ドイツ語多読本:Lotte Kinskofer / Verena Ballhaus: Der Tag, an dem Marie ein Ungeheuer war (Minimax)
ソフトカバーの絵本で値段も安めのBelz & GelbergのMinimaxから。
Marieが怪獣になった日。
怪獣ごっこで大暴れ、みたいな話ではなくて、誰でも他人の目が気になったりするが、それでも自意識って他人の視線がないと生まれないよなあ、なんて思う話。
Lotte Kinskofer / Verena Ballhaus: Der Tag als Marie ein Ungeheuer war
887語
たぶん写真のフレームに白い線で手と足、頭にいたずら書きしたみたいな表紙の絵。これがまあ怪物の正体。
いつものように幼稚園へ行って靴を履き変えていると、「足が大きいね」と言われ、自分の足が巨大になっていく。物を取ろうとして、お腹が他の子にぶつかると「その大きい腹、じゃま」なんて言われて、お腹が大きくなっていく・・・。そうして人に何か言われるたびに、自分の容姿が気になりだし、私って怪獣じゃないか、なんて思い始める。
「手」を表す言葉は"Hand"だけでなく、たとえば、この本で使われている”Flosse”(ひれ)、それから"Pfote"や”Tatze”(動物の手足)などいろいろあって、それらを文字通りに映像化したら、それは怪獣にもなるだろう。
手は"Flosse"(ひれ)、口は"Klappe"(蓋)、鼻は"Kartoffel"(ジャガイモ)、髪は"Borste"(ブラシ)などなど。絵的にはおかしいが、それを自分の姿かと思う本人をやはり笑ってはいられない・・・。
他人の視線で自信を失ったりもするが、でも、逆に自分に自身が持てたりするのも、他人のおかげだったりする。というわけで、お母さん登場・・・・。もちろんいつものかわいいMarieに戻るのだった。
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