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2014年11月

2014年11月29日 (土)

Kindle Voyage/Paperwhite/無印、Kobo Aura/H2O 比較テスト

ドイツの"c't Magazin"というコンピュータ雑誌の記事から
http://www.heise.de/ct/ausgabe/2014-25-Test-E-Book-Reader-ab-60-Euro-im-Test-2450100.html

Kindle、Kobo、Pocketbook、Tolinoから8台を集めて、ディスプレイのコントラストやライト、ページめくり速度、バッテリーなどをテストしたものだが、その一部が公開されている。すべて知りたければ、雑誌を買えということらしい。

どういうふうにテストしたかは上記ページの動画を見ると少しわかる。
YouTube動画はこちら(上のリンクページと同じもの)
http://youtu.be/9iMLi4Y1v34?t=54s
バッテリー・テストの装置のあたり(たぶん)。30秒に1回タップ、それを何十時間も続けて、バッテリーの持ちを計測する装置のようだ。

◯コントラストとライト
Ct_kontrast
左から、
◆Kontrast bei ausgeschalteter LED(ライト・オフでのコントラスト)
(注:光源1000cd/㎡での反射を測定。5回の平均値。参考:紙の雑誌c'tのコントラストは14.7:1)
◆Kontrast bei eingeschalteter LED(ライト・オンでのコントラスト)
(注:真っ暗な環境でスクリーン50cd/㎡での測定)
◆Leuchtdichteregelung(輝度の最小値と最大値の範囲)
◆Ausleuchtung(照明の均一度)

コントラストはやはりVoyageとH2Oが優れているようだ。同じE Ink CartaのTolino Vision 2の結果がよくない。他はすべてE Ink Pearl。


◯反応速度
Ct_schaltzeit
◆Umblättern in AZW/EPUB(AZW/EPUB本のページめくり・秒)
◆Umblättern in PDF(PDFのページめくり・秒)
◆Umblättern in TXT(TXTファイルのページめくり・秒)
◆Buch Krieg und Frieden öffnen(書籍『戦争と平和』を開く・秒)
◆Begriff Zauberberg in Suche eintippen("Zauberberg"を検索入力・秒)

今年出た無印KindleとVoyageはほとんど変わらない。Paperwhiteが少し劣る。
Kobo Aura H2Oは、スクリーンがCartaになった以外、たぶん中身は去年のKobo Aura HDと同じだろうから、Kindleの新型に劣っても仕方ないかも。

ただ、Koboはファームウェアによって反応速度がけっこう変わる。また、楽天は日本のユーザーに新しいファームウェアを提供しないので、テストで使われているのは日本とは違うファームだろう。これから日本にも来るH2Oは新しいファームだろうから、表の通りか。

あと、Koboは本を開くのに3秒以上、という結果には疑問。
3秒もかかるとしたら、電源オフ状態から起動した直後の1冊目。これはたしかに時間がかかる。だが、それ以外はそんなに待たされることはない。したがって、このテストは、起動直後の1冊目にしか起こらないものをわざわざ選んだとしか思えない。
フレッシュな状態でテストしようとして起動直後を選んだのかもしれない。だが、2冊目以降、あるいは電源オフではなくスリープで使っていたら、起こりえないケースをもって、Koboの全般的な測定結果とするのはおかしい。

c't Magazinの上記Webページにはバッテリーのことは書かれていないが、このテストを紹介したlesen.netの記事で少し触れられている。
http://www.lesen.net/ereader/ebook-reader-im-ct-labor-kobo-und-amazon-ueberzeugen-16377/

バッテリーはライトを消した場合とつけた場合の2パターンで測定
ライトをつけた場合は、23時間(Kindle Voyage)から33時間(Kobo Aura H2O)だそうだ。(輝度をどの程度にしたのかなどは不明)
ライトを消した場合は、Tolino Vision 2が43時間で、Kindle Paperwhiteの103時間に大きく差をつけられている。(他の端末については言及なし。たぶんその間ということだろう)

と、こんな感じ。

ディスプレイのクオリティはやはりKindle VoyageかKobo Aura H2O。
海外のレビューを見ても、文字をかなり小さくしないかぎり、表示に差は出ないらしいので、どっちを選んでもよさそう。ただ、Voyageは黄ばんだディスプレイが届く可能性があるのが問題。Aura H2Oにそんな話はなく、その点は安心していいだろう。

上のテスト以外で気になる点:リフレッシュ頻度(白黒反転)
Aura H2Oの6ページ単位の全画面リフレッシュは気になる。Voyageの2倍以上の頻度。そういう頻度でリフレッシュしないと、表示がぼやけたり、かすれたりするということでもあるから。ディスプレイがPearlからCartaになって、どの程度改善されているのかが気になるところ。

全画面リフレッシュの少なさなら、6インチKobo Auraがダントツのトップ(章単位)。去年のPaperwhiteもリフレッシュは章単位にまで減るんじゃないかと噂されたが、実現したのはKobo Auraだけだった。
Voyageもリフレッシュ頻度はPaperwhiteから変わらない。ページに画像があればかならずリフレッシュするのも同じ(Kindleについてくるユーザーガイドでも読んでみればいい、あちこちに画像が散りばめられているから)。
6インチAuraはページに画像があろうとリフレッシュしないので、やはり優秀。フラットなデザインだって去年のAuraが先鞭をつけたわけだし、ディスプレイがCartaではなくPearl、コントラストが悪いのが残念でならない。

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2014年11月27日 (木)

ドイツ語多読本:Sylvia Heinlein / Stefanie Reich: Nixe Nane. Wo geht's zum Meer? (Tulipan ABCのB)

Tulipan ABCシリーズのB(7歳以上)から。

水の精といえば、海や湖、池、川に住んでいそうだが、この本の水の精はちょっと変わったところに住んでいる。

Sylvia Heinlein / Stefanie Reich: Nixe Nane. Wo bitte geht's zum Meer?

2652語

穴を掘ったはいいが、なぜか放棄された建築現場。雨が振って水が溜まったところに、今では粗大ごみや何かが投げ捨てられるだけ。その水の底、捨てられたテレビの中で暮らすのが、主人公の水の精Nane。

人魚姫の話を聞き、海や船や王子様を見てみたいと思うが、川に通じていないから、海には行けないのだ、と言われる。ところが、次の日起きてみると、建築現場は大きな湖みたいになっている。洪水。波にさらわれてたどり着いたのが、地下の下水道。これでも辿っていけば、海に出るはず、と進んでいく。

そういうストーリー。当然、いかにも下水道にいそうな動物が現れたり、あとは下水道を住処にする水の精が現れたり・・・。

昔なら自然の中に住んでいた精霊的なものも、今となってはパワーショベルが掘った穴やら、下水道やらに移り住んでいる。都会に住む子供にはそのほうが納得しやすいのかも?

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2014年11月25日 (火)

ドイツ語多読本:Paul Scheerbart: Münchhausen und Clarissa

1905年、180歳のホラ吹き男爵こと、ミュンヒハウゼンがベルリンに出現したら、何を物語る?

Kindleの無料版。
Paul Scheerbart: Münchhausen und Clarissa

28000語

ミュンヒハウゼンを家に招き、話をしてもらう一週間。
ミュンヒハウゼンが語るのは、オーストラリアのメルボルンで開かれた博覧会の様子。それが空想科学未来小説みたいになっている。その発想の飛びっぷりを楽しめばいい小説か。

会場では移動する必要がない。部屋そのものが会場のある湖の周りを移動するからだ、とか、メルボルンでは家事などはすべて機械化されているとか、技術的進歩の夢が語られたかと思うと、地下に潜っては、地下の知的な生き物に出会ったり、そのまま南極点に突き抜けたり・・・。

メルボルンでは芸術家はもう人間を対象にしたりはしない、人間に課された制約から解き放たれ、異星の生き物を描いているのだとか、いや、もう星そのものが生命体なのだ、とか、さらには、幽体離脱みたいなものを起こして、ガラスのチューブで宇宙を巡り、太陽の中にまで入っていくと、その中にまた星があったり・・・などなど。

そんな荒唐無稽な空想物語が語られるわけだが、おかしなホラ話をして楽しませることだけが目的ではないらしい。オーストラリアのメルボルンと対比させて、ヨーロッパの旧弊ぶりを批判したい様子。でも、まあそんな理屈っぽいことはさておいて、20世紀初頭(1906年の作)の、ちょっといかれた話が読んでみたい人はどうぞ。


この人、翻訳されている本もあったりして、気になる人にはとても気になる作家なのかもしれない。

小遊星物語 ― 付・宇宙の輝き (平凡社ライブラリー (80))

虫けらの群霊

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2014年11月23日 (日)

Kindle Voayge: DecalGirl、Voyageのスキンシール発売

ずっと"coming soon"状態だったKindle Voaygeのスキンシール、ようやく登場。

重くなるので、ずっと前からカバーはつけない派、でも手の跡が気になるので、スキンシールを貼ることにしている。Voyageも背面についた手の跡は消しにくいし、やはり貼ることにした。背面上部の謎のピカピカ部分やアマゾンのロゴも隠れるし。

Kindle Voyageのスキンシール
https://www.decalgirl.com/skins/Amazon-Kindle-Voyage-Skins

今は全品25%offのクーポン(BLACKFRIDAY25)が出ている。さらに、DecalGirl Collective(https://www.decalgirl.com/artists/DecalGirl-Collective)から選ぶと35%off(クーポンコード:COLLECTIVE)。11月30日まで。
カートに入れて、支払いの手続きに入ったところで、クーポンコードを入れる。

スキンシールの定価は$16.99、日本までの送料は、$8.45。
35%offのを買ったので、合わせて$19.49、日本円にすると2000円を少し超えるくらいか。
到着は12月8日から16日の予定。
光沢タイプ(High Gloss Finish)とつや消しタイプ(Matte/Satin Finish)があるが、手触りは光沢タイプのほうが好み。個人的には裸よりも持ちやすくなる。

派手なものが多くて敬遠する人、別にKindleを飾り立てる必要を感じない人も多そうだが、手の跡が気になる人は背面だけでも貼れば、かなり気分は落ち着く。けばけばしいのが嫌なら、地味な黒っぽいのもあるし。Solid State Black とか Carbon とか。

気になるのは、シールでPagePressの具合がどうなるかだが、まあ最悪、前面のシールをはがせば済むこと。

そのうち輸入業者も販売を始めるだろうが、DecalGirlはよく割引しているので、送料込みでも直接買ったほうが安い可能性大(アマゾンに出店している業者のPaperwhiteのスキンシールの値段を見る限り)。もしアマゾンが直接販売すれば、安くなるかもしれない。ただ、円安だし、在庫が残っているPaperwhiteのスキンシールよりは値上がりしそう。

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2014年11月21日 (金)

Kindle Voyage:ディスプレイの二色グラーデーション問題の行方は?(その3)

修正版Voyageが出るんじゃないかと予想したallesebook.de、その後の展開に少しだけ言及しているのが、Paperwhiteが一番人気だ、という新しい記事。
http://allesebook.de/e-book-reader/kindle-voyage-kommt-nicht-vom-fleck-kindle-paperwhite-erfreut-sich-groster-beliebtheit-58164/

交換を申し込んだら商品番号が元のと違っていて、これは修正版のVoyageじゃないか、というのがallesebook.deの前回の予想だった。
で、アマゾンに問い合わせた読者からコメントがあり、これは交換用の在庫につける番号だ、とのこと。そういうわけで、前回の予想は水をさされた形になった、と今回は述べている。

他のコメントも見てみたが、前回の記事が出てから交換品が到着したが、黄色いやつでまた交換、数日後届いたやつもダメだったとか、ドイツでもそんな人がいるようだ。


Voyageのスクリーンのグラデーションはライトをつけなければまったく見えない。うちに届いたやつだと、暗いところでライトをつけると見えてくる。明るい場所では問題ない。寝る前、部屋の明かりを消して読むような人はたぶん気になるだろう。

去年のPaperwhiteはライトをつけても、黄色から青白のグラデーションは出ない。
Voyageはそれより1万円以上値段が高いんだから、黄ばんだグラデーションを見たら、不良品と思ったり、交換したくなったりしても、仕方ないだろうと思う。

黄色は明るいところでは見えない場合があるので、暗いところで撮ったものを。
少し前のgoodereader.comのVoyageとPaperwhiteのライトの比較動画だが、このVoyageに色のグラデーションは見えない。これが正常か?
https://www.youtube.com/watch?v=NK7DkHQDWiQ

そのキャプチャー。左がVoyage、右がPaperwhite。
Kv_pw2_cap
どちらも輝度最大。
Voyageは輝度そのものが上がっているせいか、スクリーンはより白く見える。そのせいもあってか、上部が黄色くなっているとよけい目立つのかもしれない。

比較には、グラデーションがあると指摘した、allesebook.deの元の記事の画像が、やはりわかりやすいか。
Kindlevoyagebeleuchtung

Kobo Aura H2O、Kindle Voyage、Kindle Paperwhite比較
Kindlevoyagepaperwhiteaurah2overgle
Kindle Voyage sein Geld wert? Hands-On, Fragen und Antwortenより

やっかいなのは、このグラデーションには個体によって程度の差があり、その上、人によって許容範囲が違うこと。それで話はもつれたりする。mobilereadのフォーラムを見ても、黄色グラデーションが来たと画像があがると、いやそれ問題ないでしょ、と声が出たり・・・。

でも、不満を感じている人がいることはまちがいない。
mobilereadのフォーラムから:
イギリス・アマゾンのユーザー・レビュー、67のうちスクリーンを問題にしているのは1つだけで、大多数は満足しているはずだ、という声が上がったかと思うと、(http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=2974052&postcount=1209

いや、ドイツでは全119レビューのうち、スクリーン問題を指摘しているのは40人ほど、30%以上がスクリーンに不満を持っているというポストがあり、(http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=2974071&postcount=1213)、

さらに、アメリカのアマゾンのレビューだって、346人のうち118人がスクリーンの問題を指摘しているというポストもあったり。(http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=2974343&postcount=1219

そして、アマゾンの対応もあいまい。
交換してちゃんとしたのが届くならいいが、どうもそうではないらしい。交換しても直っておらず、さらに悪くなったという人もいる。ドイツやアメリカでもそうらしい。

アマゾンのカスタマー・サービスの対応が変わってきたんじゃないか、という報告もある。
最初は交換に積極的だったが、次には交換品の発送が遅れると言い出し、今度はスクリーンは欠陥ではなく仕様だと言い出す、そして、交換要求のメールを出しても返事をもらえない人も出現。(http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=2975674&postcount=1240

このスクリーン、「仕様」で済ませるつもりか、それとも、今後の生産分からは直してくるのか?

いずれにせよ、製品のできにばらつきがある生産体制、箱を開けてみるまで黄ばみ版Voyageかどうかわからない品質管理、交換しても正常な製品が届くかどうか保証できないサービスの質など、現状を問題なしとは言うのは無理だと思うけど。


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2014年11月18日 (火)

ドイツ語多読本:E.T.A. Hoffmann: Der Sandmann (Einfache Sprache)

ホフマン『砂男』のretold版、要するにオリジナルを平易な文章に書き直したもの。
電子書籍で最近出たので紹介。英語ならそういう本は山ほどあるが、ドイツ語ではあまりない。

Kindle版
E.T.A. Hoffmann: Der Sandmann (Einfache Sprache)

9000語

Koboの方が安かったのと、DRMフリーのepub版だったので、こちらを購入。
Der Sandmann (Einfache Sprache)[電子書籍版]
今のところ
Kindle: 426円
Kobo: 399円

専用端末やアプリからダウンロードすると、たぶんKoboのDRMがついたkepub版になるが、購入後http://rakuten.kobobooks.com/の「マイライブラリ」からDRMフリーのepub版がダウンロードできる。
DRMはついていないので、kindlegenやcalibreで変換すれば、Kindleでも読めるようになる。アマゾンは出版社がDRMフリーの書籍を出しても、アマゾンのDRMをつけるらしい。

岩波文庫にあるような古典みたいなのを読んでみたい人にはいいだろう。文章はオリジナルより、短く平易な表現に変えてあるので、かなり読みやすい。語数は9,000語以上、オリジナルが12,000語程度なので、大きな省略ななさそう。

どれほど読みやすくなっているかは、アマゾンからサンプルとオリジナルをダウンロードしてみればいい。オリジナルはもちろん無料。
Der Sandmann(1817年)

12500語

話は怪奇・幻想物語
目にまつわる強迫観念に取り憑かれた主人公Nathanの物語。

眠くなるとまぶたが重くなり、砂が入ったみたいに目をこすったりするが、Sandmannは目に砂をまいて人を眠らせる魔物、睡魔。なかなか寝ようとしない子供に「Sandmannが来るぞ」と脅してベットに入らせたりする。

で、子供のNathanは、ある老婆から、「Sandmannは砂で子供の目を取って、自分の子供に食べさせるのさ」なんて怖い話を聞いたりするが、このSandmannが実在するんじゃないかと思い込む。というのも、毎晩父親の部屋に入っていく何者かの足音を聞くからだ。そして、そいつの正体をあばこうと父親の部屋に隠れるNathan。すると、Sandmannの正体は、時々家にやってくる気持ちの悪い弁護士のCoppeliusだった!! Coppeliusが火の中から何を取り出すと、目のない人間の顔がいくつも出現、「目をよこせ!」というCoppelius。そこでNathanは叫び声を上げてしまい、見つかってしまう・・・。

そんな怖い体験の元凶であるCoppeliusと父親はその後、そんな秘密の実験(錬金術か何か?)で事故を起こし、父親は死に、Coppeliusは失踪。

そして、大学生になり、故郷を離れたNathan。恐ろしいことが起こったんだと、親友のLotharに手紙を書く。その手紙が小説の冒頭部分。あのCoppeliusが晴雨計売り(気圧計のことだが天気の予想に使う)のCoppolaとなって出現したのだ!!

Nathanは一度帰郷して、Lotharや、その妹で婚約者のClaraと過ごす。何やら暗い想念に取り憑かれているようだが、落ち着きを取り戻し、また大学に戻る。だが、またもやCoppolaが現れる・・・。

そんな感じのストーリー。あとは、いつも窓辺に座って身動きもしない、美しいけれども死んだ目をした女性Olimpiaの登場、Coppolaから買った望遠鏡でOlimpiaを覗いてみると、とたんに恋に落ちるNathan・・・。あとは読んでのお楽しみ。


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2014年11月15日 (土)

Kindle Voyage/Paperwhite(ニューモデル) アップデート5.6.1、jailbreakしたPW2は要注意

Kindle Voyage/Paperwhite(ニューモデル)/無印(2014)のアップデート。

発表時に予告していた機能の追加のようだ。

ダウンロードは、
◆Voyage:
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201630670
◆Paperwhite(ニューモデル):
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201307450
◆無印Kindle
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201605570

アップデート内容は、
◯Word Wise
辞書を引かなくても行間に単語の意味を表示する。
ただし英語の本のみで、さらに商品ページに「Word Wise: 有効」と表記があるものだけのようだ。
どの程度の本がWord Wiseに対応しているのかはよくわからない。
アマゾンのKindle洋書ページ、左側カテゴリ欄の下に「Word Wise 対応」のチェックボックスあり。
チェックを入れると、今のところ 5,103件。
Kindleストア : Kindle洋書 : Word Wise 対応 ›
アメリカ・アマゾンでは、3,957件しかヒットしないのは謎。
Kindle Store : Kindle eBooks : Word Wise Enabled


◯コレクション表示の変更
これまでは端末のコレクションにも、クラウド上の本も表示されていたが(グレーの文字で)、端末にある本のみ表示するようになった。そして、コレクション最後のページ、スクリーン下に「クラウドにはこの他〇〇冊あります」という表示が出る。「クラウド」のコレクションはすべての本が表示される。
こっちのほうがすっきりするかな。

アメリカでは他にも機能追加されているが、日本ではこれだけか?
アメリカではこんな感じ。
▲ファミリー・ライブラリ: 家族でKindle本を共有する機能
▲Kindle FreeTime Unlimited: 月に一定額を払うと、児童書が無制限に読める
▲X-Rayの強化
▲Goodreadsとの連携強化
▲検索機能強化
▲About This Book: 読み始める時に本の情報が得られる?

ドイツではWord Wiseとファミリー・ライブラリの2つだけのようだ。



◎Paperwhiteのjailbreak関連
jailbreakの環境を維持したいなら、いまのところアップデートは避けるのが賢明。
さらに、これまでのダウングレード方法は使えなくなるらしい。アップデートしてみてダメだったらダウングレードしよう、という考えでは痛い目を見るかもしれない。

参照
http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=2976161&postcount=1316
・jailbreakは生き残りそうだが、ダウングレードできなくなりそう

http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=2976755&postcount=1323
・やはりダウングレードはできなくなりそうだ
・アクティブ・コンテンツがPaperwhiteでも利用できなくなる(Voyageははじめから利用できない)
(Kindleで動くゲームなどがアクティブ・コンテンツにあたる)
・ハックで動かなくなるものが出てくるだろう(たとえばスクリーンセーバーはsnapshotにしなければならなくなる)
など

http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=2977013&postcount=1331
・アップデート用のファイル(いろんなHackのインストールに使うupdate-xxx.binのことだろう)がはじかれる

こんなふうになるみたいで、5.6.1へのアップデートは危険がいっぱい。現在の環境を残したいなら、自動アップデート回避など対策を。


というわけで、Voyageはアップデートしてみたが、Paperwhiteはアップデートせず現状維持。

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2014年11月14日 (金)

Kindle Voyage: 日本語フォント変更(筑紫明朝入れ替えLinux版)

Kindle Voyageのjailbreakはまだ。欧文フォントを入れ替えたいが、待つしかない。
日本語のフォントはVoyageでも筑紫明朝(ja.font)の入れ替えができるらしいので、とりあえず日本語のフォントだけ変更。

http://www16.atwiki.jp/kindlematome/pages/39.html で書かれているやり方(Windows)だが、Linuxでもできそうだったのでやってみた。

必要なツール:
◯NewTuxbox Flash Tools の代わり
cramfsprogs をインストールすればOK。ja.fontは"Linux Compressed ROM File System data"なので。それぞれのディストリビューションにパッケージがあるはず。

◯fileResizer の代わり
readme.txtを見たら、「ファイルの末尾にダミーデータを追加してファイルサイズを整えるために使用します」だそうなので、ddでダミーデータを作って、catで結合してしまえばいい、と予想。

手順:
1. オリジナルのja.fontのサイズ、タイムスタンプを確認
$ ls -l ja.font
 サイズ: 16072704
 タイムスタンプ: 8月 7 07:51

2. ja.fontをばらす
$ cramfsck -x kvfont ja.font
 kvfontというディレクトリが作られ、その中にja.fontの中身が解凍される

3. kvfont/fonts内のフォント差し替え
"TsukuMinPr5-Medium.ttf"を削除して、好きなフォントを"TsukuMinPr5-Medium.ttf"にリネームしてコピー

4. ja.fontを作成(仮にja.font.newとしておく)
$ mkcramfs kvfont ja.font.new

5. ファイルサイズをオリジナルのja.fontと同じにする
 ja.font: 16072704
 ja.font.new : 11792384
なので、
 16072704 - 11792384 = 4280320
これが作成すべきダミーデータのサイズ。(ダミーデータの大きさは、入れ換えるフォントによって変わるので、適宜変更を)

4280320のダミーデータ作成(dummy.dataとしておく)
4280320 ÷ 1024 = 4180なので、
$ dd if=/dev/zero of=dummy.data bs=1024 count=4180

これをja.font.newの末尾に追加する
$ cat ja.font.new dummy.data > ja.font

6. タイムスタンプをオリジナルに合わせる
オリジナルのタイムスタンプは、"8月 7 07:51"だったので、2014/08/07 07:51として、
$ touch -t 201408070751 ja.font

ja.fontの作成終了。
あとは、タイムスタンプが変わらないようにKindleにコピー
$ cp -a ja.font /media/Kindle/system/fonts/

これで、Kindle Voyageで日本語フォントの入れ替えはできたようだ。たいした手間ではなかった。
WineでWindowsのツールが動かせるかもしれないが、億劫なので。キーボード入力でコマンド打ったほうがはやいし。

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2014年11月11日 (火)

Kindle Voyage:ディスプレイの二色グラーデーション問題の行方は?(その2)

ディスプレイのグラデーション問題(上が黄色く、下にいくと青い)、気にしないことにしたが、他の人はどうなんだろうと、Voyage画像を載せているサイトをいくつか見てみた。

その前にはっきりわかる画像を。
mobilereadのポスト
http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=2969996&postcount=1053
画像下部に、スクリーン上部の虫眼鏡とショッピングカートのアイコン部分を貼りつけてあるので、色の違いがわかるはず。個体によって程度の差があるし、もちろん問題ないものを手ににした人もいるだろう。
Paperwhite(2013)にこんなグラデーションはない。

拡大写真はこっちのポストのリンクから
http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=2970718&postcount=1113



では、日本のサイトにあげられている画像をいくつか

Kindle Voyage 買ったけど 1点だけどうしても納得いかないことが......
http://hyper-text.org/archives/2014/11/amazon_kindle_voyage.shtml
VoyageとPaperwhiteを並べている画像参照

Kindle Voyageが届いたのでPaperwhite(2012)と比較してみた
http://yomon.hatenablog.com/entry/2014/11/04/210901
黄色範囲が多めな気が

「Kindle Voyage」レビュー、これは最高のKindleだ
http://www.teradas.net/archives/15830/
一番下の画像、下部の青成分多めな気が

[ま]キャンペーン情報付きモデルの Kindle Voyage を買ったけど広告が表示されません/「セール本」広告は消します @kun_maa
http://kun-maa.hateblo.jp/entry/2014/11/08/070000
真ん中あたりが青い?

黄色と青のグラデーションがあるように思うのだが、なぜか誰も言及していない。それとも、これは外の照明やカメラのせい? あるいは、このくらいは気にならない範囲?
ライトを明るくしないと目立たないせいもあるかもしれないが、Voyageの値段を考えれば、要求水準を上げてもかまわない気がする。

参考までに問題なさそうなディスプレイの画像は、
Amazon.co.jp「Kindle Voyage」(後編)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ebook/20141111_675312.html
から
http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/675/312/html/33.jpg.html
これ別に加工してないよね?



で、前回引用したallesebook.deの続報というか、憶測記事。
今後の生産分からディスプレイは直っているはずだ、と言った手前なのか、その根拠をあげようとしている記事。前回の「ディスプレイの二色グラーデーション問題の行方は?」参照

Kommt in Kürze ein überarbeiteter Kindle Voyage?
「すぐにも修正されたKindle Voyageがくる?」みたいな意味
http://allesebook.de/e-book-reader/kommt-in-kurze-ein-uberarbeiteter-kindle-voyage-57350/

要約すると
Voyageが届いた日に交換の手続きをしたが、おもしろいことに2つ気がついた。
・その1
交換してこれからくる予定のVoyageの商品番号(ASIN)が通常の商品ページの番号と異なっている。
通常の番号はB00IOY524Sだが、交換してくる予定のものはB00JAKAQ64。さらに、こちらは商品ページがまだない。同じ商品で商品番号を変えるというのは何か理由があるはず。ストレージを2Gから4Gに変えたPaperwhiteは商品番号を変えた。Voyageも修正版なので商品番号を変えたのではないか。

・その2
入荷予定日の延期。交換を申し込んだ時、発送予定日は12/8と言われたが、その後12/16日に変更された。この12/16という日付はドイツに限ったことではなく、イギリスもそうだし、アメリカもそのあたりで、世界的にそのあたりになっている(日本は12/21のようだ)。この延期もディスプレイ問題と関係があるのでないか。

こんな感じの内容だが、あくまでも推測なのでそのつもりで。商品番号の変更も入荷予定の延期も真相はアマゾンしか知らない。

日本にも、交換を申し込んだが、VoyageのASINが変わっているなんて人いるんだろうか?
URLだと、"www.amazon.co.jp/gp/product/B00IOY56P8/" の "B00IOY56P8" が商品番号にあたる(これはWiFiのキャンペーンなしモデル)

いずれにせよ、allesebook.deの言い分が正しかったどうかがわかるのは、1ヶ月以上先のこと。

待てない人はとりあえず注文して、気に入らなかったら交換するしかなさそう。

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2014年11月 9日 (日)

ドイツ語多読本:Ann-Kathrin Karschnick: Phoenix - Tochter der Asche

Deutscher Phantastik Preisの2014年ベスト・ドイツ語長編受賞作。

スチーム・パンクの親戚なのか、テスラ・パンクというものがあるらしい。電気の直流・交流でエジソンと争ったとかいう、ニコラ・テスラ。スチーム・パンクが蒸気機関なら、こちらは電気ということ? たしかに、武器が「電流弾」(?)を発射するものだったりする、そんなレトロな未来が舞台。

1913年の「実験」で人口の3分の1を失ったヨーロッパ。その混乱から人間が何とか生きていける秩序をもたらしたのが、Saiwaloなる霊的存在。その技術的協力者がニコラ・テスラということらしい。が、ストーリーはその120年後の話。破局後の荒廃した雰囲気を残す舞台はハンブルク。主人公は20代半ばの女性の姿をしているが、フェニックス。そして、連続殺人事件の発生、事件の解明に乗り出す主人公、さらには、敵対する人間側の捜査官との確執、協力、恋愛感情・・・と、ファンタジーからミステリ、ロマンスまで色んな要素をぶち込んだストーリー。

日本のアマゾンには(まだ?)Kindle版がないので、Koboのepub版
Ann-Kathrin Karschnick: Phoenix - Tochter der Asche
Phoenix01

98000語

冒頭、ドローンに追われる主人公Tavi。最後は背中から翼を出して、ドローンを振り切る。Taviはフェニックなのだ。なぜ追われるのかというと、人間を悲惨に突き落とした120年前の「実験」は、デーモンとか妖魔とかフェニックスとか、そういう魔物が行ったものとされているからだ。彼らは「魂なきもの」と呼ばれ、Saiwaloにすべてを任せきった人間から、排除対象にされている。

魔物はオーラを発している。それは普通の人間には見えない。だが、たまに見える者がいて、そういう人はGeisterwächterになる。実はSaiwaloも人間の目には見えない。Saiwaloと人間をつなぐ役目をするのがGeisterwächter。フェニックスのTaviは不死で、何千年も生きているので、自分のオーラを抑える術を身につけている。それゆえ、人間に混じって暮らすことができる。さらには、Geisterwächterの素質を持った少年Nathanをこっそり育てている。見つかれば、NathanはSaiwaloの意志なき操り人形にされてしまうからだ。

そんなハンブルクで連続殺人事件が起こる。犠牲者はかつてTaviが命を救ったことがある人間たちばかり。不審に思ったTaviは犯人探しに乗り出す。そして、殺人事件を担当する捜査官がもう1人の主人公Leon。こちらは人間。Saiwaloに疑いを持つこともなく、魔物排除すべしの思想に凝り固まった、上昇志向の強い野心家。

同じ事件を追うわけだから、当然二人は出会うことになる。意気投合、一致協力して犯人を追う、みたいな話にはならないので、緊張感のある展開。二人は互いを利用し、あるいは陥れようとするからだ。その上、どこかでひかれ合い、それだけにまた反発する、というようなロマンス的展開も絡んでいく。

なぜ連続殺人犯はTaviに関わりのある人間ばかり狙うのか、その理由がわかったとき、犯人の次の標的もわかる。NathanかLeonか・・・。そこからクライマックスへ突入・・・。

ミステリ要素に引っ張られて、先を読み進めることができるので、読みやすいだろうと思う。ただ、3部作の1作目らしく、まだ不明の部分も多い。Saiwaloが何者で、何をしようとしているのかなど、まるで説明がないし、120年前の「実験」とやらの実態、真相も不明のまま。そのあたりは読んでいてもどかしいが、続巻を読めということなのだろう。

第2巻はすでに発売されているが、第3巻は未刊。

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2014年11月 7日 (金)

Kindle Voyage:ディスプレイの二色グラーデーション問題の行方は?

Kindle Voyage、何日か使ってみた。

Kindle Paperwhite(2013)と並べて見ればはっきりわかるが、Paperwhiteの文字がぼやけて見えるほど、Voyageの文字はくっきりしていて、そして、黒い。コントラストがはっきりしている。(ただ、日本語フォントはやはりもっと少し太めにして欲しいし、欧文フォントも入れ替えたいなあ)

どれだけストレスなしに読書できるかが読書専用端末で一番の重要ポイントのはず。文字が見にくかったり、ぼやけたりしているのは、使っているうちに慣れていったとしても、やはり読書の妨げ、ストレスになる。この意味で、Kindle Voyageは最もストレスなく本が読めそうな端末。

値段は高かったが、表示のクオリティが高いので、後悔はないかな。
去年はPaperwhiteのマイナー・チェンジみたいなものだったし、辞書機能の退化で本当にがっかりしたが(その後FWのアップデートで辞書機能は部分的に復活)、今年は進化を実感。

が、ディスプレイ、上のほうが黄色く、下が青い。ハズレを引いてしまったようだ。残念。
暗い場所でライトを明るくしないかぎり目立たないので、気にしないことにした。

これは接着剤が乾いていないからだ、なんていう話もあるが、日に当てたら消えたという人もいれば、消えないという人もいるみたいで、この接着剤説、どこまで信じていいものやら。それで本当に問題が解決するなら、ありがたいけど・・・。

このライトのグラデーション問題のせいか、Kindle Voyage発売当初のユーザー評価がよくない、という記事がアメリカ、ドイツで出ている。アマゾンのユーザー評価がPaperwhiteにはるかに及ばない3,7とか3,8だと。値段が高いぶんだけ、求められるクオリティも高くなるから、評価も厳しくなるのだろうが、ディスプレイがツートン・カラーになってしまっては、やはり気になるのも事実。

◆the-ebook-reader.com
Kindle Voyage Getting Lots of Complaints About Uneven Lighting
http://blog.the-ebook-reader.com/2014/11/06/kindle-voyage-getting-lots-of-complaints-about-uneven-lighting/

◆allesebook.de
Kindle Voyage hat auch in Deutschland keinen leichten Start
http://allesebook.de/e-book-reader/kindle-voyage-hat-auch-in-deutschland-keinen-leichten-start-57447/

おもしろいのは2の記事の違い。
the-ebook-reader.comは、アマゾンはいつライトの問題は欠陥ではなく仕様だ、と製品ページに免責の説明を出すのだろうか、かつて初代Paperwhiteの時そうしたように・・・なんて言っている。

対して、allesebook.de。
アマゾンはじきに手を打つはず。今後生産されるものはディスプレイは直っているだろう。ひょっとしたら現在アマゾンに出ている入荷予定日分(12/6、ドイツの話)からは直っているかもしれない。もうすでに予約で入手済みの人も問題なく交換してもらえるはずだ、と。
(allesebook.deは、http://allesebook.de/e-book-reader/kindle-voyage-sein-geld-wert-hands-on-fragen-und-antworten-57265/の記事で、Voyageのツートン・カラーを強調するような画像を出してしまったので、あまり不安を煽らないように配慮したのか?)

ディスプレイ問題、どういう結末を迎えるのか今のところは判断がつかないが、気になる人は少し様子を見るというのも賢明かもしれない。


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2014年11月 4日 (火)

ドイツ語多読本:Martin Klein / Marion Goedelt: Ronja und das Zauberponny (Tulipan ABCのB)

Tulipan ABCシリーズのB(7歳以上)から。

日本では馴染みがないが、向こうではポニーやら乗馬やらをテーマにした児童書がこれでもかと思うくらいある。とくに女の子向けの本が多い。これもその1冊。

Martin Klein / Marion Goedelt: Ronja und das Zauberponny

2653語

大都会に住むRonja。ポニーが何よりも好き。でも、ママは「お金がない、乗馬学校は一人で行くには遠すぎる」と言うばかりで、「ある日突然バルコニーにポニーが現れでもしたら許すけど」なんて冗談で終わらせようとするから、Ronjaも「約束する?」と意地で応戦。

それで同じアパートの下の階に住むTarekとCharlotteたちと、希望を叶えてもらえない不満をぶちまけあったり。ところが、ある日なぜか本当にアパート3階のバルコニーにポニーが出現。

ママは約束した手前、黙認するしかなく、子供たちは大喜び。そんなストーリー。

どうやらサーカスから逃げてきたポニーらしく、アパートの壁を塗り替えるために組まれた足場を登ってきたらしい。当然、サーカスの団長さんがポニーを取り戻しにやってくるが・・・。

本のタイトルにZauberponnyとあるので、魔法が大きな役割を占めるのかと思ったら、そうでもなく、キャンディーを何もないところから取り出して子供たちにあげる程度。馬が建築現場の足場みたいなところを登って、3階まで上がってくるほうが不思議な気が・・・。むしろそれが魔法?

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2014年11月 2日 (日)

ドイツ語多読本:Céline Lamour-Crochet / Feridun Oral: Der kleine Strohhut

出版社のサイトで全ページみられる
http://www.minedition.com/de/book_detail.php?id=224
表紙をクリック

Céline Lamour-Crochet / Feridun Oral: Der kleine Strohhut

318語

アマゾンの表紙は古いのか、実物と違う。出版社のサイト参照。女の子のワンピースの色がまったく違っている。

麦わら帽子の話。

いつでも女の子といっしょの麦わら帽子だが、公園のベンチに置き忘れられる。女の子が探しに来たときにはもう、強い風で飛ばされて、生垣の外、女の子の目には入らない。

あとはもう、風に吹かれてさまよい、季節が移り変わり、雨や落ち葉や雪にさらされる帽子の様子が、自然の風景とともに描かれていく。

Feridun Oralという人の絵は動物の、とくにアップの表情が印象に残るが、この帽子の物語でもやはり動物の細かな描写が登場。今回はハリネズミ。風雨にさらされ、朽ちていくばかりの帽子だが、最後はハリネズミの登場で・・・。

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