前紹介した`Custom Header menubar - reduce height by 33% / 50%`のパッチが効かない。旧ホーム画面にすると、ヘッダーの縮小はできる。
追記:新しいパッチで縮小可能。
Update for patch 'Custom Header menubar - reduce height by 33%'
これで33%縮小(オリジナルの67%のサイズに)できる。50%にするほうはアップされてなかったので、自分で作成した(やり方は以前の記事で書いた)。それがこのファイル。これをnickel.patchに追加してKoboRoot.tgzを作り直す。

・この前書いた体験版アプリの復活も新ホーム画面ではできるかどうか不明(旧ホーム画面なら、gloでは4.3.8842でも体験版アプリは復活できた)。

というわけで、好みの問題だが、旧ホーム画面のほうがいいという人も多そう。ストアからのおすすめで、ホーム画面の3分の1以上を占領されるので、とくに自炊本メインの人にはむしろ迷惑かもしれない。


ナイト・モードはこれまではKobo Night Mode をインストールする必要があったが、手軽にできるようになった。
個人的には黒地に白い文字にする必要性を感じない。ちょっとやってみたが、逆にゴーストが目立つ気がするし、何かの拍子に元の白地に黒文字に戻ったりして、安定していない気がする。


◎パッチ
Instructions for patching firmware 4.3.8842
https://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=283903

新ホーム画面を有効・無効にするパッチが追加された。
・有効にする(`Enable new home screen`)
https://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=3480357&postcount=17
のCode:以下を4.3.8842_source/libnickel.so.1.0.0.patchに追記してパッチをあてる。
もちろん下の`Disable new home screen`は`no`にすること。

・無効にする(`Disable new home screen`)
https://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=3480348&postcount=15
のCode:以下を4.3.8842_source/libnickel.so.1.0.0.patchに追記してパッチをあてる。
当然、上の`Enable new home screen`は`no`にすること。

◎スクリーンセーバー
aura One用のテスト版を。
https://www.mobileread.com/forums/showthread.php?p=3463704#post3463704
KA1-4.2.8283-ScreenSaver-experiment2.zipを使うこと。

gloではOK。スキャンのやり直しが必要かと思ったが、何もせずそのまま使えた。
したがって、このFWでもおそらくスクリーンセーバーは動くと思う。ただし、auraOneでの動作報告はないようだ。


ランチャー
v0.5+追加パッチで動作確認した。

ファームウェアをアップデートすると、/etc/init.d/on-animator.shが上書きされてしまうので、ランチャーは起動しなくなる。このファイルだけ戻してやれば起動する。on-animator.shだけをKoboRoot.tgzにしたものがこれ。
reinstall_on-animator.zip
もちろんランチャー全体を再インストールしてもいいが、koboCFW.confやらapplications.inも元に戻るのでそのつもりで。



新ホーム画面はどうだろう、画面上のアイテムが変わっていくのが嫌な人にはいいかもしれないが、カスタマイズできるわけでもなさそうだし、微妙かな。ストアへ誘導したいという下心が丸見えなのは品がない。以前のkindleのホーム画面の変更と同じ。

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2017年2月18日 (土)

Kobo: 体験版アプリ(ゲーム類)を復活させる

koboの「体験版アプリ」には今ではウェブブラウザしかなくなっているが、以前はちょっとしたゲームがついていた。それを復活させる方法。

実はナンプレなどのゲーム類はファームウェアには残っていて、アクセスできないだけ。で、データベースを書き換えるとアクセスできるようになる。
たぶん使うこともないだろうが、復活させるにはデータベースを編集する必要があるので、データベース用ランチャーには含めておこうかと。

やり方は以下のページ参照:
・easy way to display games & tools on Kobo Glo HD
https://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=264352

・KoboStuff
http://geek1011.github.io/KoboStuff/

復活できるのは順に、ナンプレ、ソリティア、ワード・スクランブル、脱出ゲーム、スケッチブック。
Kobo_sudokuKobo_solitaireKobo_scramble

Kobo_unblockitKobo_sketch
(起動は確認した。プレイまではしていないので動作確認は各自で。元々体験版アプリだし)
ソリティアがカラーになっているのはframebufferから直接撮っているので。E Inkのパネルがモノクロなだけ。

チェスは復活できない模様。


◎手動でやるには
上記リンクの通り。
データベース用のエディタはどれでもいいが、とりあえずsqlitebrowserで説明する。
1. kobo端末のデータベース(.koboフォルダ内のKoboReader.sqlite)をPCの適当な場所にコピー。バックアップも取っておく。
2. sqlitebrowserを起動したら、
 メニューの「File」 > 「Open Database」でKoboReader.sqliteを読み込む(もしくはドラッグ・ドロップ)。
3. 「Execute SQL」タブをクリックして、入力欄に上記リンクページのSQL文をコピペする。
KoboStuffを使う場合は、たとえばソリティアを復活させたいなら、"・Solitaire"の下にある"INSERT ..."から始まる1行をまるごと、
easy way to display games & tools on Kobo Glo HDなら、「Quote:」から、solitaireを含む行を探して"Delete ..."から始まる4行をまるごと、
入力欄にコピー。
4. 「Execute SQL」(▶印ボタン?)を押す。
5. 「Write Changes」を押す。
これで編集終了。
6. できあがったKoboReader.sqliteを端末の.koboフォルダに戻して、端末を再起動。

これで、ホーム画面に「ソリティア」のタイルが出現しているはず。

補足:
easy way to display games & tools on Kobo Glo HD は、日付の書式にたぶん間違いがあるので直したほうがいい。
 strftime("%Y-%m-%dT%H:%m:%S") となっているが、
 strftime("%Y-%m-%dT%H:%M:%S") が正しいはず。
KoboStuffのほうは日付を固定しているみたいだが、いいのか?

注意点:
メニューの「設定」から「体験版アプリ」とたどっていっても、そこにはアプリは現れない。上の操作はアプリをホーム画面に出現させるものなので。

だから、いろいろ本やコレクションを開いているうちに、ホーム画面からアプリはいずれ消えてしまう。そうなったら、またデータベースを手動で編集する必要がある。

と、面倒なので、いつものようにランチャー用にスクリプトをでっち上げる。

◎ランチャー
ホーム画面からアプリのタイルが消えても、ランチャーならすぐにまたホーム画面に呼び出せる。
Kobo_launcher_apps

ダウンロード: launcher_apps_salvage.zip

追加分のスクリプトしか含んでいないので、ランチャー本体がインストール済みであることが条件(ランチャー本体は、FW3.xはv0.4を、FW4.xはv0.5を、さらにFW4.2.82xxはv0.5パッチ、で)。

インストール:
launcher_apps_salvage.zipを解凍したら、KoboRoot.tgzを.koboフォルダにコピー、USB接続解除、再起動。これでおしまい。
applications.inを上書きするので、書き換えて使っている人はバックアップを取ってからインストールするなり、インストール後にまた編集するなり(編集したら端末の再起動を)。

データベースのバックアップを取ってから実行を。


データベースに不整合があったりすると、ランチャーのスクリプトはうまく働かないことがある。
面倒なことに、同期を取ったり、クラウドから本をダウンロードした直後は、データベースに不整合が生じることがたびたび。で、端末を再起動してデータベースを再チェックすると問題がなくなっているという、よくわからない仕組み。
そんな理不尽なkoboなので、最近ではもうあきらめて同期を取ったら再起動するようにしているが、ほんと手がかかる・・・。

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2017年2月14日 (火)

Kindle: 本を読んでいる時も時刻表示、バッテリー残量数値表示させる

kindleで本を開いている時に時刻、バッテリー残量を表示させる方法。

本のページ上に時刻やバッテリー残量を表示させる必要があるのかどうか微妙だが、常に時刻を表示させておきたい人もいるらしく、バッテリー残量の数値表示もできるので、一応紹介しておく。もちろんjailbreakは必須(「jailbreak方法(5.7.x - 5.8.1.1)その1 準備編」以下参照)。

昔は(FW5.6.5未満)メニューのバッテリーアイコンの位置に残量を数値表示できた(「Kindle Paperwhite:バッテリー残量を数値で表示(要Jailbreak)」参照)。が、もうそれはできなくなっている。今回紹介するやり方ではメニュー上ではなく、開いた本のページ上に表示されるので、その点は注意。つまり、本を開いていないと確認できない。もともと本を読んでいる時でも常時時刻を表示させるために作られたextensionらしいので。

◎インストール
jailbreak済みであることが条件。

1. extensionをダウンロード
Schowtime Kual extension, Show current time while reading
https://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=282590
から、showtime-V1.2.zip をダウンロード。

2. showtime-V1.2.zip をPCにつないだkindleのextensionsフォルダに解凍。
どこかで解凍して、showtimeフォルダをkindleのextensionsフォルダ以下にコピーしても同じこと。

3. kindleでKUALを起動すると、「showtime ▽」のメニューが現れるので、そこから操作できる。


◎KUALのshowtimeのメニュー
Showtime_menu_orig

メニューの"row 0"、"row1"は表示位置の指定。0は画面の上辺ぴったり、1は少し下げる感じ。実物を見てもらったほうがはやい。
○時刻のみ表示した場合
Showtime_time1 Showtime_time2

時刻とバッテリー残量表示
Showtime_time_battery1 Showtime_time_battery2
ディプレイ上辺にくっつけて表示させると、ベゼルとディスプレイに段差があるPaperwhiteなどでは影ができて見みくいかもしれない。
また、フォントは荒いビットマップフォントなのでそのつもりで。

注意点は、時刻やバッテリー残量はページをめくった時にしか更新されないということ。つまり、時刻やバッテリー残量の数値が自動的に更新されて変化していくわけではない。同じページをずっと開いていたら数値も変化しない。ページをめくった瞬間の数値を表示し続けているだけ。

それから、マンガでも表示される。おそらく絵の邪魔になるので、マンガの時はオフで。

また、メニューを出したり、辞書を引いたりした後は、ページから表示が消える。ページをめくるとまた見えるようになる。


メニューの日本語化は簡単。たとえばこんな感じ。
Showtime_menu_ja

スクリプトを見たらそんなに複雑でもなかったので、少し手を加えてバッテリー残量のみを表示するオプションも追加した。
Showtime_battery1 Showtime_battery2

このextensionは本のページ上に表示を出すものなので、ホーム画面などではバッテリーの数値確認はできない。やはり以前のようにメニューで表示できる方がいいが、仕方がない。kindleはなぜかずっと昔からバッテリー残量を数値表示しないので、ないよりはましかもしれない。

日本語化してバッテリーのみ表示のオプション追加したやつ、使う人がいればアップするけど・・・。

--
メニュー日本語化+バッテリのみ表示オプション追加、アップしておく。
これには修正分しか含まれていないので、オリジナルのshowtime-V1.2.zipをインストールした後に、showtime_v1.2_ja.zipの中身を上書きインストール。
ダウンロード: showtime_v1.2_ja.zip

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2017年2月10日 (金)

Kobo: FW4.2.8432アップデート(全モデル対象)

aura Oneの更新ばかり続いていたが、ついに全モデルにアップデート、FW4.2.8432。

-- 追記 --
海外ではすでにgloHDやgloも自動アップデートが始まっている様子。
4.xにアップデートしたのはけっこう前だったので忘れていたが、データベース変更のためか本はすべてダウンロードし直される。(念のため別の端末でもう一度確認してみたが、本のダウンロードし直しはなかった。データベースの書き換えか何かで時間がかかるのかも。それから、3.xから4.xへのアップデートでコレクションが消えたという報告もmobilereadにあるが、同期が最後まで正常に行われていなかったせいらしい。うちの端末でもコレクションが消えることはなかった。ただし、Kobo eReader.confでコレクションの同期はオフにしてある)、購入本を大量に端末内にため込んでいる人はアップデートに時間がかかるのを覚悟したほうがいい。バッテリー切れに注意。また、ネットワーク環境によってはエラーになる可能性も・・・?

手動でFWのアップデートをするなら、クラウドの同期ONの本を減らすなど準備をしてから同期を取る、もしくは長時間待つ覚悟をしてから同期を取ることもできるかもしれないが、いつ来るかわからない自動アップデートに任せる場合は注意。サーバーがアップデートを提供し始めたら、端末で同期を取るとアップデートが始まるはず。
日本にもアップデート来るよな? 楽天には、ちょっと前まで日本だけアップデートを提供してこなかったという前科があるので。
-- 追記おしまい --

◎ダウンロード
mobilereadのFWのスレッド、トップページが更新されなくなってひさしいが、代わりにwikiができた。

https://wiki.mobileread.com/wiki/Kobo_Firmware_Releases

自分のモデルがMark3、4,5,6のどれなのか確認してからダウンロードを。
インストールはFWのzipファイルを解凍したら、その中身を全部、.koboフォルダにコピー、USB接続を解除、再起動、でおしまい。

◎FW3.19.5761からの主な変更点
3.19.5761のリリースが2015年12月。aura One以外のモデルのアップデートはそれ以来なので、前回も書いたが、3.xから4.xへのアップデートで大きく変わる点をもう一度。

・端末のロックが可能になる
 (「FW4.0.7523アップデート」参照)

・画面左端の上下スワイプによるライトの調節を無効化できる
 (「FW4.0.7523アップデート」参照)

・本のリスト表示で絞りこみのフィルターが増える。これまでの「読書中」、「未読」、「読了」などの他に、「購入した本」、「インポートした本」、「ダウンロード済み」が追加

・デバイスのリセットの他に「アカウントの修復」オプション追加
 (「FW4.2.8110アップデート」参照)

・日本では関係ないが、OverDrive。aura Oneで図書館から借りた本は他の端末にも直接ダウンロードできるようになったらしい。

注意点はデータベースが変わるので
・CFWユーザーは本棚作成スクリプトに修正が必要
 (「本棚スクリプト修正」参照)


◎パッチ
https://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=283236
ヘッダ縮小パッチも含まれている(「Kobo: 上下の余白をカットする」参照)


◎スクリーンセーバー
https://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=255238

aura One用のテスト版で動作する。
https://www.mobileread.com/forums/showthread.php?p=3463704#post3463704
KA1-4.2.8283-ScreenSaver-experiment2.zipを使うこと。

gloで動作確認した。作者本人はH2OでOKだったと言っている。
スリープ画面、電源オフ画面のスキャンが一度でできず、スリープ+復帰を繰り返してみたり、何度か再起動してやったりしてようやく。まあ、大丈夫のようだ。


ランチャー
前回の記事でも書いたように、データベース更新中のアニメーションからうまくランチャー画面に戻れない。
とりあえずアニメーション(update-animator.sh)を使わないようスクリプトを修正。
CFWの本棚作成スクリプトの修正版も入れておいたので、ランチャーを使っている人はFWを4.2.x以上に上げたら、修正パッチをインストールすること。

FW4.2.82xx以上対策、差分アップデート:update_for_fw4.2.8432.zip
(差分なので、ランチャー本体はインストール済みであること)

更新中の□■□□のアニメーションの代わりに静止画を出すことにしたので、処理中なのかどうかわからなくなる。が、仕方ない。

ランチャー全体のアップデートはそのうち。

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2017年2月 6日 (月)

Kobo: FW4.2.8432アップデート(aura One)

aura One向けアップデート。

https://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=283188

◎更新内容
・端末からウィッシュリストが使えるようになった

ということらしい。
ダウンロードも上記リンクから。

aura Oneを持っていないので、いつもgloでテストしているが、前回の4.2.8283からKoboRoot.tgzのみを使ったアップデートができなくなった。framebufferが16bitから32bitになったせいか。

framebufferの32bit化で何が変わるんだろう。
ホーム画面などのスクリーンショットを撮ってみてもわかるが、framebuffer自体はカラー。それが32bitになったとして、E Inkのグレースケール表示に何か変化があるものやら。処理速度でも速くなるのか?

gloでテストできなくなったので、gloHDをアップデートしてみることにした。
Mark6には対応しているらしく、gloHD用のカーネルも含まれている(upgradeフォルダ内)ので、KoboRoot.tgzのみではなく、全ファイルを使った完全アップデートにした。framebufferということはカーネル関連の変更だろうし。

公式にはaura One用のアップデートだが、gloHDでも問題なく動きそう。ただ本を開いた時に一瞬画面が真っ白になるようだ。それ以外のページめくりは問題ない。

◎パッチ
https://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=283236
ヘッダ縮小パッチも含まれている(「Kobo: 上下の余白をカットする」参照)


◎スクリーンセーバー
https://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=255238
このページにも明記されているが、FW4.2.8283以降動かなくなった。


ランチャー
ランチャーが動くか確かめたかったので、gloHDをアップデートしたようなもの。
で、やってみたら問題発生。

起動は問題ないし、データベースの変更などの処理も行われる。
が、処理後ランチャー画面に正常に復帰できない。画面表示が乱れる。表示が拡大されたようになる。

本来の終了ボタンがあるあたりを勘でタッチしてやれば、ランチャーは正常に終了するから、表示が乱れているだけだろうと思う。スクリーンセーバーも動かないようだし、32bit化の影響なのか?

とりあえず、データベースを書き換えている最中に表示させているアニメーション(update-animator.sh)を使わないようにすれば、問題は回避できる。

以後はアニメーションなしにするかもしれない。本家ランチャーが更新されていたので、次はランチャー本体も新しくする予定。
4.2.8283以降のFWでランチャーを使う人がいれば、すぐにでもアップはできるが・・・。


--
gloHDは結局、4.2.8110にダウングレードして使うことにした。スクリーンセーバーも使えるし、本来の3.19.5761まで戻すこともないかと。

aura One以外は3.19.5761で使うのが確実だろうが、Mark6のgloHDなら問題なさそう。それ以外のモデルでもKoboRoot.tgzのみでのアップデートなら大丈夫そう。4.2.8283以降はカスタム・スクリーンセーバー、ランチャーに問題が出るので、4.2.8110が安全な選択肢。

3.19.xから4.xへの変更で何が変わるのか、大きなところを思い出してみると、
・端末のロックが可能になる
 (「FW4.0.7523アップデート」参照)
・画面左端の上下スワイプによるライトの調節を無効化できる
 (「FW4.0.7523アップデート」参照)
・本のリスト表示で絞りこみのフィルターが増える。これまでの読書中、未読、読了などの他に、購入した本、自分でインポートした本、ダウンロード済みの本、が追加
・デバイスのリセットの他に「アカウントの修復」オプション追加
 (「FW4.2.8110アップデート」参照)

注意点はデータベースが変わるので
・CFWユーザーは本棚作成スクリプトに修正が必要
 (「本棚スクリプト修正」参照)
・ランチャーはv0.5で


それにしても、他のモデルにアップデートが来ない。aura OneのFWがいまだにゴタゴタしていて、その対応で他のモデルには手が回らないということなのか。
aura Oneは今のところ買う気にならないので、いろいろ動作確認ができなくなって面倒くさい。さっさと他のモデルにもアップデート提供して欲しい。

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2017年2月 2日 (木)

Kindle:アップデート 5.8.7.0.1 & jailbreak関連

5.8.7から5.8.7.0.1へアップデート。

.0.1なんて細かく刻んでいるので、何かのバグフィックスか。新機能の追加はないだろうし、細かなバグフィックスでは更新内容は明示されないようだし、詳細は不明。


◎ダウンロードページ
◯Kindle(新無印、第8世代)
https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=202065490

◯Oasis
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=202037720

○PWマンガモデル
https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201756220

◯PW3(2015)
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201756220

◯Voyage
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201630670

◯無印
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201605570

◯PW2(2013)
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201307450


◎jailbreak関連
jailbreakは生き残るのでアップデートしても大丈夫。もちろん*.binは再インストールが必要。

マンガモデルはjailbreak不可。
それ以外はどのモデルもjailbreak可能だろうと思われる。「Kindle:jailbreak方法(5.7.x - 5.8.1.1)その1 準備編」以下を参照。

ただ、5.8.7以降、Amazon Ember Boldが追加されて、jailbreakによるフォントのカスタマイズに修正が必要になった。具体的には「Kindle: 和文・欧文フォント入れ替え(jailbreak版)」の方法でフォントを差し替えている場合。

Amazon Ember Boldなど新たに追加されたフォントをfontconfigのconfファイルで改めて指定してやる必要がある。とりあえずの対処法。
このファイル(「98-override-jp-sans-serif-ember.conf」
1) PCにつないだkindleの、linkfonts/etc/conf.d/フォルダにコピー
2) KUALを起動して、Fonts▽ -> Restart the framework now とタップしていく

上記ページのサンプルfc-override-fallback-japanese.tpl(99-override-fallback-japanese.conf)に同じ内容を追記すると、本のリスト表示でフォントがなぜか斜字体になってしまうので、別ファイルでsans-serifのフォントを指定した。

Amazon EmberはBoldだけでなく、Mediumも追加されていて(フォント・メニューからは見えない)、日本語環境以外ではそれがuiに使われているのかも・・・?

-- 追記 --
98-override-jp-sans-serif-ember.conf を修正した。
・OpenDyslexicが抜けていたため。
・さらにAmazon Ember Medium をTBGothicに差し替えた。
これで日本語環境では従来通りの表示になったと思われる。やはり(欧米の言語設定では)Amazon Ember Mediumがuiフォントか?
-- 追記おしまい --

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