ドイツ語多読本:Sabine Wilharm: Kann ich wohl! (Aladin Verlag Bildbücherei)
末っ子の憂鬱。
お兄ちゃん、お姉ちゃんと同じように自分もできると思っても、実際にはまるでできていなかったりして、やはりお前にはできないんだよ、なんて言われて・・・。
そんな末っ子のためのストーリー。
Sabine Wilharm: Kann ich wohl!
93語
眉を寄せて腕組みして憮然たる表情、これが末っ子。後ろで陽気そうな様子のお兄ちゃん、お姉ちゃん。
「もう一人で起きられる」なんて文の下には、実際には「起きられる」どころか、起こされている絵。起きたら歯を磨く。お兄ちゃん、おねえちゃんの真似をする。
その後は服を着る。「もう自分でできる」なんてセリフとは裏腹に、袖に腕も入れられず、けっきょく服を着せられている絵・・・・。
こんな感じで、「できる」と言いながら、朝食のコーンフレークをまき散らし、食器を片づけようとして壊してしまう。その後始末でお兄ちゃん、お姉ちゃんの方もちょっとうんざりぎみ・・・。
できないのに、とにかくやろうとする。それはいいとして、その結果、自分がしでかしたことにはまるで無頓着。それが小さな末っ子の末っ子たる所以だが、度が過ぎると兄、姉の遊びの輪に入れてもらえなくなったりもする。末っ子にしてみればまるで理不尽な仕打ち・・・。
それでも、何にでも手を出したがり、物を知らないゆえに、逆に末っ子が活躍できることもある・・・。そんな逆転も起こる末っ子のためのストーリー。
クセのないシンプルな絵柄で、絵もとてもわかりやすくストーリーを展開していて読みやすい。
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