ドイツ語多読本:Michel Van Zeveren: Das Ei
それはオレのものだ、とタマゴをめぐってコントが始まる・・・。
Michel Van Zeveren: Das Ei
145語
タマゴを見つけて大喜びのカエル。ところが、ヘビとワシに、それから表紙の絵では草に隠れてわかりにくいが、オオトカゲ(左下)もその様子をうかがっている。そういう表紙。
ジャングルの奥深く。カエルがタマゴを見つけて「これはぼくのものだ」
ところが、枝からヘビがしゅるしゅる降りてきて、タマゴに巻きついて、「これはオレのものさ」
すると、バサバサとワシが舞い降りてきて、「これはオレのだ」
で、フンフンとオオトカゲ登場、「これはオレのだよな」
と、次々と腕に物を言わせてタマゴを奪おうとする動物たち。ケンカになり、勢いでタマゴがどこかに飛んでいってしまう。その先にはゾウの頭。これはまずい、と思わず目をふさぐオオトカゲ、ワシ、ヘビ、カエル。コブができて怒ったゾウは「このタマゴは誰のだ?」
すると打って変わって、しらばっくれるオオトカゲたちの表情の憎たらしいこと。今度は逆の順番に「オレのじゃない、こいつのだ」と、責任を押しつけあっては、最後にはカエルのものだということに・・・。
さあ、絶体絶命のカエルくん、ゾウにとっちめられるのか、と思いきや、責任を他人に押しつけようとする動物たちの醜態にあきれたのか、ゾウはカエルにタマゴを返すだけ。あれ、こんなはずじゃなかったのに、というオオトカゲ、ワシ、ヘビの表情がおかしみを誘う。
これで円満解決、ストーリーは終わってもいいところだが、もうひとつオチがある。
つまり、タマゴが話に出てきたら気になるのは、生まれてくる動物は何かってこと。
そして、無事カエルのものになったタマゴは最後に割れて、また「これは僕ものものだ」という声がする。さてこの声の持ち主は・・・?
タマゴの奪い合いがタマゴの押しつけあいに急転するコミカルな展開に動物たちの表情もくるくる変化して、最後のオチでダメ押しの、楽しい絵本。
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