予告通り、5.6.5対象のjailbreakがリリースされた。
http://www.mobileread.com/forums/showthread.php?p=3253662#post3253662
スレッドのトップページ
5.6.5 Jailbreak (closed-kindle) -- released!
http://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=265675
一昨年のVoyage発売以降はシリアル接続するしかなかったjailbreakだが、ようやくkindleを物理的に開ける必要がなくなった。
◯注意
ファームウェアが5.6.5であること。これが条件。
-- 補足追記 --
5.6.5以外は受けつけないという意味。
・5.7.2以上は不可。さらにファームウェアのダウングレードも不可。
・5.6.1.xから5.6.2.xは5.6.5に上げることでjailbreakできる。
・ただし、過去にjailbreak済みなら、5.7.2xでも下記のhotfixを適用すればOK。
・5.4.xは従来通りの方法でjailbreakを。
-- 追記おしまい --
◯必要なファイル
・jb.zip
上と同じ:
http://www.mobileread.com/forums/showthread.php?p=3253662#post3253662
・JailBreak-1.14.N-FW-5.x-hotfix.zip
http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=3004892&postcount=1597
◯前準備
http://www.mobileread.com/forums/showthread.php?p=3253662#post3253662
の説明では、
PCにwebサーバーを立て、そこにKindleのブラウザでアクセスする、というやり方。
それからサーバーのホスト名は"a"にしろ、という注文みたいなので、webサーバーのほかにDNSもなんとかしないといけないという、ちょっと面倒なもの。
サーバー類設定の手間は、ここに書かれているサイトを利用すれば省略できて、jailbreakはあっさり終わるはず。ただしこのサイトを信用する勇気があるなら、の話(jailbreak作者本人はお勧めしないと言っている)。
-- 追記 --
スレッドのトップページに、上記サイトを使ったjailbreak手順説明へのリンク(post by mj52)がはられたので、このサイトを使っても大丈夫そう。jailbreakの作者は危険の可能性がゼロではないので、自分でサーバー立てたほうがいいと言っている(その下の#528のポスト)。
いずれにせよ、利用するなら自己責任で。
以下の「◯前準備」のサーバーの説明は飛ばして、「◯jailbreakの手順」から読めばよい。
-- 追記おしまい --
-- さらに追記 --
サーバーいらずの簡単設定
たぶんこれが一番簡単なはず。5.7.2に上げてしまったので実際に確認してはいないが、動作報告はあり。
http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=3265373&postcount=771
動作報告:
http://www.mobileread.com/forums/showthread.php?p=3268532#post3268532
下記の「◯jailbreakの手順」に「◆サーバーなし簡単編」を追加しておいた。
-- 追記おしまい --
自分で何とかするなら、チュートリアルももう出ている。
Linuxでのやり方:
https://www.reddit.com/r/kindle/comments/44cphx/how_to_do_the_new_jailbreak/
Windowsでのやり方:
https://www.reddit.com/r/kindle/comments/44e4m0/tutorial_how_to_jailbreak_kindle_paperwhite_using/
これらとはちょっと違ったやり方でやったので、簡単に手順を。
環境はubuntu。
◯前準備
1. Webサーバーの準備
apacheインストール
sudo apt-get install apache2
インストールすると自動的に起動。ポートも80番になっているので、設定を変える必要はなかった。
あとは、
jb.zip を解凍して、その中の
frame.html
index.html
jb.html
を /var/www/にコピー。
そして、サーバー再起動
sudo service apache2 restart
2. DNS
dnsmasq を使ってみた。
sudo apt-get install dnsmasq
インストール後、起動に失敗したというメッセージが出るが気にしない。設定後再起動が必要だから。
1) PCのホスト名(コンピュータ名)をaに変える。
エディタで、/etc/hostname を編集。
a
一文字だけにする。
2) /etc/hosts をエディタで編集
PCのIPアドレスに a を割り当てる。
192.168.xx.xx a
1行追加。192.168.xx.xxは自分のPCのIPアドレス
3) ネットワーク、dnsmasqの起動し直し
sudo service network-manager stop
sudo service dnsmasq start
sudo service network-manager start
4) 最後にルーターでDNSサーバとしてこのPCを指定する。
ルーターによって設定の仕方が違うので、各自で。
プライマリDNSをさっきの192.168.xx.xx(PCのIPアドレス)に。
これで準備は終了。kindleのブラウザを起動して、アドレス欄に"http://a"と入力してアクセスできるかどうか確認。それでいったんブラウザを閉じる。
あとはKindleでの作業。
◯jailbreakの手順
作業途中、jailbreakに入る前に、ファクトリー・リセットしろ、というメッセージが出る。なので、
・documentsフォルダをバックアップした後、
・ファクトリー・リセット、Kindleの登録
・jailbreak
・バックアップを戻す
が、面倒なので、ファクトリー・リセットは省略した。実験。結果としては、ファクトリー・リセットしなくても大丈夫なようだった。ファクトリー・リセットなしでやったという報告も多数ある。が、保証はしない。
◯手順
下記の1.と2.は、「サーバー利用編」と「サーバーなし簡単編」のどちらかで。
-- ◆サーバー利用編 ---
(ファクトリー・リセットの後)
1. jb.zipを解凍してできたjbフォルダの中にある、jbというファイルを、PCにつないだkindleのルート(ドライブの一番上)のコピー。
2. USB接続を解除して、kindleのブラウザを起動(「メニュー」 -> 「ブラウザ(体験版)」)
・PCにWebサーバーを立てた場合
URL入力欄に
http://a/
・自分でサーバーを準備していない場合は、
http://kindlefere.com/jb/ (末尾の/まで)
と入力してEnter。
-- サーバー利用編はここまで --
-- ◆サーバーなし簡単編 --
(ファクトリー・リセットの後)
1. jb.zipを、PCにつないだkindleのルート(ドライブの一番上)に解凍。
kindleに
jb
frame.html
index.html
jb.html
の4つのファイルができていることを念のため確認すること。
(jailbreak後、この4つのファイルは削除してよい)
2. USB接続を解除して、機内モード(WiFiオフ)にする。kindleのブラウザを起動(「メニュー」 -> 「ブラウザ(体験版)」)
URL入力欄に
file:///mnt/us/index.html (file:の後のスラッシュは3つ)
と入力してEnter。
(「ワイヤレス接続を確立できません・・・」のメッセージが出たら、「キャンセル」をタップ)
-- サーバーなし簡単編はここまで --
すると、ブラウザにjailbreakの前にファクトリー・リセットしろ、というメッセージが出る(無視した)。
"I Agree" をタップすると、手順が示される。
1) "Stage 1" をタップ。
2) 「ページを読み込めません」の表示が出る。それでOK。メニューの戻るボタン(<)で戻る
3) "Stage 2"タップ
・メニューバー(一番上の黒いバー)に "JB Starting..." の表示が出る。
・ "Run ;fc-cache in the search bar."の表示がバーに出たら、
検索欄(虫眼鏡アイコン)に ;fc-cache と入力して(セミコロンも)、エンター。
・成功すると、"Jailbreak succeeded!" と出る。
3. hotfix適用
1) JailBreak-1.14.N-FW-5.x-hotfix.zipを解凍して、
Update_jailbreak_bridge_1.14.N_install.bin をKindleのルート(ドライブの一番上)にコピー。
2) USB接続を解除したら、Kindleの「メニュー」ボタン(画面右上) -> 「設定」 -> もう一度「メニュー」 -> 「Kindleをアップデート」をタップ。
以上で、jailbreakの作業は終了。自動アップデートされないように、機内モードにする。
後始末(自分でサーバーを立てた場合)
・もう使わないなら、dnsmasq、apache2を止める
sudo service dnsmasq stop
sudo service apache2 stop
sudo update-rc.d -f dnsmasq remove
sudo update-rc.d -f apache2 remove
・/etc/hostname、/etc/hostsなどを元に戻して、
sudo service network-manager restart
・ルータの設定も元に戻す
◯あとはいろんなツールのインストール。
jailbreakだけしても何も機能は追加されない。ツールのインストールがさらに必要なので、簡単にそのインストール方法を。
ツール類はフォント・ハックやスクリーンセーバー・ハックなどの*.binファイルか、KUALのextensionになる。以前と違って、*.binファイルもKUAL経由でインストールするようになったので、KUALは必須。
絶対に必要なのは、
1. KUAL
2. Helper(KUALのextension)
3. MR Package Installer(KUALのextension)
ダウンロード
Snapshots of NiLuJe's hacks
http://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=225030
snapshotのほうが今のところよさそう。
インストール:
1. KUAL
KUAL & KUAL extensions: から、KUAL-v2.6.xxxをダウンロード・解凍
その中のKUAL-KDK-2.0.azw2を、PCにつないだKindleのdocumentsフォルダにコピー。
2. Helper
KUAL & KUAL extensions: から、kual-helper-0.5.N-xxxをダウンロード。
kual-helper-0.5.N-xxx解凍すると、extensionsフォルダができ、その中にhelperというフォルダがある。extensionsフォルダごとkindleのルート(ドライブの一番上)にコピー。
3. MR Package Installer
KUAL & KUAL extensions: から、kual-mrinstaller-1.6.N-xxxをダウンロード。
kual-mrinstaller-1.6.N-xxxを解凍すると、mrpackagesフォルダと、extensions内にMRInstallerフォルダができている。
mrpackagesフォルダはkindleのルート(ドライブの一番上)へ
MRInstallerフォルダはkindleのextensionsフォルダの中へ
コピーする。
以上で終了。
◯*.binファイルのインストール
スクリーンセーバー・ハックを例にすると、
1) ダウンロード・解凍
kindle-python-0.14.N-xxx
kindle-linkss-0.24.N-xxx
2) *.binをKindleの mrpackages フォルダにコピーする。
Update_python_0.14.N_install_pw2_kt2_kv_pw3.bin
Update_linkss_0.24.N_install_pw2_kt2_kv_pw3.bin
の2つを同時にmrpackeagesフォルダに持っていってかまわない。
3) KUAL(kindle Launcher) > Helper+ ▽ > Install MR Packages の順にタップ
パッケージによってはKindleが再起動する。
◯KUALのextension
さっきのHelperと同じ。解凍したら、kindleのextensionsフォルダにコピーするだけなので、説明はもういらないはず。
とりあえずはこんな感じか。
サーバー関連がやはり手間がかかる。もっと簡単なインストール方法をアップすると言っているみたいだし、それを待つのがいいかもしれない。
--
FWを3.7.2に上げても、jailbreakは生き残ったという報告がいくつか上がっているので、大丈夫そう。
もうほとんどVoyageしか使わないので、このPW2(2013)は試しに3.7.2に上げてみてもいいんだけれども・・・。
それよりも、5.6.5のjailbreakが可能になったのを機に、いろんな不具合の修正が進んで欲しいもの。
やはりバッテリー残量の数値表示のextensionは動かなかったし。