Kobo: 2016年新モデル Kobo aura ONE テスト&レビュー(allesebook.de)
発売前だが詳しいテストが出ている。
allesebook.de: Kobo Aura ONE im ausführlichen Test
新情報を中心に簡単に紹介。(スペックなどは繰り返しになるので、前の記事参照)
◎筐体
・持ちやすい。230gの軽さに加えて、6.9mmの薄さ、縁は丸くなって厚さも4mm程度になる。
・正面はフラットで現代的なデザインだが、外枠とベゼルの間の隙間にゴミが入りやすい。
・背面はgloHDのようなゴム加工ではなく、プラスチックの滑り止め模様になっている。
・電源ボタンは背面の上部に移動したが、目で見なくても不自由なく押せる。
・正面の右上にスタータス表示のLEDがついた。電源を入れた時や充電時に点灯する。
・正面ベゼルの指紋は目立つが、最悪のH2Oほどではないし、拭き取りは楽。
◎ディスプレイ
・7.8インチのE Ink Carta、1874x1404、300ppiは過去にないクオリティ。他社の8インチモデルはすべてCartaではなく、古いPearl採用で、ピクセル密度も159から250ppi。表示のシャープさ、コントラストは当然飛び抜けている。
・ただし、ライトなしのコントラストはH2Oより落ちる。gloHDと同程度。だが、ライトをつけるとコントラストはトップレベル。
・ライトオフ時のコントラスト
(ライトオフのコントラストはH2Oに劣る。並べると背景の白さの違いが肉眼でもわかるそうだ。allesebook.deのH2Oとの比較画像参照。とはいっても、gloHDやKindle Oasisと同レベルなので問題ないだろう)
・ライト最大時のコントラスト
(ライトをつけると、コントラストがかなりよくなる。トップレベル。H2Oとのコントラストの差も気にならなくなる。allesebook.deの画像参照)
・ライトの明るさ(最大時)
(LEDの数は多いのに、他と比べると最大時の明るさが低いのはやはりディスプレイのサイズか?)
・ライト明るさ(最小時)
(こちらは数値は低いほうがいい。暗い場所で眩しくなってしまうので。あまり結果はよくないが、allesebook.deの記事では問題ないそうだ。それにブルーライトをカットできるので眩しさは軽減できる、とも書いてある。)
◎ストレージ
・8GBだが、システムが利用する部分を除くと、ユーザーが使えるのは6.72GB。
・SDカードスロットがないのはマイナスポイント。
◎防水
IPX8の等級。水深2mで60分。HZOのナノコーティング。内部の電子部品をコーティングするので水は内部に侵入する。
◎ナイト・モード/ブルーライトカット
・新機軸。睡眠の邪魔になるとされるブルーライトをカットする。時刻を指定して自動的に切り替えられる。もちろん手動での調節も可能。
・白のLEDの9個の間にカラーLED(赤緑青の3つのLEDを含み、その配合で色を変える)を8個配置している(allesebook.deの画像参照)。
・昼間は白のLEDだけを使い、夜になるとカラーLEDも使用する。カラーLEDを使うと自動的に白LEDは暗くなり、逆に白LEDを明るくするとカラーLEDは暗くなるという仕組み。
・ナイト・モードを自動にすると、指定した時刻に自動でゆっくりと少しずつカラーLEDで赤を強くしていく。
・ナイトモードの指定時刻は21時から3時の間で30分刻みで指定できる。
・使った感じも良好。いつの間にか赤っぽくなっていて、カラーLEDをオフにしてみないと、色が変わっていたことに気づかないくらい。
◎フロントライト
・完璧ではないが高水準。
・目から離してみると、上下で明るさの違いがあるのがわかる。ただし、ページ内を一行ずつ上から下に読んでいく時には気づかない。だが、ページの下まで読んでページをめくって、またページの上部に目を移すと明るさの違いに気づく。(補足:これは洋書の話。縦書の和書では、常に視線を上下させるのでどう見えるだろうか?)
・フレーム下辺にあるLEDの配置箇所に光ムラが見える。
・他社の8インチモデルと比べたら、照明の均等さはベスト。だが、ディスプレイの大きさのせいで、H2OやgloHDに比べたらどうしても劣る。(allesebook.deのH2Oとの比較画像。肉眼で見たものではなく、ムラがわかるように強調して加工したもの)
・初搭載のカラーLEDによる色ムラも特に見られない。
◎センサーによるフロントライトの自動調節
・Kindle Voyageにも自動調節はあるが、Voyageはオン・オフできるだけ。aura ONEは自動調節の設定がある。好きな値にセットできる。(補足:画像などがないので具体的には不明)
・使った感じは快適。ほとんど手動で明るさを調節することはなくなった。
◎バッテリー
・容量は1200mAhで、一日30分で約1ヶ月(もちろんライトの使用などに左右される)。gloHDなどは1500mAhで約2ヶ月とされているので半減。
・ピクセル数が多くなり、LEDの数も17個とかなり増えたのでバッテリー消費が多くなるのは仕方がない。容量が小さくなったのは本体を軽くするためだろう。
◎その他
・タッチパネルは静電容量方式でスムーズ。(補足:赤外線のH2O、gloHDとの比較が欲しい)
・ゴーストはH2Oと同レベル。6ページごとにリフレッシュする。(補足:なぜKindleと比較しない?)
・PDFのみランドスケープモード(横置きスタイル)追加。ただし上下のメニューの位置は変わらない。
◎まとめ
・プラスポイント
○・6インチモデルに引けを取らない表示クオリティのまま、画面を大きくして、とても読みやすい。もちろん従来の8インチモデルと比べればダントツの品質。
○電子書籍リーダーで初めてナイト・モードを導入したこと
○軽くて持ちやすいデザインであること
○防水
・マイナスポイント
▽SDカードスロットの廃止。その代わりストレージが8GBに増えたのでいくらかは相殺。
▽やはり6インチモデルに比べれば、ライトの均一さに難がある。といっても普通に読むのに支障はない。
というわけで、
・値段はH2Oより50ユーロ高く、6インチモデルの2倍の230ユーロだが、読書好きにとっては値段に見合った製品だろう。
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目立ったところはこんな感じ。
個人的にはまず、300ppiのCartaのクオリティはいいとして、ライトがどんな感じか興味があった。
新機軸のナイトモードも問題ないようだし、センサーによる明るさの自動調節も設定可能なぶん、Kindle Voyageよりもきちんと安心して使えそうだ。
ライトのクオリティ(照明の均一さなど)はやはり6インチは及ばないが、それは仕方ないだろう。LEDをディスプレイの下辺に配置して上に光を照射する以上、ディスプレイが大きくなるほど上下で明るさの差ができやすくなるのは当然。それでも画像を見るかぎりでは、他社の8チンチモデルよりずっと優れている。
残念なのはやはりリフレッシュ頻度。なんで6ページ毎のままなんだろう。ここまでくると、リフレシュ頻度は改善する気がないのかなあ、Kobo社。なぜ2012年から改善しない? Kindleをはじめ他社は改善してるのに。今年はもう新しい6インチは出ないし、大画面の端末も見てみたい気もするし、タッチも静電式復活で、もしリフレッシュ頻度がまともだったら、あるいは思い切って買ったかもしれないが・・・。
あとソフトウェア面では日本語環境。なんで和書はわざわざ行間や余白、フォントのウェイト調節をできなくしてんのかねえ。データベースで和書を他の言語に書き換えればできるようになるんだから、わざと和書だけできなくしているとしか思えない。フォント周りの柔軟さこそ唯一Kindleに勝てるところなのに。新ファームでもダメなんだろうな。ほんと楽天は・・・。
来年はgloHDとの入れ替えで6インチの新モデルがあるかなあ。aura Edition2は論外だし。
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