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2016年11月 3日 (木)

ドイツ語多読本: Helme Heine: Das schönste Ei der Welt

世界で一番すてきなタマゴを産むのは誰? と争う3匹のニワトリの話。
穏やかでやさしいとも言えるが、妙にふわっとした話。

Helme Heine: Das schönste Ei der Welt

330語

王様とたくさんのニワトリの記念写真のような表紙だが、主役はこの中の3匹だけ。

昔あるところに3匹のニワトリがいました。Pünktchen、LatteとFederの3匹はケンカをしていたのです。誰が一番きれいなのかと・・・。

と、文章はオーソドックスな昔話テイストの出だしだが、絵のほうはちょっと変わった構図。
前景に大きな1本の木、そこからキツネが、遠くに小さく見える3匹のニワトリをうかがっている。主役が前面に出るのではなく、遠くに小さく見えるだけ。
おまけに、このキツネ、ストーリーに絡んでくるのかと思いきや、もう出てこないという、なにやら文と絵のつながりもゆるい。そのゆるさが逆にこの絵本の味。

さらにこのHelme Heineという作者は背景を描き込まないというか、ほとんど描かないので、水彩とあいまって、とてもあっさりシンプルな絵柄。最低限のものしか描かれないので(背景は白のまま)、その分描かれたものに集中しやすい。

ストーリーも単純。
誰が一番きれいなのか決着がつかない3匹は、王様に判定してもらうことにする。そこで王様は、一番きれいなタマゴを産んだものを勝者、プリンセスにしてやろう、と言う。さっそくタマゴを産みにかかる3匹・・・。
最初にタマゴを産んだのはPünktchen。これが形も色つやも完璧としか言いようがないタマゴ。これ以上のものはないだろうという声をよそに、次にLatteが産んだタマゴは・・・・? そして最後のFederのタマゴは? 

そんなストーリーだが、結末もゆるく穏やか。
タマゴの優劣はつかないから、3匹ともプリンセスだ・・・。白黒はっきりつけるのではなく、あくまでも穏やかに丸くおさめる。それがこの絵本の味。


あまりにふんわり穏やかな絵本なので、ちょっと突っ込みを入れたくなる・・・。
たとえば、誰が一番きれいか決めてくれという3匹に、王様は「中身(die innere Wert)が大切なのだ」と言う。外面ではなく内面の美しさが大切なのだという意味かと思いきや、タマゴで争えと・・・? 中身ってタマゴかよ、そりゃタマゴも中から出てくるだろうけど。

それから、同じ場面。王様の御前でかしこまって平身するニワトリ3匹だが、王様のほうは食事中。それはそれでいいけれども、食卓にあるのはローストチキン?? 平然とニワトリを食べながらニワトリに会う王様、そんな王にうやうやしく謁見するニワトリ・・・。そう考えると、食べる側も食べられる側もとても鷹揚、ある意味ユートピア的なゆるさ・・・?

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