ドイツ語多読本:Vincent Cuvellier / Ronan Badel: Ben will heute einen Gips!
僕は透明人間なのだ、で笑わせてくれたBen(「Ben ist heute unsichtbar!」参照)。今度は腕にギプスを付けたくて仕方がない・・・。
Vincent Cuvellier / Ronan Badel: Ben will heute einen Gips!
398語
ソファに立ってポーズするBen。今日はギプスをしてみたい。
なぜギプスがしたいのかというと、冒険をしてきた感じがするから。それで空想が膨らむ。きっとみんなギプスを見て、「すごい」と言うにちがいない。
ところが、ママの声(ママは声の出演のみ)。だったら、「スキーで怪我して、ヘリコプターで病院まで運ばれなきゃダメね」
それはゴメンだな、とBen。ギプスだけ欲しいのだ、最低でも包帯は必要だ・・・。
またママの声。「じゃあどこか切って、血を流さなきゃ、頭とか。」
痛いのは嫌だ、とあくまで都合のいいところだけ欲しがるBen。それでも包帯もカッコいいな、ちょっと海賊みたいだしと、シャツの後ろ襟を引っ張りあげて頭にかぶって、海賊になったつもり・・・。
いい加減、Benの話にうんざりしてきたママ、「もういいから、テレビでも見てなさい」
「テレビなんてつまらない」と言いながらも、テレビから目を離さず、ソファの背もたれによじ登ったりして、ママに落ちるわよ、なんて言われたと思ったら、案の定、床に落ちるBen。
頭にコブをこしらえたBen。コブじゃなくて、ギプスが欲しかったのに・・・。
だが、どんな冒険も最初の一歩は小さいのさ、とどこまで言ってもめげないBenなのだった・・・。
男の子っぽい空想だけでなく、冒険そのものより冒険してきた感を出して、みんなにちやほやされたいという見栄やずるさもまた、コミカルに描かれていて楽しい絵本。
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