ドイツ語多読本: Jon Klassen: Das ist nicht mein Hut
"Wo ist mein Hut"は2013年のドイツの児童文学賞を受賞しているが(ドイツ語多読本: Jon Klassen: Wo ist mein Hut」)、これもやはりブラックなユーモアなのか、帽子を盗んだ魚の話。
残念ながら今のところアマゾンからは買えないようだが
Jon Klassen: Das ist nicht mein Hut
199語
(紀伊国屋などでは注文できるようだ)
真っ黒な背景に浮かび上がる小さな魚。その独白と絵との対比のおもしろさ。
文章は小さな帽子をかぶった小さな魚の心の声。で、絵が小さな魚の思惑をいちいち裏切っていく・・・。
たとえば、大きな魚が眠っている時に帽子を盗んだから、まだ当分寝ているはずだ、という心の声に、大きな魚がぱっちりと目を開けている絵。
また、起きたとしても帽子がないのに気づいてないはずだ、という予想に対して、大きな魚があきらかに帽子がなくなっていることに気づいている絵、という具合。
こんなふうに、良心のやましさのせいか、悪事が露見しないかという不安のせいか、事態を都合よく考えようとする小さな魚の思考と、それを次々に裏切っていく現実を描くイラスト。この対比が巧みに描き出されていて、最後まで緊張感を持ってページをめくることができる。
そして、最後はやはりブラックな結末?
これはオリジナル版、英語の朗読。絵本の中身がわかる。
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