ドイツ語多読本: Görel Kristina Näslund / Kristina Digman: Unser Apfelbaum
冬に始まり、最後はまた冬で締めくくるリンゴの四季の絵本。
Görel Kristina Näslund / Kristina Digman: Unser Apfelbaum
565語
リンゴの上に子供が座っているが、本の中でもこの身長。ふつうの服を着ているが、妖精のイメージなんだろう。つねにリンゴといっしょに描かれている。
最初のページは雪景色の中に一本のリンゴの木。
眠っているように見えるけれども、何も起こっていないわけじゃない。鳥が木の皮の裏側にいる虫を探しにくるし、地面に落ちて凍ったリンゴの実に鳥が集まってくる。
そして、春にはきれいな花が咲き、匂いに誘われて飛んできたミツバチが花粉を運ぶ。それでリンゴの実がなる。夏には実が大きくなっていく。落ちてしまうものもあるが、他の実が大きく育つにはそれでいい・・・。
と、こんな感じで四季にそって、リンゴの姿が描かれていく。とくに物語があるわけではない。
あとはリンゴの断面図があったり、横に切ってて乾かすと、きれなハンコができるとか、種を糸でつないでネックレスにする、もちろん、食べるにはアップルパイにするとかジャムにするとか、そんなリンゴの利用法なども語られる、図鑑的な内容。
本の内容的には、写真やもっと即物的な絵でもいいのだろうが、それはそれで味気ない。四季折々のリンゴの木のダイナミックな姿、リンゴの花や実を描く繊細なタッチなど、絵として十分に楽しめる、リンゴが好きな人のための絵本。
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