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2016年10月

2016年10月30日 (日)

Kobo: データベース用ランチャー更新(FW4.xおよびaura One対応)

行間・余白の有効化やコレクション作成などデータベース変更ランチャーのアップデート。
本家ランチャーがaura Oneに対応したようなので、こちらも。

Kobolauncher_v03

v0.5の更新内容:
・本家KoboLauncher最新版のBuild 2016.11に変更。
 http://forum.vlasovsoft.net/viewtopic.php?f=8&t=631
 (本家ランチャーがKobo aura Oneに対応)
・FW4.xでのデータベース変更に合わせて、本棚スクリプト(コレクション作成CFW方式/CFW Plus)修正

注意点:
ランチャーv0.5はFW4.x用
FW4.xでデータベースに変更があったため、FW3.xとは本棚(コレクション)作成に互換性がない。FW3.xは従来のv0.4を使用すること。(aura One以外はまだ公式にはFWは3.x)

FW4.1.7729に上げたgloで動作確認はしているが、aura Oneは持っていないので未確認。aura Oneに対応した本家ランチャー最新版を使ったので動くとは思うが・・・。

いずれaura One以外のモデルにもFW4.xがやってくるだろうから、その準備。

ダウンロード: KoboLauncher_for_db_scripts_v0.5.zip

インストールの注意点:
・KoboLauncher_for_db_scripts_v0.5.zipを解凍、その中の画像ファイル000_db_scripts.pngを先にkobo端末にコピー(PCにつないだkoboのドライブのトップに置く)。
・それで一度USB接続を解除してケーブルを抜くこと。koboは「コンテンツを処理しています・・・」の画面になる。
・処理終了後、ホーム画面に画像のサムネイルが出現するのを確認すること。
この画像
000_db_scripts
これが出ないうちはインストール作業を先に進めてはいけない。
・この後、再びUSB接続したkobo端末の .koboフォルダにKoboRoot.tgzをコピーする。

かならずこの手順を守ること。KoboRoot.tgzを先にkoboにコピーしたり、面倒だからと画像と同時にコピーしたりすると、koboの動作に異常が出る。

ランチャーの操作、動作については同梱のreadme.txt参照。

--
aura Oneは今のところ買う予定がないので、動作確認はやってみようという物好きな人にまかせるしかない。


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2016年10月26日 (水)

Kindle:FW5.8.5の高速・連続ページターンが可能なのはKFXフォーマット

kindleのマンガ事情はよくわからないが、FW5.8.5でマンガのページめくりが速くなった理由を考えてみると・・・
ただの素人の憶測。

高速ページターンと連続ページターンが可能なマンガは、kfxフォーマットのようだ。

kfxはたしか5.6.5で導入されたもので、ハイフネーションとかリガチャーとか欧文の文字面を見やすくする機能が売りだった。なので、和書にはとくに利点もなく、日本ではたいして話題にならなかった。ついでに言うと、kfxではフォントサイズのカスタマイズができないので、和書の文字本をkfxにされたら迷惑なんだが、いずれkfxになっていくのかも。

で、ページめくりが速いマンガはどうやらこのkfxフォーマットらしい。
5.8.5のPWに直接ダウンロードしたマンガはkfxで、「PC経由で転送」オプションを使うと旧来のawz3だった。awz3ではページめくりは遅いし、連続ページターンもできない。
ちなみにFW5.8.1の場合はawz3がダウンロードされた。FWのバージョンによってダウンロードするフォーマットを変えているようだ。

ページめくりが速くなった理由はFWを分析してみないとわからないだろうが、そんな能力はない。が、素人が下手な考えをめぐらせてみる。ハードウェアはストレージを増やした以外変更がないとすれば、ソフトウェアもしくは本の側に理由を求めるしかないだろう。

そこで、本のほうだが、kfxはすでに言ったようにもともと欧文の表示改善を目的にしたもので、マンガのページめくり高速化など念頭にあったわけはない。今回新たに高速化のために本になんらかの手を加えている可能性はあるかもしれないが、5.8.5リリースに合わせて全部マンガを作り直したのだろうか、あるいはこれから作り直す?(もちろんその可能性はある)

それとも、よく知らないのだが、kfxフォーマットのマンガはすでにあって(もしくはユーザーに提供されないまでも旧来フォーマットといっしょについでに作成済み?)、高速化は純粋にFWの改善によるものなのか?

ハードウェアが変わっていない以上、何かからくりがあるはずだが、ヒントは余白、かもしれない。

高速ページターンが可能なマンガは余白がカットされない、というので少し話題になっているようだ。
こちらのレビュー(ページめくりが3割高速化、ストレージ容量が8倍になった「Kindle Paperwhite 32GB マンガモデル」)でも言及されている。

確認したら、高速化されないawz3フォーマットのほうは余白がカットされる。

ということは、普通に考えれば、余白をトリミングする画像処理作業がなくなった分速くなった、という推測が成り立ちそう。ソフトウェアのチューンアップもあるのかもしれないし、トリミングにどの程度が時間がかかるものなのかもよくわからないけれども・・・。でも、ハードウェアのパフォーマンスが上がったわけではないから、単純に処理作業を減らして高速化したという可能性もあるかも。

マンガの場合、コマから絵がはみ出して余白はまちまち、余白を取れないページもあったりで、一律に余白カットできるわけでもないし、余白をトリミングしたらその分画像をズームするわけで、そういった処理を一切カットして画像をそのまま一律に表示するようにしたら・・・と思うわけ。
ま、ただの素人考え。

ついでに言うと、アマゾンはkfxフォーマットの書籍を作成するツールを提供していない。mobiだったら、kindlegenのようなツールを一般公開しているが、kfxについてはビューアー(Kindle Previewer)しか提供していない(ツールはここからダウンロード)。なので、自炊派は高速化の恩恵は得られないだろう。mobilereadあたりにあるフリーのコミック本作成ツールもkfxには未対応で、時間がかかりそうな様子。

--
マンガ・モデルは東洋経済ONLINEの記事によると、アマゾン・ジャパンは大容量化、ページめくり高速化をアメリカのアマゾン本社にアピールしてきたそうだ。それが今回実現したと。
既存のPWのストレージ増量だけでハードウェアは何も変わっていないから可能だったのかも。でも、アマゾン・ジャパンは仕事をしているなあ。マンガで儲けたいだけだろうけど。楽天なんかKoboの親会社なのに・・・。

いずれにせよ、マンガ・モデルのリリースで、アマゾン本社とKobo社のこれからのラインナップに何か影響が出るかどうか、来年以降の動きが気になる。大容量やマンガの高速ページめくりなど日本でしか需要はないと判断するのか(実際そうかもしれない)、それとも積極的に取り入れていくのか。

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2016年10月23日 (日)

Kobo: 上下の余白をカットする(フルスクリーン・モードではなく通常モードで)

Koboといえば、あの意味のよくわからないページ上下の余白。
紙の本の真似のつもりなのか、メニュー・バーを表示しても本の文字が隠れないようにするためなのか(そんな必要あるのか?)、とにかくあれは無駄としか思えない。

消すにはフルスクリーン・モードにすればいい。ただこれは隠れ設定で、公式にサポートされているわけではない。実際、本によっては文字が切れたりするバグがある(パッチで修正はできる)。
あとは、フルスクリーン時の余白の大きさが気に入るかどうか。和書は余白の調節「非対応」なので、気に入らなかったら、もうどうしようもない。(「非対応」はkoboのユーザー・マニュアルの表現。「未対応」ではない。つまり、これからも対応する気はない、と。それが楽天)

ともあれ、今回紹介するのは、フルスクリーンではなく通常モードで上下余白(ヘッダーとフッター)を小さくする方法。
フルスクリーン+パッチ+データベース書き換えで使っている人にはあまり意味はなさそうだが、ヘッダー・フッターは表示させたい、でも、もっと領域を狭くしたい人にはいいかもしれない。

Kobo_custom_header01_2
左がオリジナル、右がヘッダーとフッターのパッチをあてたもの。フッターは縮小して残してあるが、無効にすることもできる。(FW4.1.7729のgloのスクリーンショット)

フッターはもうずっと前からいつものパッチでカスタマイズ可能だったが、ヘッダーのほうはできなかった。それがカスタマイズできるようになった。FW4.1.7729 のパッチのスレッドのポスト#13#17を参照。

◎ヘッダー(上部余白部分)のカスタマイズ
日本語環境ではページ上部はただの余白だが、言語設定を日本語以外に変えると、開いている本の書名が表示される。だから本当はただの余白ではなくヘッダー。

手順はこのポストに書かれている通り。

-- 追記 --
最近のFWなら、パッチにフッターだけでなく、ヘッダー縮小(50%か33%)が含まれているので、以下の作業は必要なくなっている。50%、33%以外にしたいなら、以下を参考に。
-- 追記おしまい --

○必要なもの
・ファームウェア: http://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=185660から自分のバージョンのFWをダウンロード。Mark3からMark6まであるので、まちがえずに。
CSS styles modifications inside nickel から patch-nickel-css-v04.zip をダウンロード。
・makepatch program(makepatch-0.01.zip)をダウンロード。
いつものパッチ
・windowsでは、あらかじめpythonをインストールして、パスを通しておく。

以下、aura One以外の現行バージョン3.19.5761で説明する。それ以外の場合は適宜バージョン番号を読み替えること。

1. ファームウェアを解凍してnickel本体を取り出す。
kobo-update-3.19.5761.zipを解凍。その中のKoboRoot.tgzをさらに解凍してnickelを取り出す。
nickelのある場所は、 usr/local/Kobo/nickel

2. 適当なフォルダを作成して、その中にpatch-nickel-css-v04.zipを解凍。
さらに、1.で取り出した nickel をこのフォルダに持ってくる。

3. nickelから圧縮されたcssを抽出する。ターミナルで
python extract.py
windowsはここのextract.batを使う(たぶんextract.batをnickelと同じフォルダに置く?)

cssは nickel-extracted.css に書き出される。これをエディタで編集する。必要なところだけ切り取って使えばよい。ヘッダーのカスタマイズに必要なのは、#StatusBarViewの行があるセクション。
セクションの最初にある /* found: 17 (zlib) pos: 4a1aa7 */ のような行はかならず含めること。
/* found: 17 (zlib) pos: 4a1aa7 */
#StatusBarView[qApp_deviceIsTrilogy="true"] {
min-height: 71px;
max-height: 71px;
}
#StatusBarView[qApp_deviceIsPhoenix="true"] {
min-height: 91px;
max-height: 91px;
}
#StatusBarView[qApp_deviceIsDragon="true"] {
min-height: 60px;
max-height: 60px;
}
#rightWidget[qApp_deviceIsTrilogy="true"],
#leftWidget[qApp_deviceIsTrilogy="true"] {
min-width: 184px;
max-width: 184px;
}
#rightWidget[qApp_deviceIsPhoenix="true"],
#leftWidget[qApp_deviceIsPhoenix="true"] {
min-width: 225px;
max-width: 225px;
}
#rightWidget[qApp_deviceIsDragon="true"],
#leftWidget[qApp_deviceIsDragon="true"] {
min-width: 272px;
max-width: 272px;
}
#rightWidget[minimalMode="true"][qApp_deviceIsPhoenix="true"],
#leftWidget[minimalMode="true"][qApp_deviceIsPhoenix="true"] {
min-width: 185px;
max-width: 185px;
}
QWidget[paddedHeaderIconWidth="true"][qApp_deviceIsTrilogy="true"] {
min-width: 46px;
max-width: 46px;
}
QWidget[paddedHeaderIconWidth="true"][qApp_deviceIsPhoenix="true"] {
min-width: 56px;
max-width: 56px;
}
QWidget[paddedHeaderIconWidth="true"][qApp_deviceIsDragon="true"] {
min-width: 56px;
max-width: 56px;
}
#statusbarContainer[qApp_deviceIsTrilogy="true"] {
qproperty-topMargin: 6;
qproperty-leftMargin: 19;
qproperty-rightMargin: 19;
qproperty-spacing: 5;
}
#statusbarContainer[qApp_deviceIsPhoenix="true"] {
qproperty-topMargin: 8;
qproperty-leftMargin: 25;
qproperty-rightMargin: 25;
qproperty-spacing: 0;
}
#statusbarContainer[qApp_deviceIsDragon="true"] {
qproperty-topMargin: 4;
qproperty-leftMargin: 35;
qproperty-rightMargin: 35;
qproperty-spacing: 39;
}
#statusbarContainer[qApp_deviceIsAlyssum="true"] {
qproperty-spacing: 1;
}
#message {
background-color: transparent;
padding-top: 3px;
padding-left: 0px;
padding-right: 0px;
}
#StatusBarView[qApp_deviceIsTrilogy="true"] のところががモデルの指定。その下の
 min-height: ○○px;
 max-height: 〇〇px;
の数値を書き換えればよい。モデルは
 Trilogy: Kobo Touch
 Phoenix: glo、初代aura
 Dragon: H2O、gloHD
 Alyssum: gloHD
 Daylight: aura One
gloHDはAlyssumがなければDragonで。
ヘッダーの高さ以外にもメニューのアイコンの大きさなどいろいろ変えられるようだが、とりあえず変更するのはこれだけでよい。
書き換えたら、それを nickel-modified.css というファイル名で保存する。

抽出したcssの該当部分を念のためアップしておく。
FW4.1.7729: 「4.1.7729_nickel-modified.css」
FW3.19.5761: 「3.19.5761_nickel-modified.css」
FWのバージョンに依存するのでまちがえないように。nickel-modified.cssにリネームして自分でカスタマイズを。これ以外のFWバージョンの人は自分で抜き取る。

4. これを元にして、nickelを作り直す。ターミナルで
python patch.py
Windowsの人はここのpatch.batを使う(たぶんpatch.batをnickelと同じフォルダに置く?)。
成功すると nickel-modif ができあがる。これがパッチをあてたnickel。

あとは、linux、macでは ./publish.sh を実行すると、KoboRoot.tgzを作ってくれる。が、これではヘッダーを変更しただけ。フッターも変更するので、いつものパッチのプログラムで使えるパッチファイルを作成する。

5. オリジナルのnickelとnickel-modifから、パッチファイルを作成する。
makepatch-0.01.zipを解凍する。その中のmakepatch-i386-Linuxもしくはmakepatch-x86_64-Linux、Windowsの場合はmakepa32.exeを、nickelとnickel-modifのあるフォルダにコピー。そしてターミナルで
makepatch-x86_64-Linux nickel nickel-motif > header.patch
Windowsのmakepa32.exeも同じようにリダイレクト?(Windowsのことはよくわからない)
できあがったheader.patchの中身は、
〈Patch〉
patch_name = `Unknown`
patch_enable = `no`
replace_bytes = 4B4EC8, 78 9C A5 95 CB AE D3 30, 78 9C 95 55 4D 8F D3 30
replace_bytes = 4B4ED0, 10 86 F7 7D 8A E8 74 4B, 10 FD 2F 9B 2B 95 92 36
..
〈/Patch〉
のように、いつものパッチに使える形式になっている。`Unknown`を適当に`custom header height`などに変更、さらにpatch_enable = `yes`にする。
これをnickel.patchに追記する(後述。下のフッターのカスタマイズ参照)。
あとはフッターの変更をして、一緒にnickelにパッチをあてる。


◎フッターのカスタマイズ
1. いつものパッチをダウンロード・解凍。
Index to the Metazoa firmware patches から自分のFWのバージョンのものをダウンロード。
引き続き、FW3.19.5761で説明する。バージョン番号は適宜読み替えて。

2. 上で作成したheader.patchをnickel.patchに追記する。
パッチpatch_kobo_3195761.zipを解凍すると、 patch_kobo_3195761というフォルダができる。その中の3.19.5761_sourceフォルダにnickel.patchがある。catするなり、コピペするなり、好きな方法でheader.patchの中身をnickel.patchに追加する。

3. エディタでパッチファイルを書き換えて、フッターの設定を変更する。
編集するファイルは 3.19.5761_sourceフォルダの中の、
FW3.xの場合:libnickel.so.1.0.0.patch
FW4.xの場合:nickel.patch

たくさんパッチが記述されているが、フッターのカスタマイズに使うのは
`Disable reading footer`(フッターを無効にする)

`Custom reading footer style`(フッターのカスタマイズ)
のどちらか。

○フッターを無効にする
libnickel.so.1.0.0.patch/nickel.patchをエディタで開いて、次の行を探す。
patch_name = `Disable reading footer`
patch_enable = `no`
これを`yes`に書き換える。これでおしまい。
(これをyesにしたら、`Custom reading footer style`はかならず`no`に。両方yesにしてはいけない)

○フッターのカスタマイズ
フッターを消すのではなく、縮小したい場合はこちらを使う。libnickel.so.1.0.0.patch/nickel.patchをエディタで開いて、`Disable reading footer`が`no`になっているのを確認した上で、次の行を探す。
patch_name = `Custom reading footer style`
patch_enable = `no`
これを`yes`に書き換える。
さらに、フッターの高さとフォントサイズを指定する。このセクションの下をさらに見ていくと
# Replacement footer height values: Touch/Mini/Glo/Aura/Aura2E
replace_string = 002A, `min-height:70px`, `min-height:24px`
replace_string = 003A, `max-height:70px`, `max-height:24px`
# Replacement footer height values: AuraHD/H2O/GloHD
replace_string = 0076, `min-height:80px`, `min-height:52px`
replace_string = 0086, `max-height:80px`, `max-height:52px`
# Replacement footer height values: AuraOne
replace_string = 00C4, `min-height:90px`, `min-height:68px`
replace_string = 00D4, `max-height:90px`, `max-height:68px`
AuraHD/H2O/GloHDの場合で説明すると、
フッタの高さを80pxから52pxに小さくする、という意味。自分のモデルの行末の数値(2つとも)を書き換えればよい。

その下にフォントサイズ変更のエントリーがある。
# Replacement caption font size value for Touch/Mini:
replace_string = 00EF, `font-size:16px`, `font-size:16px`
# Replacement caption font size value for Glo/Aura/Aura2E:
replace_string = 0137, `font-size:20px`, `font-size:14px`
# Replacement caption font size value for AuraHD/H2O:
replace_string = 016D, `font-size:26px`, `font-size:26px`
# Replacement caption font size value for GloHD:
replace_string = 01DC, `font-size:30px`, `font-size:30px`
# Replacement caption font size value for AuraOne:
replace_string = 01A5, `font-size:34px`, `font-size:34px`
こちらは見てわかる通り、このままではフォントサイズは変更されない。行末の数値を変更する。たとえばgloHDなら、
# Replacement caption font size value for GloHD:
replace_string = 01DC, `font-size:30px`, `font-size:20px`
のようにすると、30pxから20pxに変更される。

4. FWにパッチをあてて、インストールファイルのKoboRoot.tgzを作成する。
1) ダウンロードしてあるkobo-update-3.19.5761.zipをそのまま、3.19.5761_sourceフォルダ(libnickel.so.1.0.0.patch/nickel.patchと同じフォルダ)に置く。
2) 3.19.5761 .sh(Linux/Mac)もしくは 3.19.5761.bat(Windows)を実行。
3) 成功すると、3.19.5761_targetフォルダに、KoboRoot.tgz ができあがる。これがアップデート用のファイル。

5. できたアップデートファイル(KoboRoot.tgz)でKoboを更新
1) できたKoboRoot.tgzをPCにつないだKoboの".kobo"フォルダにコピー。
2) コピーが終わったのを確認したら、USBケーブルを抜く。自動的に再起動。これでおしまい。

以上でヘッダー・フッターのカスタマイズ終了。

注意点はヘッダーを小さくしすぎると、ホームボタンやフロントライト、WiFiなどのアイコンがタップできなくなってしまうこと。

Kobo_custom_header02
左がオリジナル、右がパッチをあてたもの。ヘッダーの高さをデフォルトの半分にしている。これ以上小さくすると、アイコンのタップがむずかしくなるだろう。


フルスクリーン・モードについては何度か書いているので繰り返さないが、フルスクリーン・モードの利点はデータベースを書き換えれば(ランチャーなど利用)、余白の調節も可能になること。通常モードではデータベースの書き換えをしても、行間の調節は可能だが、余白の調節はできない。

Kobo_custom_header03
左がオリジナル。行間・余白の調節バーがグレーアウト、調節不可。洋書ならできるのに和書だけできない。何度も言うが、日本語環境を整備する気がない楽天。単語選択すらろくにできない国語辞典も同じ。
右はデータベースを変更して、さらにフルスクリーンモードにしたもの。余白も変更できる。

余白・行間がデフォルト固定でかまわないなら通常モードでヘッダーとフッターのカスタマイズ、行間や余白も調節可能にしたければ、フルスクリーン・モード+フルスクリーンバグ修正パッチ+データベースの書き換え(こちらの記事などを参考)、ということになるだろう。

ついでに言っておくと、FW4.xで辞書ウィンドウのカスタマイズでサイズ指定するには、cssを抽出しなければならなくなった。辞書ウィンドウはいつもサイズ変更しているので、ついでにヘッダーの処理を追加するのはたいした手間ではない。辞書ウィンドウのサイズ指定についてはまたいずれ。

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2016年10月19日 (水)

Kindle:アップデート 5.8.5 & jailbreak関連、PWマンガモデルか・・・

第6世代以降のアップデート。
Paperwhiteマンガモデルリリースに合わせての更新。

・Kindle端末でマンガを読む際の機能が改善:「快速ページターン」でマンガのページめくりが速くなり、またズーム機能や見開きビューがデフォルトになるなどの改善が加わりました。「連続ページターン」機能が加わり、ページを長押しすると、飛ばし読みをすることができるようになりました。
・「設定」メニューの改善: 「設定」メニュー(縦3つの点のアイコン)のデザインが新しくなりました。
・「マイライブラリ」の改善: 手動で端末に転送されたコンテンツは、「すべて」と「ダウンロード済み」の両方に表示されるようになりました。

だそうだ。
マンガモデル用に改良したファームウェアだろうが、他のモデルにもファームウェアの更新で同じ機能が提供される。
マンガを読む人にはよいアップデートだろうと思う。

◎ダウンロードページ
◯Kindle(新無印、第8世代)
https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=202065490

◯Oasis
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=202037720

◯PW3(2015)
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201756220

◯Voyage
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201630670

◯無印
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201605570

◯PW2(2013)
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201307450


◎jailbreak関連
アップデートしてもjailbreakは生き残った。まあ、大丈夫そう。
いちおうFWアップデートの前にbridge(Update_jailbreak_bridge_1.14.N_install.bin)をインストールしてある。その後、ファームウェアを更新。
とうぜん、スクリーンセーバーなどの *.binファイルはすべてインストールし直すこと。
また、これからjailbreakするつもりの人は、5.8.5に上げる前にjailbreakを。(追記:5.8.5でjailbreakできたという報告も見かけたが、報告例が少ないので先にjailbreakをしたほうが無難)

それから、新しいPWマンガモデルはjailbreakできないだろうと思う。
http://wiki.mobileread.com/wiki/Kindle_Serial_Numbers
このページにシリアル番号があるモデルがjailbreak可能なモデル。
PWマンガモデルはおそらくシリアル番号も新しくなっているだろうから、jailbreakはできないだろう。(追記:あとダウングレードに必要な初期FWもない)

--

PWマンガモデルか。
PWに2000円プラスでストレージが4Gから32Gに増える。それだけの話。ファームウェアで提供される機能は第6世代以降は全部同じだし。
ハードウェア的にはストレージの増量だけだろうと思う。CPUその他の変更もないだろう。2000円のアップだけだし。

パネルがより白く、コントラストが上がったという話もあるが、個体差レベルの話なのか、E Inkパネルの生産段階で何か改善されたのか、どういうことなのかは不明。もしパネルにあきらかな改善があったのなら、アマゾンなりE Ink社なりがアナウンスしそうなもの。それがないということは、過度な期待はしないほうがいいかもしれない。

それにしても、日本だけっていうのはどういうことなんだろうな。今後海外でも発売されるようになるのか。はじめてストレージ4GしたPWも、ホワイト・モデルも日本先行、その後海外でも発売されるようになった。今回もそのパターンなのか。それとも、日本ではマンガが儲かるという特殊事情を考慮した完全日本限定モデルなのか。なら、日本限定モデルを作らせるアマゾン・ジャパンって、けっこう有能なのか、それとも、マンガ対応に走らなければならない事情でもあるのか。

それに比べると楽天はだめだろうな。日本限定でストレージ増量なんてないだろう。日本のユーザー向けにマンガのページめくり改善、なんてのもなさそう。楽天は専用端末に関してはやる気ないだろうし、Kobo社が作ったものを売ってるだけじゃないかと思う。

個人的にはもうPWはいい。2013年にkobo auraを触った時から、PWは大きすぎ、重すぎ、厚すぎ、あとフラットはいい、と思っていたから。今年PWのホワイトが出た時は正直、まだあの筐体使うつもりか、デザイン変えるつもりないのかよ、と思ったし。

6インチでマンガというのには不満も出そうだが、koboの弱いところを的確に突いてきたkindle。
いくらディスプレイが大きくても、マンガのページめくりに難があるのはマイナスだろう、aura One。

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2016年10月12日 (水)

Kobo: FW4.1.7729アップデート(aura One)

koboのアップデート、4.1.7729。
aura Oneとaura Edition2が対象とされているようだ。

ダウンロード:
http://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=279321
から

○更新内容
(いつものようにDavidforさんのベータテスト時のメモと記憶によるもの。公式のアナウンスはない)
aura Oneとaura Edition2向けのリリース。今回のリリースのメインの目的はバッテリー問題の解消とOverDriveの改善。

・同期でバッテリーが消費される問題は解決されたようだ。
・OverDriveの変更。OverDrive対応のデバイスを持っていないのでコメントできない。
・「自動バックグラウンド同期」がオフにできるようになった。
・「読了」の本は記録される(読了は気にしたことがないのでどういう問題だったのかよくわからない)
・オプションが動作しなかったいくつかのメニューをクリーンアップ(消した?)。たとえば、メモをサポートしてない本で、メモを削除するオプションなど。
・in-bookメニューに"View Details"を追加。
(補足:本を開いている時の下部メニュー右端タップで表示されるオプションに「詳細情報を表示」が追加。これまでは「書きこみ」「全文検索」「辞書」「辞書設定」の4つだった)
・ステルス化されたSSIDへのWiFi接続の問題を解消。
・本の表示フィルターに「ダウンロード」追加。ストア購入本、OverDriveから借りた本、手動で転送した本すべてが表示される。
(補足:ライブラリ > 「すべての本」のリスト表示のフィルターに「ダウンロード済み」が追加された。4.0.7523で「ライブラリ設定」の「ダウンロード済みの本のみ表示」オプションが消えたが、こっちで復活ということか。これで表示フィルターは「すべて」「ダウンロード済み」「読書中」「未読」「読了」「購入した本」「インポートした本」となった)

--
こんな感じか。
aura OneとEdition2用だとしているが、ダウロードして中を見てみたら、gloHD用のカーネルイメージ(uImage-E60Q90)も含まれていたので、gloHDもいけるのかもしれない。でも、普段使っているgloHDで試す気はない。それから、aura Oneは持っていないので、実験機の古いgloにインストール。カーネルイメージ抜き、KoboRoot.tgzのみのインストール。

その他補足:
・FW4.xで出現したBookReader.sqliteというデータベースはOverDrive用のものらしい。暗号化されているので読めない。
日本ではOverDrive未対応なので関係ない。

○パッチ
http://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=279351
便利。
libnickel.soからnickelに移ったものもあるので、nickel.patchも参照、必要に応じて編集すること。

さらに、辞書ウィンドウのサイズを変えるパッチもいつも使っている。辞書の表示領域を大きくしたいので。
http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=3221040#post=3221040



ランチャー
CFWの本棚作成は修正したもので大丈夫そう。フォントのウェイトや行間、余白の調節可能化もOK。
(gloで動作確認。aura Oneでランチャーが動くかどうかは不明。たぶん動かない。)



○スクリーンセーバー変更
http://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=255238

KoboRoot-ScreenSaver-4.x-20160918を使う。

インストール方法がまた変更された。
これまでは手動でスリープと電源オフ時の画面をスキャンする必要があったが、スキャンが自動化された。

1. 「設定」 > 「節電/プライバシー」 > 「今読んでいる本を表示」をオフに。
2. KoboRoot-ScreenSaver-4.x-20160918.zip をダウンロード・解凍。
 KoboRoot-ScreenSaver-4.x-20160918.tgzを KoboRoot.tgz にリネーム(大文字小文字も区別すること)して、PCにつないだKoboの .kobo フォルダにコピー。
3. USB接続を解除して、ケーブルを抜く。自動的に再起動する。
4. スリープ画面のスキャン。スリープにすると自動的にスキャンする。上記スレッドの画像のように、(日本語では)「スリープモード」の文字の上に横に線が入ればOK。
(補足:1度ではスキャンの線が入らず、3度、4度と再起動したという報告もあり。うちのgloでも一度ではスキャンされなかったが、本を開いてみるなど別の操作をしてからスリープにしたら、スキャンされた)
5. 電源オフ時の画面のスキャン。電源をオフにして、スキャンのラインが出ればOK。
*旧バージョンの.addons/screensaver/screensaver.cfgは先に削除したほうがよさそう。

スクリーンセーバーの画像は
スリープ画像は、.addons/screensaver/standby
電源オフの画像は、.addons/screensaver/poweroff
に入れる。

*ファームウェアをアップデートしたり、言語設定を変えると、スキャンをし直す必要がある。
.addons/screensaver/screensaver.cfg の
stanby=........
poweroff=......
の行を削除してから、もう一度スキャンを。
いや、screensaver.cfgそのものを削除したほうがいいかも。

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2016年10月 8日 (土)

Kindle:Voyageのタッチスクリーンを無効にする(ページめくりをボタンのみにする)

Kindle Voyageのパネルタッチを無効にして、ページめくりをボタンのみにする。
もちろんVoyage限定。

当然ながら、要jailbreak。jailbreakの方法は以前の記事を。

Kindle Intocable: extension to turn off touchscreen capability on Voyage

まちがって画面にタッチしてページをめくることはほとんどないので、個人的にはあまり必要性は感じない。それに、洋書を読む時は辞書を引くので、タッチを無効にしてしまうとちょっと困る。というわけで、ただの興味本位でインストール。

軽く触ってみたところ洋書はOKだが、和書はちょっと問題が・・・。

○インストール
KUALのexitensionなのでインストールは簡単。コピーしてやるだけだから。
1. 上記リンクから kindle-intocable.tar.gz をダウンロード・解凍。
2. 解凍してできたintocableフォルダを、PCにつないだKindleのextensionsフォルダ内にコピー。

○使い方
1. KUALから起動
 KUAL > Intocable タップして起動。
2. あとはベゼルの「戻る」ボタンを長押しすると、タッチスクリーンが無効になる。
 もちろん辞書を引いたり、ハイライト・メモもできなくなるし、メニューも出なくなる。
3. 再度「戻る」ボタンを長押しすると、タッチスクリーンが有効になる。


で、和書の問題(FW5.8.1で試している。他のバージョンではどうなのかは確認していない)。
一度タッチスクリーンを無効にすると、ページが戻れなくなる。
つまり「戻る」ボタンを押しても、ページが進んでしまう。もちろんパネルのタッチは無効になっているのでパネルタッチで戻ることもできない。
さらに、ボタン長押しでスクリーンタッチを有効に戻した後も、ボタンの動作は元に戻らない。つまり「戻る」ボタンでページが進む状態のまま。ただしスクリーンタッチでは戻ることはできる。
Kindleを再起動すると、ボタンの動作は正常に戻る。

洋書では問題ないので、ページ送りの方向が洋書とは違う和書固有の問題かもしれない。

どうしても必要なら、作者さんに連絡して直してもらうしかないでしょう。
ソースはついてきているので、プログラムが書ける人なら自分で直すか。でも、X11のコンパイルは悪夢だったと作者さんが言っているので、大変かも。

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2016年10月 4日 (火)

Kobo: gloHD販売終了?

カナダのKoboストアはじめ海外では売り切れ状態のgloHD。gloHDは販売終了か、と海外では少し話題に。

海外ではすでに6インチのaura Edition 2が発売済みで、gloHDが売り切れ状態が続いていれば、gloHDはこれでおしまいか、という予想が出てくるのも不思議はない。koboの関係者やカスタマーサービスから終了だと聞いた、という話も出てきているようだ。

話題にしているサイトをいくつか。
Kobo stoppt Verkauf von Kobo Glo HD
(Kobo関係者から販売終了の話を聞いた、と言っている)

Wurde der Kobo Glo HD eingestellt?
(同じくドイツのサイト)

Kobo Glo HD Out of Stock, Discontinued
(下のコメント欄に、koboのカスタマーサービスからgloHDは終了だと聞いた、というポストがある)

mobilreadにもスレッドが立っている。
Glo HD sold out

カスタマーサービスの言うことをそのまま公式のアナウンスと取っていいものかどうかはわからないけれども・・・。


日本ではまだgloHDは売っているが、日本発売は来年とアナウンスされているaura Edition 2が出てきたら、日本でも買えなくなるかもしれない。

gloHDは去年の2015年リリースだから、販売終了になるとしたらずいぶんはやい。H2Oはまだ海外でも売っているし。

gloHDは300ppiのディスプレイ端末を低価格化したという意味では挑戦的だった。それまで300ppiは値段の高いKindle Voyageしかなかったから。
それをPaperwhite並の値段で売り出した意義は大きい。それでアマゾンもPaperwhiteをあわてて300ppiにして発売し直した、という憶測も語られているくらい。日本ではgloHDよりPaperwhite3(2015)のほうが発売が早かったので、ありがたみ半減だったわけだけど。まあ楽天のやることだし。

もしKoboが6インチはaura Edition 2で、と考えているのなら、6インチの端末での価格競争はやめたということかもしれない。それはもう6インチモデルでの負けを認めたようなもの。
212ppiでスペックが劣るaura Edition 2買うくらいなら、300ppiでたいして値段の変わらないKindle Paperwhiteを選ぶだろうから。スタンダードなモデルは今ではどこでも300ppiが普通だし、それを始めたのはKobo自身なんだけれども。

電子書籍リーダーのメインストリームはやはり6インチだし、6インチに魅力的なモデルがないラインナップというのはどうなんだろう。ひょっとしたら6インチでは勝てないから、勝負を避けて大画面の端末を売り込む、ということなのかもしれないが、かりにアマゾンが大画面のモデルを出したとしら? Oasisを見るかぎり、アマゾンは6インチに執着しているようにも見えるけれども・・・。でも、もしディスプレイサイズの差異化でもごまかせなくなったら、けっきょくは正面から勝負するしかないはず。

クリスマス商戦向けの新モデルはKindleももうないだろうし、来年どうなるかに注目するしかなさそう。Koboは6インチモデル、スタンダードなモデルがどうなるか。とにかくまともな6インチ出して欲しい。
6インチ300ppiがダメなら、ppiは落ちるがH2Oから防水、SDを削除して、aura Oneのように軽量、薄型、小型化した6.8インチ廉価版だったら、興味は持てるかも。
アマゾンはOasisが売れているなら、あの路線もあるのかもしれないが、どうなんだろうなあ。Oasisはなんか、もう進化させようがありません、の行き詰まり感が半端ないし。

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