フリーの辞書をKindle用辞書に変換
辞書変換ツールのpenelopeが最近mobiに対応した。
Kindleのドイツ語辞書はDudenの他に、最近ではOxford German-English Dictionaryもダウンロードできるようになったし、なんならCollinsやPonsの独英辞典を購入・追加もできるので、あえてフリーの辞書を入れることもないのだが、興味本位で。
Penelope 3.1.1
https://github.com/pettarin/penelope
もしくは
https://pypi.python.org/pypi/penelope/
mobi対応といっても、他の辞書をKindleのmobiに変換するだけ。Kindleの辞書を他の形式に変換することはできない。そもそもKindleの辞書にはDRMがかかっているし。
◎準備:
Pythonは2.7.xもしくは3.4.x以上。
pipでインストールできるようになったので、インストールは簡単。
以下の作業はlinuxで。
(と思ったが、うちの長期サポートのubuntu 12.04は古いせいか、Pythonはpip未対応。仕方がないので、python-3.4.3のソースをダウンロードしてビルドした。なので、下の"pip install ..." はすべて"pip3 install ..."で行った。)
1. penelopeのインストール
他に必要なものもpipでインストール可。
2.mobi作成ツールをアマゾンからダウンロードして、パスの通ったところへコピー(/usr/local/bin/など適宜)。
kindlegen
https://www.amazon.com/gp/feature.html?docId=1000765211
◎辞書の変換
変換した辞書は、以前kobo用の辞書に使ったbabylonの独英をstardict形式に変換したもの(「Kobo: フリーの辞書をKoboの辞書に変換」参照)
kobo形式の辞書からの変換はうまくいかなかった。
1.stardictの辞書は、*.dict.dz、*.idx、*.ifo、*.synに分かれているので、それをzipにまとめておく。
2.あとはpenelopeの実行
これでとりあえずはできあがるが、kindleに持っていて使ってみたところ、人称変化や格変化などの語形変化にまったく対応していない。これでは使い物にならない。
が、penelopeのオプションをもう一度確認すると、--flatten-synonyms ってやつがある。同義語も見出し語にしてエントリーを追加するものらしい。
試しにやってみると、
語形変化に対応した辞書ができあがった。いろんな変化形は同義語扱いになっているようだ(*.synファイルか)。
ただしファイルサイズは大きくなる。変化形毎に同じ語義エントリーを繰り返すわけだから、辞書は大きくなってしまう。
--flatten-synonymsなしの場合は、21M、
--flatten-synonymsありの場合は、65Mの辞書サイズになった。かなりでかい。
語形変化に対応していない辞書は使えないから仕方ないが、Kobo形式に変換した辞書だと語形変化に対応していてもサイズは12M。もう少しなんとかならないかな。
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