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2016年2月28日 (日)

ドイツ語多読本: David Litchfield: Der Bär am Klavier

音楽を求めて、森を出て都会へ行くクマの話。

David Litchfield: Der Bär am Klavier

622語

赤いカーテンの間から見えるピアノとクマ。カーテン部分は実は本のカバーになっていて、カバーを取るとそこは森の中。そんな仕掛けになっていて、この本のテーマがすでに透けて見えてくる感じ。

森の少し開けた場所、陽の光が射しこむ中に置き去りにされたピアノ、そして、後ろ足で立ち上がり、自分の目と同じ高さにある鍵盤に手を伸ばす子グマ・・・。そんな出だしのページ。
ピアノから変な音がして逃げ出すが、次の日またやってくる子グマ。それが何日も何ヶ月も何年も続き、気がつけば、クマは大きなグリズリーに成長し、ピアノからはきれいな音楽が流れ出している。そして、他のクマたちも集まり、耳を傾けるようになる。

そんなクマを人間の女の子が発見する。都会へいけば、たくさんの人の前で演奏できるし、いろいろな音楽を聞くことができる、とクマを誘う。仲間を置き去りにしていくのは心苦しいけれども、森の外の世界の誘惑には勝てず、ボートで川を渡り、都会へ向かう・・・。

そういうストーリーだが、明るく穏やかな森の自然の風景と人工物で満たされた都会の街角、仲間たちに囲まれて演奏するクマと見知らぬ人々の前でスポットライトを浴びながら演奏するクマ、そんな対照が鮮やかにくっきり描かれているのが印象的。

話の展開はとても素直でわかりやすい、安心の心温まるラスト。クマの表情が妙に人間的。
文法的には接続法や過去完了もあるので難易度高めなんだろうが、文法をチェックするために本を読むわけじゃないし・・・。

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