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2016年6月

2016年6月28日 (火)

Kobo: 2016年新モデル 6インチのほうはKobo Aura Edition 2という名前らしい

FCCに申請されていたKoboの新端末は7.8インチと6インチの2つ。7.8インチのほうはKobo aura oneで、6インチのほうは名前がはっきりしていなかったが、どうやらKobo Aura Edition 2という名前のようだ。

http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=3342188&postcount=23からの情報。

一応FCCのページで調べてみたらあった。
この中の"Attestation (e-label information)_rev 2"のpdf参照。
該当部分の画像:
Koboauraedition2

名前からすると、かつてのKobo Aura(2013)の後継機を思わせる。ぜひその路線でいってほしいというのが個人的希望。というのは、

◯Kobo Aura(2013)はKobo唯一の静電容量方式のパネル。
・赤外線方式より感度がいい(gloHDは悪くはないとは思うが、静電容量方式のほうが滑らかな印象。とくに無印gloは感度が悪かった。赤外線方式にいい印象はない)。
・さらに、フラットな形状にできる(赤外線方式では無理)。フラットのほうがページめくりが楽。それに端末を薄くできる。
・赤外線方式は他社ではすべて過去のモデルか廉価版モデルで採用。プレミアムモデルはどこも静電式。

◯Aura(2013)はKoboで唯一のWaveform技術(楽天の表記では「低フラッシュ波形技術」)を採用。
・それによりゴーストが少なくリフレッシュ(白黒反転)の頻度が少ない。Kindleで比較するなら、かつてのAura(6インチ)はKindleの最新Oasisと同じ頻度。

アマゾンなど他社の最近の端末では50ページに1度程度のリフレッシュなのに、gloHDもH2OもWaveform技術を使っていないためか、いまだに6ページでリフレッシュ必須。この見事な低スペックぶりにはずっと不満だった。
リフレッシュ頻度が高いということは、それだけゴーストやかすれ、にじみで表示がすぐに汚くなっていくということ。その意味での表示性能はKindleなど他社の端末に劣るのがKoboの現行モデル。

というわけで、ぜひかつてのAura系統の後継機を。静電式でWaveform技術を採用しないかぎり、性能的にはKindleに劣るというのが個人的な判断。

蓋を開けてみるまではわからないが、Aura Edition 2という名前からすると、ちょっと希望をいだいてしまう。まさかKobo Touch2.0(日本未発売の安いエントリーモデル)の後継ってことはないよなあ。


◎Kobo Aura Oneで気になるところ。
◯7.8インチモデルKobo Aura Oneのバッテリー
FCCのペーパーでは7.8インチのKobo Aura Oneが1200mAh、6インチのKobo Aura Edition 2が1500mAh。ついでに言うとKoboの現行モデルも1500mAh。

FCCのペーパーにはE Inkのパネルの情報はないから、電子書籍リーダーかどうかわからないという声もあるが、バッテリー容量からみて電子書籍リーダーだろうという気がする。液晶タブレットはもっとバッテリーが必要なはずだから。

それはともかく、ディスプレイの大きな7.8インチモデルのバッテリーが小さいのはなぜか? と憶測を呼ぶのは確か。
・ディスプレイが大きくなると重くなるので、それを考慮したせいか(papierlos-lesen.de
・たぶんないとは思うが、ひょっとしたらフロントライトを搭載しない可能性も?(allesebook.de
・新プロセッサi.MX7Dualを搭載して、さらに省電力が進むから大丈夫?(どこで読んだか忘れた)

一番いいのは新プロセッサ採用というシナリオで、最悪なのはフロントライトなしだろう。ともかくちょっと気になるところ。また、ディスプレイが大きくなれば、フロントライトがむずかしくなるのも事実・・・。

◯7.8インチというサイズも不思議といえば不思議
ディスプレイのサイズを話題にしているのがblog.the-ebook-reader.com
8インチの端末はすでにあるのに、7.8インチにしたのは奇妙だが、auraHD(2013)で世界初の6.8のパネルをE Ink社に作らせたKoboだから、ありえないことでもないのだろう、と。新しいE Inkのパネルを載せた端末になるだろう、と言っている。

ちょっと見たところ既存の8インチの端末はすべてE Ink Pearlのようだし、いまさらPearlのパネルを使われても困るので、ぜひ新パネルで。

◯そして、気になるのは重さ
ディスプレイが大きくなると重くなるのは当然。6.8インチのH2Oは235g。6インチのgloHDは180g。
サイズ的に近い8インチのPockebook Inkpadが350g。Onyx BOOX i86MLあたりも同じくらい。
H2Oの重さなら片手の読書も十分可能だが、それ以上となると辛いかも・・・と言っているのがlesen.net

7.8インチモデルは、重さは覚悟したほうがいいだろう。
334gのNexus7(2012)を持っているが、あの重さだとすると、片手で読み続けるのは辛いだろうな。でも、タブレットを常用している人なら重さは気にならないのかも。

◯気になる発売日?
・gloHDの場合
FCCのapplication date(出願日?): 2015-04-10
発売日: 2015-05-01(アメリカ・カナダなど。日本はもっと遅い)

・H2Oの場合
FCCのapplication date(出願日?): 2014-08-12
発売日: 2014-10-01(アメリカ・カナダなど)
https://fccid.io/NOI 参照)

参考になるかどうかは不明だが。

まあ、とにかく6インチモデルに希望が出てきた・・・。

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2016年6月25日 (土)

Kobo: 2016年新モデルKobo aura ONE(7.8インチ)をFCCに申請したらしい

情報は
"Kobo Aura ONE 7.8 inch and 6 inch eReaders coming soon?" より

7.8インチのディスプレイサイズのモデル6インチのモデルが申請されている模様。

スペックの詳細は不明だが、やはり目を引くのは7.8インチのディスプレイ。

とりあえずアマゾンのようにカバーを付けて高級モデルにするなんて、バカなことはしないみたいでよかったよ。ディスプレイ・サイズのバリエーションはあっても別におかしくないから。

ディスプレイは解像度は変わらずで、その分ピクセル密度(ppi)が落ちるのかな。あるい新しいE Inkのパネルなのか?
あとはディスプレイが大きくなるほど、フロントライトの照明ムラが出やすくなるだろうから、そのあたりはどうなのか? まさかライトなしなんてことはないだろう。

基本持ち歩くので、6インチのほうも気になる。
お願いだからもう赤外線方式はやめて欲しい。あとフラットで。初のフラットな製品を作ったのはkoboだったわけだし。ただそのkobo aura以降また赤外線方式に逆戻りしたkoboだけに不安。ハードを作るのもこれまで通りNetronixのようだし・・・。

この時期だとプロセッサは変更なし? Kindle Oasisに新プロセッサのi.MX7の搭載はなかったし。

正式発表があるかどうか待つのみ。

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2016年6月23日 (木)

Kindle:ベーシック(無印)2016年新モデル、リリース

Kindleのエントリー・モデルの新型リリース。
現在予約受付中。発売は7月20日。

日本のアマゾンの製品ページ:
https://www.amazon.co.jp/dp/B0186FESEE

プレス・リリース:
http://www.amazon.co.jp/gp/press/pr/20160623/

アマゾンのプレス・リリース(英語):
http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=176060&p=irol-newsArticle&ID=2179315

Kindleの廉価版が刷新された。主なところでは
◯RAMが2倍(ストレージではない)
・ワークメモリが増えるので処理速度が上がるかもしれない。

◯デザイン変更
・軽く、薄くなり、丸みを帯びたデザインで持ちやすくなった。
30gも軽くなると差ははっきり感じられそう。厚さはPWと同じ。

◯Bluetoothによるオーディオ・サポート
・これは視覚障害者向けのVoiceView(音声による操作メニューのサポート、テキスト読み上げ)のためのもの。すでにPW3(2015)でオーディオ・アダプタ追加購入で実現されたていたものだが、それをBluetoothにしたもの。
PW3などと同じように、言語設定を英語にすればおそらく日本でも使えると思うが、ただし英語限定。
なので、日本のアマゾンの製品ページやプレス・リリースにBluetoothについては言及がない。

あと、アマゾンのプレス・リリースによると
◯メモやハイライトをメールでエクスポートできるようになった。
・PDFやスプレッドシートのフォーマットで受け取れるらしい(今後のアップデート待ち)。

◯中国語のWordWise hint とある(英語のプレス・リリース)
・中国語を読む人にはいい機能追加なのかもしれない。

刷新されたところはこんな感じか。

でも廉価版Kindleの位置づけは変わらず、ディスプレイは旧態依然のE Ink Pearl、解像度600x800、167ppiと何も変化はなし。

あとは、実機が出た後のレビュー待ち。


視覚障害者向けのBluetoothによるVoiceViewを目玉とするなら、ディスプレイの質にこだわる必要はないから、安い無印で音声サポートというのは合理的なのかもしれない。でも、それは英語圏の話。

日本語による音声サポートはないし(たぶん今後もなさそう)、今のところ日本ではBluetoothも役に立たない。英語本の読み上げ機能が欲しい人には安く端末が手に入れられるとは言える。そのうち他のモデルにもBluetoothは追加されるかもしれないが・・・。

日本にKindleが来る前、つまりPWより前のモデルでは、audibleやテキスト読み上げ、mp3再生などオーディオはサポートされていたから、Bluetoothでそれらも復活するのか、それともVoiceView止まりなのか・・・? まあ、個人的にはドイツ語の本の読み上げ、もしくはaudibleなら興味はあるが、どちらも無理だろうし。

無印のデザインも刷新されたとなると、いよいよPWの古臭さが目立つ。2012年から変わらないデザインで、あの大きさ、重さ、厚さは不合理。もっとコンパクトに軽く持ちやすくできるはずなのに・・・。


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2016年6月19日 (日)

Kindle:アップデート 5.8.1 & jailbreak関連

Kindleアップデート。
今回は更新内容が発表されている。

◯読書の進捗状況の表示: 本のリスト表示で読書の進捗状況を示すドットが復活。(グリッド表示ではドットなし)
◯シェア機能の拡張: 「この本について」ダイアログから友達に本を紹介できる
◯Wi-FiパスワードをAmazonアカウントに保存

だそうだ。詳しくは確認していない。

◎ダウンロードページ
◯Oasis
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=202037720

◯PW3(2015)
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201756220

◯Voyage
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201630670

◯無印
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201605570

◯PW2(2013)
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201307450

FWの中身を見た人によると、アマゾンはBluetooth関係をなにやらいじっているらしい。
PW3(2015)に提供された英語の読み上げ機能は今回のアップデートではPW2(2013)に提供されていない。(OasisやVoyageは自分で有効にできる)


◎jailbreak関連
jailbreakしてあればいざとなったらダウングレードも不可能ではないので、ダメだったらダウングレード、と思って、PW2(2013)を5.8.1に上げてみた。

jailbreakは生き残った。大丈夫そう。
5.6.5以前にjailbreak済みの場合の話。5.7.x以降は新規のjailbreakはできないし、FWのダウングレードもできないから、現状5.7.x以降はjailbreakは不可。新規購入したものが5.6.5以前のバージョンで出荷されていたら、jailbreakできるだろうが・・・。

ただ、VoyageではRescue Pack、Coward's Rescue PackとPythonの再インストールに失敗したという声もある。(PW2ではPythonを再インストールをしなくても、スクリーンセーバーのカバー・モードも動いたから、問題ないかも)
-- 追記 --
hotfixも5.8.1に対応済み。勝手に5.8.1にアップデートされてしまったらhotfixを。これで問題はなくなったはず。
-- 追記おしまい --


PW2(2013)ではどれも問題なく再インストールできた。PW3は持ってない。Voyageはバッテリー残量の数値表示を失いたくないので、当面5.6.2.1から上げるつもりはない。

一応手順。
1. 5.8.1に上げる前に、念のためbridgeをインストール。
kindle-jailbreak-1.14.N-rXXXXX.tar.xz内の、Update_jailbreak_bridge_1.14.N_install.bin をMR Package Installer経由でインストール。

2. その後、FWを5.8.1にアップデート。
FWのアップデート後の再起動で、"+BRIDGE"の表示が現れるはず。

3. FontやScreenSaver Hack、USBNetworkなど、*.binをMR Package Installer経由でインストールし直す。

KUALのextensionは再インストールの必要はない。


使うのはもっぱらVoyageで、PW2はほとんど使わないんだけど。

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2016年6月16日 (木)

ドイツ語多読本: Tove Jansson: Mumin und der Geburtstagsknopf

"Mumin und das Lieblingsding"に続き、ムーミンの絵本。
子供にとっては一大イベント、児童書の定番とも言える誕生日の話。

Tove Jansson: Mumin und der Geburtstagsknopf

615語

朝起きて、「やった、きょうは誕生日だ」。ムーミンパパからは自作の誕生日の詩をもらい、ムーミンママからはピカピカの金色のボタンをもらう。

素敵なものをもらったら、人に見せて自慢したい、いいなあと言ってもらいたい、というのが人情。
そこでスナフキンのところへ見せに行くが、何やら忙しそうで相手にしてくれない。じゃあ、スノークのお嬢さん(Snorkfräulein:アニメだとフローレン?)なら忙しくないだろうと、彼女のところへ向かう。途中、スニフ(Schnüferl)に会うが、スニフも忙しそうで、顔も上げてくれない。そして、スノークのお嬢さんとミイ。この二人も貝殻集めやらで相手にしてくれない・・・。

当然、ムーミンはショック。誰も自慢のボタンを見てくれないし、誕生日なのにおめでとうも言ってくれない。しょんぼり家に帰って、ムーミンママに愚痴をこぼす・・・。

みんながなぜムーミンの相手をしなかったのか、その理由は? 
それが推測できてしまうところが残念だったりも・・・。児童書ではよくある展開、ストレートなストーリーで、その分わかりやすい。が、前の本のような印象的なところはないな、という感じ。語数もかなり少なくなっている。

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2016年6月12日 (日)

ドイツ語多読本: Gus Gordon: Herman und Rosie

都会に住む大人のメルヘン。とくに子供向けというわけではない。

Gus Gordon: Herman und Rosie: Eine Geschichte über die Freundschaft

778語
(大判のハードカバー絵本で14.95ユーロなのに、日本のアマゾンでは今のところ1000円と随分安い。在庫処分?)
英語オリジナルならKindle版があるようだ。

昔のLPレコードの黒い円盤が表紙に透けて見えるだろうか。レコードのジャケットを模した表紙。
表紙をめくると、見返しにニューヨークのマンハッタンの地図。HermanとRosieが住んでいる場所をそれぞれ矢印で示している。

二人は隣のアパートに住んでいるが、たがいを知らない。すれ違っても相手のことはわからない、そんな都会の物語。

Hermanは鉢植えと冬のホットドッグの匂いが好きで、オーボエが趣味、野いちごヨーグルトをよく食べ、海の映画を見るのが好き。
Rosieは夏の地下鉄の通気口から流れる風と、歯の裏にくっつくキャラメルが好きで、古いジャズのレコードをよく聞き、非常階段で歌うのも好き、そして海の映画を見るのが好き。

そんな人物紹介から始まり、それぞれの生活の様子が描かれる。Hermanは電話販売のコールセンターで働いているが、物を売るよりもただ人と話せるのが嬉しい。Rosieはレストランで働きながら歌のレッスンを受け、週に一度ジャズクラブで歌う。

他人同士の二人をつなぐのは音楽。
仕事からの帰り道、Hermanはジャズクラブの前で、「ガラス瓶から直接ペロリとなめたハチミツ」みたいな歌を聞く。それに触発されてその晩、屋上でオーボエを吹く。そのメロディをRosieが自分のアパートで聞く。そして、二人ともそのメロディが頭から離れなくなる。どこへ行ってもそのメロディがリピートされる。でも、たがいのことは知らないまま・・・。

そして、Hermanは会社を首になり、Rosieのジャズクラブが閉店する・・・。

表紙に描かれているように、最後はふたりで音楽活動することになるというラストだが、なかなか相手に出会わないところが絶妙な味わい。同じ場所に同じ時にホットドッグを買っているのに、どちらもあのメロディの本人だとは知らないまま。でも、同じ日の同じ時間に同じ場所に出かけるというのは、偶然なのか運命なのか、軽妙な絵の雰囲気とあいまって、そこはやはりメルヘンな物語。

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2016年6月 8日 (水)

ドイツ語多読本: Clothilde Delacroix: Lotte und der Koffer

トランクを誕生日のプレゼントにもらったら?

Clothilde Delacroix: Lotte und der Koffer

115語

きょうは誕生日。大きな包みを見つけて、何が入っているんだろうとワクワクするLotte(表紙の子ブタ)。どうもスーパーガール的なコスチュームがご希望のようだ。

ところが、開けてみると出てきたのは黒い無骨なトランク。これがプレゼント?
そこに友だちが入ってきて、「サプライズ」なんて言うけれども、Lotteは腕組みしてご機嫌斜め。
でも、トランクがあれば旅行できるじゃないか・・・。

で、トランクを持って旅行に出かけるのかと思いきや、バイクに見立てたトランクにまたがって、町を爆走。
そして、横に倒したトランクを橇にして、山の上から滑り降りる。
もちろん、トランクの用途はそれにとどまらない。筏になって海を渡る・・・。

と、つまりはごっこ遊びが次々に展開していく。そのうちLotteも楽しくなって、自分から提案を出し、その最中にちょっとした事故が起こって、トランクが開いてしまう。そこには?
そう、トランクはもともと中に何かを入れるものだったわけで・・・。
そんなLotte大満足の誕生日の話。

ページをめくる毎に背景の色が変わり、その中で動きまわるコミック調のキャラクターたちを見ているのも楽しい一冊。

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2016年6月 4日 (土)

ドイツ語多読本: Görel Kristina Näslund / Kristina Digman: Unser Apfelbaum

冬に始まり、最後はまた冬で締めくくるリンゴの四季の絵本。

Görel Kristina Näslund / Kristina Digman: Unser Apfelbaum

565語

リンゴの上に子供が座っているが、本の中でもこの身長。ふつうの服を着ているが、妖精のイメージなんだろう。つねにリンゴといっしょに描かれている。

最初のページは雪景色の中に一本のリンゴの木。
眠っているように見えるけれども、何も起こっていないわけじゃない。鳥が木の皮の裏側にいる虫を探しにくるし、地面に落ちて凍ったリンゴの実に鳥が集まってくる。
そして、春にはきれいな花が咲き、匂いに誘われて飛んできたミツバチが花粉を運ぶ。それでリンゴの実がなる。夏には実が大きくなっていく。落ちてしまうものもあるが、他の実が大きく育つにはそれでいい・・・。

と、こんな感じで四季にそって、リンゴの姿が描かれていく。とくに物語があるわけではない。

あとはリンゴの断面図があったり、横に切ってて乾かすと、きれなハンコができるとか、種を糸でつないでネックレスにする、もちろん、食べるにはアップルパイにするとかジャムにするとか、そんなリンゴの利用法なども語られる、図鑑的な内容。

本の内容的には、写真やもっと即物的な絵でもいいのだろうが、それはそれで味気ない。四季折々のリンゴの木のダイナミックな姿、リンゴの花や実を描く繊細なタッチなど、絵として十分に楽しめる、リンゴが好きな人のための絵本。

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