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2015年10月

2015年10月31日 (土)

電子書籍のドイツ語洋書は今のところ、ドイツのストアから買ったほうが安いかも・・・

電子書籍にも消費税がかかるようになったせいもあるだろうが、最近kindle、koboのドイツ語の洋書が高い。新刊なんかだと、koboのほうがちょっと安い感じ。ただ、本によって違うかもしれない。

最近ドイツのストアから買った本はあきらかにkindleやkoboより安かった。ドイツ語洋書の電子書籍なら、レートを見つつドイツのストアから買ったほうがいいかもしれない。

"Die Nacht gehört den Wölfen"(あくまでも2015/10/30現在の価格)
Kindle: 1853円
kobo: 1651円
ebook.de: 11.99ユーロ(付加価値税込)

このebook.deの税込価格€11.99だが、ドイツの電子書籍の付加価値税19%が含まれている。日本から買うと付加価値税がかからない。10.08ユーロで請求が来た。あとは、カード会社なりPayPalなりのレートで日本円での金額が決まるが、今回は1368円の請求だった。たぶん日本の消費税もかかっていない。日本での売上が1000万円以上の海外企業に消費税が課されるという話しらしいから。

改めて値段比較:
Kindle: 1853円
kobo: 1651円
ebook.de: 1368円

という結果。
kindle、koboには消費税8%がかかっているとしても、ちょっと差がつきすぎ。とくにKindle版の価格はひどい。
今のKoboは昔のように全書籍対象の30%、40%Offのクーポンは出さなくなったが、それでも10%や15%Offのクーポンならまだ出しているので少しまし。アマゾンには全書籍対象の割引きはないから、ドイツ語の電子書籍の割引きもないだろう。

今のところ、ドイツのストアも考慮に入れて、値段を比較するのがよさそう。

ドイツの本は固定価格で割引きがない。日本では電子書籍の割引きはあるが、ドイツでは電子書籍も固定価格。割引きの可能性があるとすれば、たぶん日本のアマゾンなり楽天なりに期待するしかない。が、今の感じだと、ドイツのストアから税抜の定価で買ったほうが安かったりするわけで。

ついでに言うと、ドイツのアマゾンからKindle本は買えない。アマゾン以外のストアは全部epubなので、日本から買うとしたらepub版。自社独自のフォーマットでユーザーを囲い込もうとするアマゾンKindleがepubをサポートすることはないだろう。この意味ではepubが読めるKoboが有利。あと、日本のアマゾン・楽天で売ってない電子書籍もドイツのストアで買えたりする。ただ日本から買えない電子書籍もある(ebook.deはこの前どこかに買収されたが、その影響?)。

ドイツはTolinoなんて自国の端末を売り出してもKindleに対抗できているのは、本の値下げ競争みたいなものがないからか。それにアマゾン以外はAdobe DRMのepubなので、どのストアから買ってもかまわない。ストアに縛られない。それに、Onleiheの電子書籍貸出も、epubはあるが、Kindle本はない。Tolinoなどは端末から直接本を借りてダウンロードできる。なので、ドイツではアマゾンよりepubを選ぶ人がいてもおかしくはないという気はする。

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2015年10月29日 (木)

ドイツ語多読本:Axel Scheffler: Die drei Wünsche (minimax)

Schefflerの絵による「長靴をはいた猫」に加えて、もう一つ有名な童話を。「三つの願い」。

Axel Scheffler: Die drei Wünsche

682語

表紙の場面は本の中にはないので、表紙用に創作したものか。

木こりの家族。奥さんと子供がいて、それぞれ豪華な馬車が欲しいとか、シルクのドレスが欲しいとか、おもちゃが欲しいとか、もっといい暮らしがしたいなあと思っている。

ある時木こりが木を切ろうとしたら、妖精が突然現れて、木を切らないでくれ、3つだけ願いをかなえてあげるから、と言う・・・。

それで家に帰ると、まだ食事の用意ができていない。お腹が空いたなあ、ソーセージが食べたいなんて、思ったら、暖炉からソーセージが飛び出してくる。家族はビックリ。木こりがことの次第を話して聞かせると、家族から非難の雨。なんてバカなの、ソーセージなんか、あんたの鼻にくっついちゃえばいいんだわ、と奥さん。すると、ソーセージが木こりの鼻にくっついてとれなくなる‥・。

とまあ、せっかくの願いを3つ無駄に使ってしまうという、マヌケな話。

構成は前と同じで、左ページにまとまった文章、右ページがイラスト。


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2015年10月26日 (月)

ドイツ語多読本: Lorenz Pauli / Katrin Schärer: Die Kiste (minimax)

何度も紹介しているLorenz Pauli と Katrin Schärer による動物の絵本。

今回は海岸に流れ着いた木箱をめぐって、海の怪物(?)に怯える話。

Lorenz Pauli / Katrin Schärer: Die Kiste

633語

大きな木箱と4匹の動物、これが主役で、ストーリーを回す。

表紙のヤギと黒い犬がまず登場。番犬の黒い犬の制止も聞かず、海岸に降りていくと木箱を発見するヤギ。当然、何が入っているんだろうと思うわけで、ひょっとして罠か、なんて考えると、これまで気持ちのよかった海岸の風景も何やら不気味に・・・・。

そして、何か足音がする。海の怪物? そこで、ヤギは他に隠れる場所もないので、思わず木箱に飛び込む・・・。

そこに犬が追いかけてやってくる。ヤギは言う、海の怪物がいるぞ、と。
そこで犬も木箱に飛び込む。

すると、頭上から木箱に大きな黒い影。首をすくめて上目遣いで恐る恐る上を見上げる2匹・・・。

そこには・・・アホウドリ。「一緒に遊んでいい?」
遊びじゃない、海の怪物がいるんだぞ、と言われて、アホウドリも木箱に飛び込む・・・・。

あとはブタだが、もちろんブタも木箱に飛び込む羽目に。
狭い箱の中で押し合いへし合いしながら、木箱の隙間から外をうかがうことに。

これでは視界もさえぎられるから、逆に空想で恐怖は増していくばかりじゃないかと思わせる、うまい展開。絵の構図もダイナミックで、緊張感がある。

さて、4匹はどうやってこの状況から逃れるのか?
恐怖感が増幅するのは視界をさえぎる箱に入ってしまったためだが、でも、海の怪物の恐怖から逃れられるのも、実はこの木箱のおかげ・・・。どうしてそうなるかは読んでのお楽しみ。

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2015年10月23日 (金)

ドイツ語多読本: Helme Heine: Der Rennwagen (Minimax)

Mullewappという農場の動物たちを主役にしたシリーズの1冊。

Helme Heine: Der Rennwagen

491語

表紙に描かれているのがこの本の主役、ブタとニワトリとネズミのトリオ。
ブタがかぶっているナベ、ニワトリのローラースケート靴、それからネズミが乗っている荷車、ぜんぶゴミ捨て場で拾った戦利品。わかりにくいかもしれないが、ニワトリが荷車の欠けた車輪の代わりになっている。

農場ではニワトリがみんなを起こす係。みんなが驚く起こし方をしようと、三匹が画策。ニワトリを凧みたいに飛ばして空の上から鳴いてやろう。だが、失敗。ニワトリの首に凧の糸を結んだものだから、鳴けないという間抜けな結果に・・・。出だしで一つ笑いを取ってから、愉快な三匹のストーリーが始まる。

遠出をした帰りに、近道をしようとゴミ捨て場を通る。
まずブタがナベを発見。それで他の2匹も負けじとお宝探し。ニワトリはローラースケートを見つける。でも一番すごかったのは、ネズミが見つけた荷車。僕が見つけたんだからと、独り占めして荷車で坂を下るネズミ。ところが勢いで荷車はひっくり返ってしまう。ネズミの救出に向かう他の二匹・・・。

最後は、やはり俺たちは三匹で最強だぜ、というある意味、王道の展開。
水彩の絵もすっきり、動物もやさしく、にこやかな表情で、見ていて安心できるのがこの人の絵本の美点。

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2015年10月19日 (月)

ドイツ語多読本:Karina Schaapman: Das Mäusehaus. Wir feiern Geburtstag!

人形の家の実写絵本、"Das Mäusehaus"シリーズ。
Karina Schaapman: Das Mäusehaus. Wir ghen einkaufen!
Karina Schaapman: Das Mäusehaus. Wir bekommen Geschwistern!
Karina Schaapman: Das Mäusehaus. Komm, wir spielen!

多読的には、ストーリーよりもSachbuch的な読み方をしたほうがいいかもしれない。もちろん写真はいつものように細部にもこだわっていて、見ていて飽きない。

Karina Schaapman: Das Mäusehaus - Wir feiern Geburtstag!

220語

今回のテーマは誕生日。
あすは妹の誕生日、ということで、飾りつけ、ケーキを焼く、プレゼントを買いに行く、当日の朝、パーティの様子などの場面が、いつもの作り込まれた舞台装置とともに写真に切り取られている。

誕生日当日は、朝起きたらすぐに「誕生日おめでとう」と言うようで、別の児童書でも、朝起きたときにケーキを持って子供の部屋にいって、おめでとうと言う場面があったり。で、じゃあ学校から帰ってきたらお祝いしましょう、みたいな。そういうものなのかと思ったことがある。


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2015年10月16日 (金)

ドイツのTolino新モデル2機種発表、KindleとKoboはどうなるだろうか?

日本には関係ないが、ドイツの専用端末Tolinoの新モデルが発表された。
ミドルクラスのTolino Shine 2HDと上位クラスのTolino Vision 3HD。

もはや300ppiのE Ink Cartaがスタンダードということか、どちらも300ppiのCarta。そして、外部SD廃止は全体的な流れなのか、Shine 2HDからはSDカードスロットはなくなった。Visionのほうは内部コーティングの防水仕様のせいか、元からSDカードスロットはない。

"Tolino Shine 2 HD im Test"
http://www.lesen.net/ereader/tolino-shine-2-hd-im-test-22883/

"Tolino Vision 3 HD im Test"
http://www.lesen.net/ereader/tolino-vision-3-hd-im-test-22881/

"Scharfe Bücher: Tolino Vision 3HD und Shine 2HD im Test"
http://www.heise.de/ct/artikel/Scharfe-Buecher-Tolino-Vision-3HD-und-Shine-2HD-im-Test-2845178.html

"Tolino Vision 3 HD und Tolino Shine 2 HD offiziell vorgestellt"
http://allesebook.de/e-book-reader/tolino-vision-3-hd-und-tolino-shine-2-hd-spezifikationen-66731/

Shine 2HDは6インチの赤外線方式、したがって、ディスプレイとベゼルの段差があるが、Vision 3HDは静電容量方式でフラット、さらに防水仕様(KoboのH2Oとは違って、水が入らないようにするのではなく、内部をコーティングして防水)、そして、背面をタップしてページをめくる機能がついている。

値段的にはShine 2HDがKindle Paperwhiteと同価格帯の製品で、Vision 3HDは160Euroで、Kindle Voyageの190Euroより安い価格設定。

上の記事を読んだ感じでは、Shine 2HDはPW3と同じ300ppiのCartaだが、パネルが旧製品の技術の使い回しで、Vision 3HDやKinldeよりコントラストが悪いとのこと。Vision 3HDのほうはパネルが刷新されて、コントラストも良好らしい。

あと、リフレッシュをほぼ完全になくした、と主張しているようだ。前からリフレッシュは60ページ推奨(それ以上の100ページやリフレッシュなしにも設定できる)だったから、元々少なかったのだが。

テストによると、フロントライトなしではコントラストに大きな差は現れないが、フロントライトをつけるとShine 2HDの弱さが見えるらしい。また、ライトを最大にした時のコントラストはVoyageがやはり一番すぐれているらしい。

また、ライトを最低にした時の明るさもTolinoはKindleほど低く抑えられないらしく、真っ暗なところで読むような場合には問題かもしれないとのこと。

というわけで、ディスプレイはまだアマゾンに一日の長がある、ということか。


KindleはPWが6月に出たから、やはり出るのはVoyageの新モデルか。
Cartaの300ppiがもうすでにスタンダードになりつつあるし、そう簡単にE Inkのパネルは進化しそうにないし、何でアピールするんだろう。11月量産開始と言われている新プロセッサの搭載だろうか?
搭載されるとして、Cartaの時のようにはじめはアマゾン独占だったりして・・・。
Tolinoは10月末発売だから、新プロセッサではなさそうな感じ。

で、Koboは?
6月にglo HDが出て、それからTouch2.0のアナウンスと、6インチが2機種新しくなったので、あとはH2Oの新モデル?
たしかに、H2Oのプロセッサはglo HDや現行Kindleより古い世代のものだし、改善があってもよさそう。

でも、個人的にはちゃんとした6インチの端末を作って欲しい。

まずはやはり、リフレッシュ間隔6ページってのをなんとかしてして欲しい。Tolinoは元から60ページ推奨、新モデルではリフレッシュなしという話だし、無印Kindleも60ページ。H2O、それから今年出たglo HDですら、いまだに6ページでリフレッシュ必須だなんて、ポンコツとしか言いようがない。なぜRegal Waveformを使わないのだ、Kobo。6インチauraでは採用したのに。

それから、静電容量方式のパネルにしてくれないかなあ。
gloの赤外線方式のパネルは感度が悪い。静電容量方式のauraと同じ感覚でタッチしても無反応なことしばしば。ちょっといらいらする。H2Oやglo HDで改善されているのかもしれないが、koboの赤外線方式のパネルにいい印象はない。赤外線方式では指以外のものが触れてもページがめくれる。それもあまり好きではない。

あと赤外線方式ではフラットにできない。段差はページめくりの邪魔になるので嫌い。
KindleもTolinoも、赤外線方式を使っているのは低価格モデルで、上位モデルはみんな静電容量方式なんだけど・・・。

VoyageやTolino Vision 3HDに対抗できるまともな6インチ、出さないかなあ、Kobo。でも、今年はもう6インチはないんだろうな・・・。

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2015年10月13日 (火)

ドイツ語多読本:Axel Scheffler / Julia Donaldson: Das Grüffelokind

前に紹介した"Der Grüffelo"の続編。
Grüffeloの子供の話だが、前作で顔なじみの動物がすべて登場するし、話も第1作目を読んでいたほうが楽しめるはず。

Axel Scheffler / Julia Donaldson: Das Grüffelokind

577語

左下の石にネズミの絵が・・・。前作で登場したネズミ。
話とは関係ないが、子どもGrüffeloが手に持っているのはひょっとしてStockmann?(「ドイツ語多読本:Axel Scheffler: Stockmann」参照)

パパGrüffeloが子どもGrüffeloに言って聞かせるには、木の生えた暗いところに言ってはダメだぞ、と。
そこには大きな悪いネズミかいるから。(前作を踏まえての話)

それはどんなやつ?とたずねられて、昔のことだから思い出せるかなと言いながらも、そのネズミの恐ろしい姿(体のパーツ)を語って聞かせるパパGrüffelo。
あの尻尾に当たったらおしまいだし、目は火のようにぎらぎら、ヒゲには鳥がとまれるほどだ・・・。

そして夜眠れない子どもGrüffeloは雪の中、外に出ていく。雪の上には何やらうねったような跡。ひょっとして、あの悪いネズミの尻尾??

跡をたどって行くと、そこにいたのは・・・?
ヘビ。これは目とヒゲがパパが言っていたネズミとは違う。

次は、雪の上に爪のような跡。追っていくと火のようにギラギラした目が・・・。ネズミか? いやフクロウだった・・・。

こんな感じで、前作に登場したヘビ、フクロウ、キツネに会う子どもGrüffelo。

そして当然、最後はネズミなのだが、大きくもなければ悪そうでもない。むしろ夜のおやつにぴったり。
ピンチのネズミ、また機転をきかせて・・・。

雪の上に残された跡を追う、なんて冒険心をくすぐるモチーフに、その跡を残したのは何者かという謎解き要素も絡めながらのストーリー。最後は、パパGrüffeloが言っていた大きな悪いネズミも登場(?)、お父さんは嘘つきにならずに済むという・・・。


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2015年10月10日 (土)

ドイツ語多読本:Axel Scheffler: Der gestiefelte Kater (minimax)

Grüffeloその他で人気のSchefflerが「長靴をはいた猫」に絵をつけた本のようだ。これはシャルル・ペローの「長靴を履いた猫」。

Axel Scheffler: Der gestiefelte Kater. Nach dem Märchen von Charles Perrault

998語

表紙は長靴を作らせている場面だが、本の中にこの絵は出てこない。

水車小屋の三人息子の末っ子。お父さんが死んで、長男が水車小屋、次男がロバをもらい、末っ子は猫をもらう。猫なんか靴の皮にするしかないよなあ、なんて思っていると、猫がしゃべりだす。靴を買ってくれたら、お役に立ちますよ、と。

それで、猫は王様に取り入る作戦を実行、末っ子を伯爵に見せかけると同時に、魔法使いをやっつけて城と領地を奪い、まんまと末っ子と王女を結婚させることに成功・・・。

と、ご存知の猫の計略の物語。

左ページにある程度のまとまった文章、右ページに絵、という構成で最後まで続く。
文章はオリジナルそのままではないだろうが、1000語程度とそれなりの分量はある。

はっきりくっきりした色使いで、目がまん丸で愛嬌のある表情が特徴的。

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2015年10月 6日 (火)

ドイツ語多読本:Manuela Olten: Herzchen für Mama (Aladin Verlag Bildbücherei)

まだ早いかもしれないが、クリスマスの絵本。でも、クリスマス関連の絵本などはそろそろ増えてくる時期ではある。

どうもあちらではクリスマス前にはクッキー(Plätzchen)を焼くらしいので、そんなお話。
レシピ付き。

この人の絵本は"Mamas Kleid"に続いて、2冊目。

Manuela Olten: Herzchen für Mama

317語

表紙の窓から見えるのは、伸ばした生地に型を押してハート形にしている様子。
これがタイトルの"Herzchen für Mama"。ハート形のクリスマス・クッキー。

最初のページは、赤いソファにお腹の大きなママが横になっている居間の様子。ママの足を揉んでいるパパ、ママのお腹に耳をつけている弟。こんなイラストで、主役の女の子が家族を紹介する、わかりやすい文章。

もうすぐ赤ん坊が生まれそうなママをパパは病院に連れていく。そして、パパだけ帰ってきたので、ママがいない、と泣き出す弟。そこで、パパはママのためにクッキーを焼こうと言い出す。でも、パパはクッキーを焼いたことがない。そこで、みんなでレシピを見ながら、クッキー作り・・・。

そんなクッキー作りの様子が楽しく描かれている絵本。レシピは本物で、その通りに作れるようだ。
そして、クッキーを持ってママのところへ。

もちろん帰りは赤ちゃんもいっしょ。帰るとクリスマス。そんな幸せなラスト・シーン。

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2015年10月 3日 (土)

ドイツ語多読本:Vincent Cuvellier / Ronan Badel: Ben will heute einen Gips!

僕は透明人間なのだ、で笑わせてくれたBen(「Ben ist heute unsichtbar!」参照)。今度は腕にギプスを付けたくて仕方がない・・・。

Vincent Cuvellier / Ronan Badel: Ben will heute einen Gips!

398語

ソファに立ってポーズするBen。今日はギプスをしてみたい。

なぜギプスがしたいのかというと、冒険をしてきた感じがするから。それで空想が膨らむ。きっとみんなギプスを見て、「すごい」と言うにちがいない。

ところが、ママの声(ママは声の出演のみ)。だったら、「スキーで怪我して、ヘリコプターで病院まで運ばれなきゃダメね」

それはゴメンだな、とBen。ギプスだけ欲しいのだ、最低でも包帯は必要だ・・・。
またママの声。「じゃあどこか切って、血を流さなきゃ、頭とか。」

痛いのは嫌だ、とあくまで都合のいいところだけ欲しがるBen。それでも包帯もカッコいいな、ちょっと海賊みたいだしと、シャツの後ろ襟を引っ張りあげて頭にかぶって、海賊になったつもり・・・。

いい加減、Benの話にうんざりしてきたママ、「もういいから、テレビでも見てなさい」
「テレビなんてつまらない」と言いながらも、テレビから目を離さず、ソファの背もたれによじ登ったりして、ママに落ちるわよ、なんて言われたと思ったら、案の定、床に落ちるBen。

頭にコブをこしらえたBen。コブじゃなくて、ギプスが欲しかったのに・・・。
だが、どんな冒険も最初の一歩は小さいのさ、とどこまで言ってもめげないBenなのだった・・・。

男の子っぽい空想だけでなく、冒険そのものより冒険してきた感を出して、みんなにちやほやされたいという見栄やずるさもまた、コミカルに描かれていて楽しい絵本。

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