ドイツ語多読本: David Wiesner: Herr Schnuffels
2015年のドイツ児童文学賞(Deutscher Jugendliteraturpreis)絵本部門受賞作。
http://www.djlp.jugendliteratur.org/preistraeger_bilderbuch-14.html
ネコが主役の話と思いきや、異星人とのコンタクトの物語で意表を突かれる。ただし、異星人なので何を言っているのかわからない。つまりは、絵で読む物語。
David Wiesner: Herr Schnuffels
27語
真ん中のネコがHerr Schnuffels。両脇に並んでいるのが、飼い主が買って与えたネコ用おもちゃの数々。
ところがHerr Schnuffels、どんなおもちゃを与えても無関心、プイっとどこかへ行ってしまう。そうやって、打ち捨てられたおもちゃが並んでいる中に宇宙船・・・(表紙の左側)。
この超小型宇宙船の中には、宇宙人といえばなぜか緑色の異星人。着陸成功で喜んでいるのか、万歳したり、抱き合ったり。だが、窓から巨大な眼が覗く・・・。
Herr Schnuffels、なぜかこの宇宙船には興味を示して、突っついたり、転がしたり・・・。それで宇宙船の船内は大変なことに。宇宙船も壊れてしまい、修理の材料を探しに船外に出ることに・・・。
もちろん巨大な黒い怪物(Herr Schnuffels)に見つかり、大きな前足で潰されそうになったところに飛んできたテントウムシ、それでHerr Schnuffelsの注意がそがれた隙に、壁の隙間に逃げこむ異星人たち。
おもしろいのはここから。
そこにはラスコーの壁画みたいに、壁に描かれたHerr Schnuffelsと虫やネズミ。それを描いたのはアリやテントウムシ。つまりは、異星人たちはアリや虫など、自分のサイズと同じ生き物をこの星の知的生命体と認識する・・・。
異星人なのでセリフは全部、吹き出しにの中に◯や△や◇などがあるだけ、人の言葉は飼い主がHerr Schnuffelsにおもちゃを与えては、そっぽを向かれるところだけ。ストーリーは絵のみで語られる。
ネコの表情や仕草、動きはかなりリアルに描かれているが、でもストーリーは意表を突くSFファンタジーという受賞も頷けるおもしろさ。
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