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2017年1月24日 (火)

Koboのtolino参入、認可がおりた模様/やはりドイツでもアマゾンがトップだった

koboのtolino参入が決まった模様。

tolino買収という言い方は誤解を招きそうなのでやめた。tolinoはあくまでもtolino同盟が所有しているのであって、Koboが買い取ったのはドイツ・テレコムの持ち分。それでテレコムの代わりにプラットフォームの技術面を担当するという話だから。つまりはtolinoに加わると言ったほうが正確じゃないかと思う。koboがtolinoで本を販売するわけではないし、おそらく各書店への本の取次、納入業者になるわけでもない。

ドイツの連邦カルテル庁から情報が出たようだ。
lesen.to: Kartellamt nickt Kobo-Einstieg bei Tolino ab

カルテル庁のプレスリリース:
Bundeskartellamt gibt den Erwerb der E-Book-Plattform „tolino“ durch Rakuten frei

英語はこちら
Bundeskartellamt clears acquisition of "tolino" e-book platform by Rakuten

認可はおそらく出るだろうという予想の通り。
Koboは世界展開しているが、ドイツでのシェアは低く、tolinoといっしょになったところで健全な競争の妨げにならない、と。

上記カルテル庁のプレスリリースには、今回の売買は端末販売を含む技術プラットフォームが対象だが、それによる電子書籍市場への影響も考慮した、とある。それで、アマゾンやtolino、koboのシェアがどの程度なのかについても言及されている。それによると、

書籍全体の中で電子書籍が占めるのは約5%程度。電子書籍販売のトップはアマゾンで、50%近くを占める。tolino加盟書店の販売を合わせると、市場全体の30%から40%を占め、koboは1桁台、とのこと。

専用端末についても、tolinoはアマゾンに次いで2番目に売れているが、kobo参入によってtolinoの市場でのポジションが大きく変わることはない、と。

そんな感じのことが書かれている。

tolinoがアマゾンを抜いたという話も以前あったが、あれは前の記事(「tolinoの補足情報」)でも言ったように、消費者に対するアンケートに基づくもの(2014年)。今回のカルテル庁のプレス・リリースにある数字のほうが正確なはず。

アマゾンに対抗するのが目的だと公言し、書店同士が手を組んだのがtolino。アマゾンに客を奪われるという危機意識があったからこそ、書店が協力できたらしい。アマゾンに次ぐシェアを獲得しているし、少なくともkoboストアがドイツに食い込む余地は与えなかったとは言える。


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