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2015年7月

2015年7月29日 (水)

Kobo: FW3.16.10 (glo HD)

glo HDのファーム、3.16.10のChangelog的な情報。

http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=3141651&postcount=2

いつも情報をあげてくれる人によるもの。Koboの公式なリリース・ノートがないのはいつも通り。

3.16.10は、glo HD限定、日本限定のFW。
だが、次のFWのアップデートでは他のモデル、日本以外にも同じものが提供されるだろう、とのこと。

念のため言っておくが、これはKoboの話であって、楽天がどうするかは不明。海外ではFWはアップデートされても、ずっと日本のユーザーには提供してこなかった楽天なので。

・新しい辞書検索のインターフェイス
・デバイスが無反応になったら、自動的に再起動を試みる(手動リセットがいらない)
・「おすすめ」(?)の表示が20から48に
・同期の後でフリーズする時がある、という問題の修正
・「〜から削除します」(?)のダイアローグのテキストが切れる問題の修正
・検索欄のドロップダウンリストの翻訳の間違いの修正(フランス語)
・Table of Contents(目次)が長いepubを開くのに時間がかかる、という問題の修正
・PNG G16(?)の画像が黒くなる問題の修正
・「読んでいる本」を検索するとき、前に開いていた本が選択されていた問題の修正

Table of Contentsの問題については、ToCに4500のエントリーある本を作って実験してみたが、問題なかった、とのこと。

他に英和辞典がもう一冊追加されたが、これは90Mとサイズが大きい(プログレッシブか?訂正:新しい国語辞典のようだ)
Koboによれば、これも次のFWのリリースで他のモデルにも提供される。(繰り返すが、新しいFWがリリースされても、楽天が日本のユーザーに提供するかどうかは未知数)

このFWを他のモデルに使えるかどうか。
たぶん大丈夫だろうが、glo HDは他のモデルとは違うドライバー、カーネルなので、今回のアップデートがそれらに依存していたら、問題が出るかもしれない。最悪ファクトリー・リセットすれば元に戻せるだろう。

こんな感じ。

いつものフォントその他の便利なパッチはまだ出ていない。
パッチで何ができるのかについては、
"Index to the Metazoa firmware patches"
http://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=260100 参照(リストはまだ完全ではないが)

glo HD持ってないし、もしパッチが出たらglo/auraのアップデートも考えてみるが、今のところは様子見。

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2015年7月27日 (月)

ドイツ語多読本:Axel Scheffler / Julia Donaldson: Der Grüffelo

Axel Schefflerの描く絵本は何度も紹介しているが、ひょっとしたらこれが代表作?

「ドイツ語多読本:Jon Blake / Axel Scheffler: He Duda (Minimax)」のウサギの、ボケっぷりもよかったが、こちらはネズミの機転が読ませどころ。

Axel Scheffler / Julia Donaldson: Der Grüffelo

703語

表紙の右側に描かれている大きな動物がGrüffelo。さて、左下のネズミとどういうドラマを見せてくれるのか?

どうも主役はネズミのほう。

森を歩いていると、キツネに出会うネズミ。キツネは食事に招待しようという(もちろんネズミ自身がキツネの食事になる)。いや、残念だなあ、これからGrüffeloのところに食事に行くんだ、と答えるネズミ。

Grüffeloなんて聞いたこともないキツネは、それがどんなやつなのか、たずねる。
知らないのか、じゃあ教えてやろうと、ネズミはGrüffeloの恐ろしげな容姿を語って聞かせる。そして最後に好物はキツネの串焼きだよ、ととどめの一言。

キツネは逃げ出す。
Grüffeloなんて、そんなものいるわけないじゃないか、バカなキツネめ、とほくそ笑むネズミ・・・。

さらに、ネズミを狙って甘い言葉をかけてくるフクロウ、そして、ヘビ。
すべて同じ要領で撃退するネズミ。

と、ここまでは力のない小動物が知恵で捕食者を撃退する物語なのだが・・・・。

なんと次にネズミが出会うのはGrüffelo。
作り話のつもりだったのに、Grüffeloは実在したのだった。
Grüffeloが言うには、ネズミ・サンドが大好物だ・・・・。

さてどうするネズミ??
もちろんネズミの武器は自分の頭脳しかない。さあ、どうやってGrüffeloから逃れる?
あとは読んでのお楽しみだが、さっき出会ったキツネ、フクロウ、ヘビを利用する・・・。

作り話で難を逃れたと思ったら、それが実は現実で、ピンチに直面する流れの逆転、それでも、その難局を乗り切るネズミの機転。ストーリーもよくできていて、動物たちの絵にもどこか愛嬌があって楽しい。
文章は韻を踏んでいるので、本当なら音も楽しむべきところ。

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2015年7月24日 (金)

Kobo glo HD 日本でもようやく発売

値段を見てちょっと安心した、Kobo glo HD発売。

前の記事(「Kobo glo HD、日本発売は近いのか、遠のいたのか」)であげておいた、glo HDの情報漏れページでは、価格は14280円となっていたが、実際の発売価格はそれより1500円ほど安い12800円。Kindle Paperwhite3(14280円)より安い価格設定。それに先着3000名に2000円の電子書籍クーポン。これなら、アマゾンのプライム会員向け4000円引き、Kindle Paperwhite 10280円と、値段的には変わらないだろう。
Rakuten_glohd_01_2
情報漏れしたかつての商品ページ

はじめ楽天はKindle Paperwhiteと同価格を考えていたようだが、それより安い価格にしたことになる。
Paperwhiteより安くしたところは評価できる。海外では129ドルってことを考えたら、がんばったんじゃないかなあ。まあ、今後、値上げがないともかぎらないが。

あわせて、kobo auraとH2Oもさらに値下げされているようだ。
以前の情報漏れページでは、
 kobo aura: 11980円
 H2O: 19980円
だったが、
現在の商品ページでは、
 kobo aura: 11000円
 H2O: 18500円
に下がっている。

-- 追記 --
値下げかと思ったら、税込価格から税抜価格への変更だった。
税込だと
glo HD: 13824円
H2O: 19980円
aura: 11880円

コメント欄に指摘があった。ありがとうございました。
-- 追記終了 --

あとは、「レンタルする」のボタンが消えたので、試用期間を設けるやり方は破棄されたようだ。


さて、これで今度はアマゾンのほうが値下げするかどうか。Kindleユーザーは気になるところかも。
昔、Kobo Touch発売でKindleが値下げされたというのは、ちょっとなつかしい話だが。


海外のレビューはもうすでに何度か紹介しているので繰り返しになるが、300ppiで表示のシャープさは問題ないし、パネルがE Ink Cartaになって、コントラストも向上したので、kobo gloやkobo auraよりずっと見やすくなっているはず。

コントラストはKindle Papewhite 3(2015)と同程度(少し上という評価もある)で、同じ価格帯の製品と較べるなら問題ない。が、上位機種のH2OやKindle Voyageと比べると、コントラストは落ちるようだ。(「Kindle Paperwhite 3: 詳しいレビュー、Voayage、glo HDとの300ppi対決は?」のグラフ参照)


あとは、参考までに
◎kobo aura と H2Oとの違い
◯H2O
・ディスプレイ6.8インチで大きい
・防水
・外部SDカードが使える

◯aura
・フラットデザイン、サイズもより小さい
・外部SDカードが使える
・商品ページのスペック比較のところにある「低フラッシュ波形技術」
これでリフレッシュ(画面の白黒反転)が激減(章単位)。H2Oやglo HDは6ページ単位。これはKindleにも劣る。
・タッチパネルが静電容量方式。H2Oやglo HDは赤外線方式。
赤外線方式のkobo gloは、静電容量方式のauraよりタッチの精度・安定度が落ちる、というのが個人的な印象。H2Oやglo HDはどうなのか?
・auraの最大の欠点は、パネルが一世代前のE Ink Pearlであること。スクリーンが灰色っぽくて、文字と背景のコントラストがよくない。H2Oやglo HDのE Ink Cartaのほうがスクリーンが白く、文字は黒く見えるので、コントラスト良好。


◎Kindle Paperwhiteとの違い
・glo HDは外部SDを廃止したので、ハードウェア的には大きな差はないだろう。同じ300ppiのCartaだし。が、個人的にはタッチ方式の違いが大きい。Kindle Paperwhiteは静電容量方式、glo HDは赤外線方式。
・Kindleはフォントの追加ができない(日本語フォントなら偽装して差し替えることならできる)。Koboは自由にフォントを追加できる。
・glo HDは内部にmicroSDカードを使っているので、それを換装すれば、ストレージを増やすことができる。Kindleは無理。
・個人的な印象では、ソフトウェアの安定度ではKindleのほうが上。
・国語辞典をよく使う人にはKoboはおすすめできない。単語選択がちゃんとできないので、うまく辞書が引けない。選択範囲を手動で調整してやる必要があって不便。外国語の辞書は問題ない。むしろ、Kindleより機能性は上。ただし、Kindleは辞書を購入して追加できる。
・Kindleは現在のFWではjailbreakできないので、カスタマイズできない。Koboはいろいろカスタマイズ可能。自炊派の一部で人気らしいKoreaderのインストールなどもできる。

個人的には、ストレージを含め、自分で手を加えて、より快適な環境を作りたいなら、カスタマイズ自由なkobo glo HD。そんな面倒なことは抜きで、「とりあえず」の安定した環境を手に入れたいなら、Kindle Paperwhite。Kindleのお仕着せの仕様に満足できるなら、しあわせだろうけど、人それぞれだからなあ。

が、例年新モデルが発表されるのは秋。もう少し様子を見るつもり。

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2015年7月22日 (水)

Kindle Voyage Serial Jailbreak Step-by-Step だそうだ(ただしシリアル接続)

去年のKindle Voyage発売以来、つまりFW5.6.x以降は、ケースをあけてシリアル接続するしかjailbreakする方法はなくなっている。

電子工作的なことをしている人なら別かもしれないが、ちょっとハードルが高い。が、ここまでていねいに順を追って手順を書いてくれると、できる人もいるかもしれないので、一応紹介。

"Kindle Voyage 5.6.2.1 Serial Jailbreak Step-by-Step"
http://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=263113

ハンダ付けとか、ハードウェア面の工程にまったく自信がない。それさえクリアできれば、あとはPCでの作業なので、なんとかなりそうではある・・・。

待っていても、ソフトウェア的にjailbreakする方法が出てくる気配はないので、現状ではこのやり方しかない。

Kindleはフォント回りが弱点。欧文フォントを好みのものに変えたいが、jailbreakする以外にどうにもならない。あとはスクリーンセーバー変更とか、バッテリー残量の数値表示とか、Calibreでコレクションの自動作成とか、いろいろ便利なんだけどねえ。

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2015年7月19日 (日)

Kobo glo HD、日本発売は近いのか、遠のいたのか

4月に夏発売予定のアナウンスがあってから、音沙汰がなかったKobo glo HD。なにやら楽天の商品ページ見つかったようで、発売が近いのか、あるいは、延期されているのか?

http://books.rakuten.co.jp/event/e-book/ereaders/koboglohd/

商品ページがあるってことは発売が近い?
でも、電子書籍5%オフキャンペーン期間が6月末になっていて、どうも発売する予定だったものが、何らかの理由でペンディング状態になっているような・・・。発売は逆に延期されている? 

いずれにせよ現段階では買い物かごに入らないから買えない。
そのうち上のリンクページも消えるかもしれない。

-- 追記 --
予想通り、商品ページは削除されたようだ。どんなだったか、キャプチャーしておいた画像を代わりに。製品の特徴やら値段やら、スペックの比較など。発売時にどういう変更があるかはわからない(発売中止、でなければだが)。あくまでも参考程度に。
Rakuten_glohd_01_2 Rakuten_glohd_02 Rakuten_glohd_03
Rakuten_glohd_04 Rakuten_glohd_05 Rakuten_glohd_06
-- 追記終了 --

glo HDはKobo gloの後継、6インチの端末。kobo auraとは別系統のもの。
ディスプレイをKindle VoyageやPaperwhite 3(2015)と同じE Ink Cartaの300ppiのクオリティに上げたものと思えばいい。
が、外部microSDカードスロットは廃止された。ストレージの増設はできなくなって、Kindleとの差別化もできなくなった。

商品ページでひとつ気になるのは「レンタルから始めてみる」のボタンがあること。買う前にお試し期間を設けるってことか。まあペンディング状態のようだから、どうなるかはわからない。

値段は14280円で、Kindle Paperwhiteのキャンペーン情報あり版と同じ価格になっているようだ。
auraは11980円に値下げか。

glo HDはもはや値段をPaperwhiteより安くしないと、魅力はないだろうな。
外部SDをなくした以上、スペック的にはKindle Paperwhiteと同等、フォント回りを除けば機能的にはKindleのほうが上だろうし。

英語を読む人には、英和辞典が2冊に増えたのはいいのかも。
まあ、それ自体はいいことだろうけど、国語辞典はどうなっている? 
単語選択がまともにできないから、国語辞書がろくに引けないという致命的な問題をどうするつもりなんだ、楽天。売れてるのは洋書より和書でしょうに。洋書では辞書に問題ないからって、英和辞典を増やしてごまかしたつもり? 

和書関連で文句をもう一つ言うなら、日本語フォントにボールドフォントもつけてほしいもの。
Kindleには日本語でもボールドフォントがついてくる。だから太字がきれい。Koboはソフトウェア的に太らせているだけだから、汚い。

あと、何をいまさらって感じだが、Pocketのサポートだそうだ。
海外では昔のFW2.8とかの頃にPocketは使えるようになったはずだが、ようやく日本でも使えるようにした。だから、なぜ日本のユーザーだけ今まで置き去りにしてきたのか、という楽天に対する疑念しかない。


海外では低価格300ppiのglo HDが先に発売、それに対抗せざるをえなくなってアマゾンもあわててKindle Paperwhiteを300ppi化したみたいな感じだったが、日本では300ppiのPaperwhite新モデルが先に発売されてしまった。300ppiでVoyage並みのディスプレイなのに値段はずっと安い、ってのがglo HDの売りだったのに、そこを活かすこともできず、ただ後手に回っただけの楽天。

KindleとKoboの違いがわかっていて、こだわりがある人ならKoboを選ぶかもしれないが、読書専用端末ははじめて、なんて人は同じ値段だったらKindleに流れるだろうな。

すでにmobilereadなどで報告があがっているように、内部microSDカードを換装してストレージを増やすことはできる。そこはKindleとは違う。もちろん保証対象外の行為だけどね。

ディスプレイのコントラストの比較などは、前のallesebook.deの記事紹介(「Kindle Paperwhite 3: 詳しいレビュー、Voayage、glo HDとの300ppi対決は?」)のグラフ参照。

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2015年7月18日 (土)

ドイツ語多読本:Nicholas Oldland: Drei Freunde. Der Weg ist das Ziel

1冊目はクマ、2冊目はヘラジカ、3冊目はビーバーの話で、3冊目から3匹いっしょに何かをする話になったシリーズの4冊目。

Nicholas Oldland: Drei Freunde. Der Weg ist das Ziel

472語

いつもの雲が浮かぶ空に、緑の草地、ひょうきんな表情のビーバー、クマ、ヘラジカ

3匹は仲良し、そして冒険が大好き。よし、山の頂上を目指そう!

谷を下り、平原を横切り、川に入り、丸太橋を渡る・・・。ここまではごく普通の展開。そして、休憩中、山登りをもっとおもしろくするには、なんて相談。

で、ビーバーが提案。誰が先に山頂に着くか競争にしようと。ここから展開は派手に。
崖から落ちて、かろうじて木にぶら下がるヘラジカ、助けに来たクマも落ちて、ヘラジカといっしょに木にぶら下がる、なんてある意味マンガ的展開。で、2匹を助けるビーバーだが、助け方はさすがビーバー・・・。

もちろん、最後は山頂に立つ3匹。最高の気分。
でも、三匹いっしょに登ったってことが最高。だって、Der Weg ist das Ziel(これが本のタイトル)って言うしね、というラスト。山頂に着くことが目標だけど、山頂に着くまでの道のりもまた山登りの目的ってこと。

そんな山登りの出来事がひとつひとつ、シンプルながらほんわかする風景と、コミカルな3匹の様子とともに、楽しく描かれる絵本。


このシリーズはどれもおもしろいので他の巻も。
最初の3冊、1匹ずつ描いた絵本のほうがそれぞれのキャラクターがちゃんと出ていて、個人的には好み。
ただ文章はむずかしめかもしれない。関係文も平気で出てくる。が、絵が楽しいので気にせず読む。

Der große Bär

364語

Trau dich, du Elch!

560語

Mach mal Pause, Biber!

709語

Drei Freunde: Gemeinsam sind sie stark

615語


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2015年7月15日 (水)

ドイツ語多読本:Vincent Cuvellier / Ronan Badel: Ben ist heute unsichtbar!

空を飛べるんじゃないかとか、ビーム的なものを出せるんじゃないかとか、そんな子供の頃を思い出して、ああバカだったなあと思いながら、大笑いさせてくれる絵本。

Vincent Cuvellier / Ronan Badel: Ben ist heute unsichtbarBen ist heute unsichtbar!

372語

いかにもやんちゃな感じのBenが表紙。指で輪を作って、そこから覗く仕草をしているのは・・・?

そう、ぼくは透明人間なのだ。それも昼から。なぜならママがアスパラガスをお昼に出すつもりだから、姿を消そう・・・。

自分は透明人間なのだ、そう決めたらもう透明人間になってしまうという、いかにも子供の論理。空想と現実の区別も一足飛び。

もちろん他人からは丸見え状態のままなわけで、ひとりBenだけが透明人間になったつもり。そこから生まれる笑いがこの絵本の楽しいところ。

ママの声が聞こえる。「Benどこに行ったの? チョコプリンも作ったのに」
透明人間になったBenはつまみ食いに走る。ところがママに見つかる。「おかしい。そうか、チョコが口についているからバレたんだ」

それで顔を洗う。だが、またママの声。「ご飯の前に手を洗うなんて、えらいね」
で、Ben、「なぜだ??? ママには透明人間を見る特殊能力があるのか? ああ、そうかバカだな、服を着ているからだ・・・・」

ガールフレンドのLisaがやってきて、またママの声。「Ben、どうして裸なの?」
そして、Ben、「ふう、透明人間でよかったぜ、そうでなかったら、Lisaに裸を見られてしまったところだ」

と、楽しく笑わせてくれる一冊。


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2015年7月12日 (日)

ドイツ語多読本:Karina Schaapman: Das Mäusehaus. Wir bekommen Geschwistern!

人形の家の実写絵本シリーズ、Das Mäusehaus、2冊目。

1冊目は、"Karina Schaapman: Das Mäusehaus. Wir ghen einkaufen!"と、テーマは買い物だったが、今回は三つ子が生まれたという話。ネズミなので多産なのだろう。

Karina Schaapman: Das Mäusehaus - Wir bekommen Geschwisterchen!

296語

家具や部屋の内装など、細かく作り込まれているのが特徴の絵本。
この表紙の写真でも、壁に子供が描いた絵が貼ってあったりと、細部にも凝っているのがわかるはず。

2歳向けなので、日常のひとコマを切り取って、説明している程度。ストーリー自体に深い展開はない。その分、文章は平易。

たとえば、「Conni、幼稚園へ行く」、「Conni、歯医者に行く」、「コニー、誕生日を祝う」みたいなConniシリーズのように、空想物語ではなく、幼稚園や歯医者はどんなところか、誕生日はどういうものかなど、、現実を子供に説明するための絵本がある。この"Das Mäusehaus"の2歳対象シリーズもそういう絵本のさらにやさしいものと思ってもいいかもしれない。

その意味で、この巻では赤ん坊が家にやってきたら、何を用意して、どういうことをするのか、その際のドイツ語表現を知ることができる。もちろん、絵というか写真そのものを楽しんで見るだけでもいい。


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2015年7月 9日 (木)

ドイツ語多読本:Andreas H. Schmachtl: Schaf gut, Juli Löwenzahn / Ein Tag mit Juli Löwenzahn

やさしいドイツ語の絵本を探している人に。

Andreas H. Schmacht: Schlaf gut, Juli Löwenzahn!

85語

Andreas H. Schmachtl: Ein Tag mit Juli Löwenzahn

89語

対象年齢が1歳半以上となっているので、話はとても単純。日常の子供の行動が描かれる。それだけに絵と文章のつながりもわかりやすく、文章もやさしい。1ページに1行ほどの文章。

2冊のうち、上のほうは寝る前の行動、つまり歯を磨く、パジャマに着替える、おやすみのあいさつをする、絵本を読んでもらう、などの場面がシンプルに絵とともに語られていく。

下の方は、服を着て、朝食を食べて、積み木で遊んで・・・と単純な場面と文章が続く。

読み物としては物足りないかもしれない。が、やさしいドイツ語が読みたい人向け。


Juli Löwenzahnというウサギの話はシリーズになっていて、最初の本はこれ。
Juli Löwenzahn - Jeder Tag ein Abenteuer

こちらは絵本ではなく、イラスト入りの読み聞かせ用の本。
3歳向けとはいっても、語数は1万語ほどあるので、ある程度ドイツ語が読めるようになってからでないと、ちょっとむずかしいだろう。
ただ、絵はこちらのほうが繊細で細かく描きこまれていて、きれいだと思う。作者の画風が変わってきたのか、あるいは幼児向けに絵を変えているだけなのか。

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2015年7月 6日 (月)

Kindle Paperwhite 3: 詳しいレビュー、Voayage、glo HDとの300ppi対決は?

allesebook.deのPaperwhite 3のテスト結果が出た。

ディスプレイは同じ300ppiでも、Paperwhite 3よりもVoyageやglo HDのほうが上だ、というレビューはすでに出ているが、数値で確認できた模様。

その前に、Kindle Paperwhite 3 vs Kindle Voyage、Kindle Paperwhite 3 vs Kobo glo HDの比較レビューも新たに別のサイトで出ているので先に。

◎"Kindle Paperwhite 3 vs Kindle Voyage Comparison Review (Video)"
http://blog.the-ebook-reader.com/2015/07/02/kindle-paperwhite-3-vs-kindle-voyage-comparison-review-video/
同じ300ppiだが、並べてみるとわずかだが、あきらかにVoyageがすぐれているのがわかる。
・Voyageのほうが背景は白く、テキストは黒く、コントラストが上。
・Voyageはパネルがガラスなので、プラスチックのPW3より文字はわずかだが、クリアでシャープ、黒く見える。また、Voyageのほうが背景は白く、テキストは黒く、したがって、コントラストも上。
・フロントライトはどちらも高クオリティだが、Voayageがわずかに上回っている。わずかだが明るく、したがってコントラストもよい。またライトの均一さ、ディスプレイ下部の影についてもVoyageのわずかにすぐれている。僅差だが、Voyageのほうがフロントライトも上。

◎"Kindle Paperwhite 3 vs Kobo Glo HD Comparison Review (Video)"
http://blog.the-ebook-reader.com/2015/07/03/kindle-paperwhite-3-vs-kobo-glo-hd-comparison-review-video/
ディスプレイはglo HDがわずかにすぐれている。
・glo HDがわずかだが背景は明るく、文字は黒い。また、フォントはPW3より太めにレンダリングされている。
・この差はPW3が静電容量方式、glo HDが赤外線方式のタッチパネルのせいだろう。もちろんPW3のディスプレイはすぐれているが、並べてみると、Voyageやglo HDのほうが上だとわかる。
・フロントライトは、glo HDのほうが白く、わずかに青みがかっていて、PW3のほうがニュートラルだが、並べてみると、暗めで黄色っぽいのがわかる。スクリーン下部に影。どちらかに軍配をあげなければならないとしたら、glo HDか。
・ページめくりなど動作はglo HDよりPW3が少し速く、安定している。本のロードも速いし、スクロールもスムーズ。


では、allesebook.deのテスト結果
◎"Kindle Paperwhite 3 im ausführlichen Test"
http://allesebook.de/testbericht/kindle-paperwhite-3-im-ausfuehrlichen-test-64885/

◯筐体
・PW2の真っ黒から、つや消し的な感じに。
・前面のロゴは銀色ではなく、黒く光るように。
・背面のロゴは光らなくなった。

◯ディスプレイ
・1448×1072、300ppiのクオリティは高い。表示のシャープさはPW2を凌ぐ。新しいレンダリング・エンジンと新フォントBookerlyで、PW2との違いはあきらか。
・顕微鏡写真と20cmからの写真を見ても、フォントのシャープさはPW2を上回る(以前の記事の通り)

・ライトなしのコントラスト(数値は高いほうがベター)
Pw3_kontrast_ohne
背景はPW3のほうが少し暗い。フォントの黒さは同じ。結果、PW3のほうがPW2よりもコントラストは少し落ちる。差はわずかだが、並べると肉眼でもわかる。
(ということは、Voyageとの差も目でわかりそう。Voyageのほうがさらにコントラストは上だから。glo HDよりも落ちる)

・ライト最大時のコントラスト(数値は高いほうがベター)
Pw3_kontrast_voll
フロントライトをつけると、PW2よりもコントラストは上がる。普通は明るい場所でもライトをつけて使うだろうから、ライトなしの時のコントラストが劣っていても問題ないだろう。
(ここでもグラフを見るかぎり、Voyageより劣るのはあきらかなようだ)

◯ライトのクオリティ
・PW3とglo HDとの比較写真
Pw3glohd_beleuchtung
2台のPW3は色味は異なっているが、ライトは均一で、色のグラデーションはない。glo HDとわずかなに差はあるが、日常の使用では気にならない。(左端のPW3がアマゾンから評価用に送られてきたもの、真ん中のが購入したものだそうだ)
スクリーン下部に影ができるが、テキスト部分に影響はないので、実用上問題ないだろう。

・PW2との比較写真(ライト最大時)
Pw3pw2_beleuchtung
PW3のほうが明るく、ライトの均一さもPW2よりもすぐれている。
PW3の色味の違いはどこのメーカーにでもある個体差だろう。(Voyageのような)色のグラデーションがなければ問題ない。真ん中の通常購入したもののほうが温かく、黄色っぽい色合いになっている。

◯フロントライト最大時の明るさ(数値は大きい方がベター)
Pw3_helligkeit_max
glo HDと同じくらいのレベル。明るくできたほうが、周囲が明るい場所でコントラストをあげることができるのでよい。

◯フロントライト最小時の明るさ(数値は小さい方がベター)
Pw3_helligkeit_min
(暗い場所でライトが明るすぎることがないように、ライトは暗くできたほうがよい。Kindleは全部同じレベル)
なお、Kindleはライトを完全にオフにすることはできない。
(ついでに言っておくと、電源オフもない。あるのは画面オフだけ。これはKoboと違うところ)

◯タッチパネル
・いつもの静電容量方式。反応は文句ない。
・Voyageのようにフラットではないが、ベゼルとの段差は長所・短所両方あるので、あとは趣味の問題。

以上、簡単にまとめると、
ディスプレイはすぐれていて、文字のシャープさは卓越している。ライトの均一さはPW2より高いレベルにあり、フロントライトの明るさにも問題はない。コントラストは小さな問題はあるとしても、納得できるレベル。

こんな感じ。あとソフトウェアに関するレビューは省略。

--
allesebook.deは直接Voyageと比較するコメントをしていないが、グラフを見るかぎり、Voyageよりクオリティは落ちるという、すでに他のサイトでも言われていた評価は確認された感じだ。

Kobo glo HDも300ppiなのにVoyageより落ちる、という評価だったし、PW3とglo HDは同レベルで、プレミアムモデルには少し及ばない製品ということになるだろう。

Voyageを持っている人にPW3は必要ないだろうが、PW2からの買い替えは微妙? 解像度重視でない人は買い換える必要はないだろう。基本ディスプレイの300ppi化以外は、欧文テキスト表示の改善しか新しいところはないから。そのうちそれもPW3以外にも提供されるだろうし。

PW1からの買い替えなら、おすすめじゃないかな。文字の読みやすさに驚くだろう。文字もかすれにくいし。むずかしいのは、例年の新モデル発表が秋・冬なので、待つべきなのかどうかってところか。

そのうちPW2(2013)は消えるから、これからは300ppiがスタンダードの製品になっていくだろうな。あとは、それ以外の何でアピールしていくかだろう。


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2015年7月 4日 (土)

ドイツ語多読本:Sabine Wilharm: Kann ich wohl! (Aladin Verlag Bildbücherei)

末っ子の憂鬱。
お兄ちゃん、お姉ちゃんと同じように自分もできると思っても、実際にはまるでできていなかったりして、やはりお前にはできないんだよ、なんて言われて・・・。
そんな末っ子のためのストーリー。

Sabine Wilharm: Kann ich wohl!

93語

眉を寄せて腕組みして憮然たる表情、これが末っ子。後ろで陽気そうな様子のお兄ちゃん、お姉ちゃん。

「もう一人で起きられる」なんて文の下には、実際には「起きられる」どころか、起こされている絵。起きたら歯を磨く。お兄ちゃん、おねえちゃんの真似をする。

その後は服を着る。「もう自分でできる」なんてセリフとは裏腹に、袖に腕も入れられず、けっきょく服を着せられている絵・・・・。

こんな感じで、「できる」と言いながら、朝食のコーンフレークをまき散らし、食器を片づけようとして壊してしまう。その後始末でお兄ちゃん、お姉ちゃんの方もちょっとうんざりぎみ・・・。

できないのに、とにかくやろうとする。それはいいとして、その結果、自分がしでかしたことにはまるで無頓着。それが小さな末っ子の末っ子たる所以だが、度が過ぎると兄、姉の遊びの輪に入れてもらえなくなったりもする。末っ子にしてみればまるで理不尽な仕打ち・・・。

それでも、何にでも手を出したがり、物を知らないゆえに、逆に末っ子が活躍できることもある・・・。そんな逆転も起こる末っ子のためのストーリー。

クセのないシンプルな絵柄で、絵もとてもわかりやすくストーリーを展開していて読みやすい。


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2015年7月 1日 (水)

新プロセッサでパフォーマンス改善? 電子書籍端末

電子書籍端末で使われているFreescaleのプロセッサ。新製品が発表されて、なにやらいいことばかり書いているgoodereader.com。他に取り上げるサイトがないか様子を見ていたが、どうも出てこない。全面的に信用していいのか不明だが、とりあえず紹介。

"The Future of E-Readers is IMX 7"
http://goodereader.com/blog/electronic-readers/the-future-of-e-readers-is-imx-7

i.MX7 DualとSoloが発表されたそうで、Dualが使われるのを前提で話をしているようだ。まるで、救世主だ、みたいな論調。

◯ページめくりが劇的にスピードアップ
これまでのようにソフトウェアではなく、ハードウェアで制御するから、だそうだ。
ページめくりの速さはE InkのRegal Waveform technologyに依存するが、このWaveformをハードウェアでサポートするのだとか。

◯ゴーストが減る、リフレッシュ(白黒反転)が減る
これもハードウェアでサポートするから、だそうだ。

◯ハードウェア・ディザリング
AndroidのE Ink端末に好都合。たとえばページめくりのアニメーションなども可能に?

◯電力消費が少ない

◯量産開始は今年の11月
で、あるビッグネームの会社がこのプロセッサを使った製品を今年の年末に出しそうだ、という話を聞いている・・・・だそうだ。

本当にパフォーマンスが上がるんだったらいい話だけど、どうなんだろう。
プロセッサのスペック見ても素人なのでよくわからないし。

"Freescale i.MX 7 Finally Here"
http://www.eetimes.com/document.asp?doc_id=1326934
一般的な話題。技術的な内容はまるでチンプンカンプン。だが、10に及ぶeReaderで評価はすでに行われている、みたいなことは書いてあるようだ。


あと、上のE InkのWaveformという技術は、Kobo aura H2Oやglo HDではおそらく使われていない。だから、Kindleの2倍以上の頻度でリフレッシュ(白黒反転)が必要。Koboで唯一Waveformを使っているのは6インチAura(2013年)。それ以後、Waveformなしの端末しか開発してないKobo・・・。

ともあれ、今年の秋・冬の新モデルで本当に使われるのか、新プロセッサ? 量産開始が11月じゃ間に合わないような気もするが、ある「ビッグネーム」ってやはりアマゾンか? 
来年以降は新プロセッサの搭載はありそうだが、その前にパフォーマンスは本当のところどうなのか?

ま、そんな話もあるってことで。期待していいかどうかはまだ何ともわからない。


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