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2014年10月

2014年10月30日 (木)

Kobo Aura H2O 日本発売日 先行販売は限定300台

Kobo Aura H2O、日本発売時期決定。

楽天のプレスリリース:
http://corp.rakuten.co.jp/news/press/2014/1030_01.html

先行販売は先着順、限定300台、予約開始は10月31日午前10時。
価格:19800円
発送予定は12月中旬
電子書籍5000円分のクーポン付き
だそうだ。

一般販売は来年春。

予約ページはここ?
http://books.rakuten.co.jp/event/e-book/ereaders/preorder/

先着300台限定で予約が殺到、なんてことが楽天の狙いか?
とりあえず300台で様子を見るつもり? 
あるいは5000円分のクーポンを300台分に限定するための方策?

値段はこんなものか。電子書籍のクーポン5000円がついているから、アマゾンよりサービスしている感じ。
クーポンがなければちょっと手を出しにくいかも。

去年のKobo Auraのときは、(ありがたくもない)カバーがサービスでついてきただけだったから、今年は少しはやる気を見せてくれたのか、楽天? 専用端末利用者なんて少数派も見捨てないという意思表示と受け取っておいていいだろうか。

買わないんだけど。
旧製品のAura HDの外側を変えただけという、手抜き感がするので。
去年のAuraのようなリフレッシュを章単位にまで減らすとか、そういう技術があるのに、Kobo Gloと同じリフレッシュ6ページ単位とか、中身は昔のままじゃないのか感が拭えない。

とはいっても、ディスプレイをCartaに変えて、表示のクオリティはKindle Paperwhite以上らしいので(「Kobo Aura H2O:海外の詳細なレビュー」参照)、悪い製品ではないと思う。たぶん大きめディスプレイも快適なんだろうと思うし、防水が必要な人にとってはH2Oしか選択肢はないし。5000円分のクーポンで値段もまあ、納得できるかもしれない。

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2014年10月28日 (火)

ドイツ語多読本:Jochen Till / Zapf: Raubritter Rocko und die rostige Rüstung (Tulipan ABCのB)

Tulipan ABCシリーズのB(7歳以上)から。
Raubritter Rockoの第1巻。

騎士、と言われても日本人には馴染みがないが、むこうの児童書では定番らしい騎士の話。

日本人が侍とか忍者を簡単にイメージできるように、向こうの人には騎士といえばこう、というイメージがある。それを日本人は共有していないから、騎士の話にはピンとこないのかもしれない。が、この本はコメディだと思って読めばOK。

Jochen Till / Zapf: Raubritter Rocko und die rostige Rüstung

1882語

表紙で馬の代わりにブタにまたがっているのが、盗賊騎士の少年Rocko、脇を走っているのが小姓のRotznase。いろんなアレルギーがあって、しゃべっている途中かならずくしゃみをする。

4月だというのに雪だらけ。冬は盗賊騎士にとってきびしい季節。道はつるつるで強盗はやりにくいし、家に火をつけても雪で消えてしまうし、お姫様を誘拐しようにも寒がって外に出てくるわけもない。だから退屈。思いつくかぎりの遊びもすべてやってしまったし・・・。

すると、塔から助けを呼ぶ声。それは食べ過ぎで太って鎧が脱げなくなったお父さん騎士。それを脱がすまでの四苦八苦のドタバタ劇が始まる・・・。

手で外れないなら、道具だというので、いろいろ試してみるがダメ、高いところから落とせば割れるんじゃないか、とか、さらにはドラゴンが吐く火で焼き切れないか、とか。そんなドタバタを楽しく読む本。どうやってもうまくいかないのだが、最後にまったく予想外のところから解決策がやってくる・・・。

ドラゴンからお姫様を助ける、みたいなよくある騎士のイメージではなく、強盗や略奪、誘拐をなりわいとする盗賊騎士というところが新鮮。中世後期に実際にいたらしい。


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2014年10月25日 (土)

Kobo:FW3.11.0 アップデート & パッチ 日本語フォントは詳細設定不可に

ファームウェアのアップデート。3.8.0から3.11.0へ。
PCのデスクトップ・アプリと番号を統一したらしい。

ファームウェアのダウンロード:
http://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=185660

いつものように日本語関連は放置。今回はフォントの太さが調節できなくなったので、むしろ日本語環境は悪化。

アップデート内容は、以下がわかりやすい?
http://blog.the-ebook-reader.com/2014/10/23/new-firmware-update-3-11-0-released-for-kobo-ebook-readers/
・ページめくりのタッチゾーン:
 オプションが1つ増えた。(上記リンク・ページの画像参照)
・キーボード:
 長押しでアクセント記号つき文字(ドイツ語だとäとか)が出せるようになった
・Beyond the Book:
 これは和書にあった?
・フッタの読書進捗状況の表示:
 パーセント表示、ページ数表示、読み終えるまでの時間、に切り替え可能
 また、ページ数表示は章単位と本全体とに切り替え可能(以上は洋書のみ)
 和書はこれまで通りパーセント表示のみ
・辞書:
 言語設定(メニューなどの)と読んでいる本の言語が違うときは翻訳辞書がデフォルトに
 (言語設定が日本語では、英英ではなく、英和がデフォルトになるということらしい)
 また、辞書は一度選択すると記憶され、以後はその辞書に固定されるらしい
・その他:
 読み終わると、「読み終わりましたページ」になる(kepub)。Facebookやら関連本やらが現れるらしい

もっと詳しい説明は
http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=2953110&postcount=22 参照
修正されたバグ、未修正のバグの報告、それから、追加された隠し機能についても説明がある。



気がついたところを少し。

・ページ数表示の「章」か「本全体」かの切り替えは、言語設定が「日本語」だと設定画面に現れない。
和書はページ数表示がないので、設定画面にも現れないのだろう。でも、洋書を読む人だっているはずで、不親切。言語設定を一時的に英語などに変えると、設定できるようになる。その後は言語を日本語に戻しても設定は維持される。

・全画面表示(ヘッダ・フッタのオフ)で、右端の文字が切れる洋書があるというバグは修正されず

・しおりを消そうとすると再起動するバグ(FW3.8.0)は修正された

・フロントライト:スクリーン左端を一本指で上下すると、ライトの調節ができる(FW3.7.0から?)。Kobo Auraの2本指より楽。


で、いつもの便利なパッチもあがっている。
http://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=248370

だが、"Freedom to advanced fonts control"(フォントの詳細設定を可能にして、フォントの太さを調整できるようにするパッチ)はなくなった。これが最大の目的でパッチをあてているというのに・・・。
このパッチは全面書き直しが必要らしい。

代わりに、.kobo/Kobo/Kobo eReader.conf を直接編集する方法(「パッチなしで手っ取り早くフォントを見やすくする方法(FW3.3.0)」の記事参照)があげられているが(http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=2954175&postcount=10)、日本語フォントは設定が反映されない。

また、http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=2954243&postcount=12 には、システムフォントに見せかける方法があげられている。
システムフォントとしてリストアップされているが、実際には搭載されていないフォント(Delima, Felbridge, Rockwell, Times New Roman)があって、これらのフォント名を使えば、他のシステムフォントと同じようにフォントの詳細設定ができるようになる、とのこと。

一応やってみた。フォントエディタで日本語フォントのフォント名などをDelimaに変更して、Koboのfontsフォルダにコピー。結果はダメ。
たしかに詳細設定の画面に進むことができ、そこの表示上では変更可能だが、実際の本に戻ってみると、まったく反映されていない。

フォントの詳細設定画面から、フォント選択しようとすると、日本語フォントがなかったりする。
Kobo_font_3110a Kobo_font_3110b
たぶん、ここに表れているフォントのみが太さの変更ができるのだろう。

FW3.8.0ではちゃんと日本語フォントも現れる。
Kobo_font_380

今ではほとんど使わないKobo Gloで実験。
日本語フォントの太さが変えられないのは痛いので、常用しているAuraはアップデートしない。

パッチで日本語フォントの詳細設定が可能なのは、いまのところFW3.8.0まで。
"Freedom to advanced fonts control"パッチの復活を希望。やってくれるだろうか。それに、パッチ作者さん、日本語フォントなんかどうでもいいだろうしなあ。

追記:
と思っていたら、新しい"Freedom to advanced fonts control"パッチがあがっていた。が、言語設定が日本語だったり、本が日本語の場合は、このパッチを使うな、という警告つき。
http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=2957683&postcount=26
パッチはここ
http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=2953556&postcount=2
フォント周り、何が起こっているんだろう。H2O発売前に何か調整していると好意的に解釈すべきなのか、あるいは逆に・・・?


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2014年10月23日 (木)

Kindle Voyage: 海外のレビューから

アメリカでは21日から発送が始まるからか、20日あたりからレビューが増えているようだ。

動画つきのところ
◆ lesen.net:
Kindle Voyage im Test [+Video](ドイツ語)
http://www.lesen.net/ereader/kindle-voyage-im-test-video-15662/

◆ the-ebook-reader.com:
Kindle Voyage vs Kindle Paperwhite Comparison Review
http://blog.the-ebook-reader.com/2014/10/21/kindle-voyage-vs-kindle-paperwhite-comparison-review/
もうひとつ
Kindle Voyage Video Walkthrough
http://blog.the-ebook-reader.com/2014/10/22/kindle-voyage-video-walkthrough-and-first-impressions-review/

◆ the-digital-reader.com:
Round Up: Kindle Voyage Reviews
これはレビューのリンク集。結論部分だけ引用しているので、手っ取り早く評価を知りたいなら。
http://the-digital-reader.com/2014/10/20/round-kindle-voyage-reviews/

ごくあっさり言えば、
ディスプレイ、表示クオリティは最高、ページめくりのボタンも快適、でも、こだわりがある人以外はPaperwhiteで十分だよね、こんな感じか。

まあ、そうだろうなという気はする。もっと値段が安かったら話は変わったかもしれないが、あの値段ではこんな評価になっても仕方ないだろう。


レビューを全部読んだわけではないが、気がついたところをいくつか
◯ディスプレイ
・表示のクオリティは文句なし。スクリーンはPaperwhiteより白く、コントラストもはっきり。
・300ppiなんて必要か?と思っていたが、印刷された文字みたいで、300ppiのメリットに納得(slashgear.com)とか、212ppiでもすばらしいと思っていたが、300ppiは違った(mashable.com)とか。
表示はシャープで、Paperwhiteと違って最小フォントでもくっきり、色もより黒く見える、など高評価。

◯フロントライト
Paperwhiteより明るい、とほぼ評価はいいようだが、
・ライトは上のほうが少しオレンジっぽい。ただし、ライトの自動調節をオンにしているとライトは暗めなので、気がつかない。暗い部屋でライトを明るくすると目立つ。Paperwhiteのほうがライトは均一。ただ、端末によって個体差があって、ハズレか当たりかは運次第。(the-ebook-reader.com
これについては、amazon.comのレビューにあげられた画像もある。

◯ページめくりのボタン
・押す力とフィードバックの振動は3段階に調節可能、オフにすることもできる。
・うまくページがめくれないと言っているのはthe-digital-reader.comくらいで、あとはおおむね、快適だという評価のようだ。ただ、
・すばやく連続してボタンを押すと、ページめくりとフィードバックが脱落することがある(engadget.com)
・ベゼルが狭いので、親指がスクリーンに触れてしまう(ページがめくれたりする)。ページ戻りボタンが上にあって、持ちかえないと押せないのは不便。また、フィードバックの振動は静電気みたいで不快(the-ebook-reader.com)。同じようにフィードバックが気持ちよくないといっているのは、gizmodo.com

◯ライトの自動調節
これについては機能解説で終わっているところが多いようだ。それなりに評価しているところでは、
・場所よって手動でライトの調節をしなくてよいので、快適(The Verge)とか、
・自分の想定より暗めになるが、明るすぎによる目の疲れを防ぐからよい(mashable.com)という評価もあれば、
・自分好みの明るさに自動調節されなかった(gizmodo.com)という評価もある。また、
・自動調節がちゃんと機能しているときは快適だが、自動調節がうまく機能しない時がある、とも。(the-ebook-reader.com
・Nightlight Mode(暗いところでライトが少しずつ暗くなっていく機能)は、邪魔にはならないが(急に画面が暗くなったりして気が散る、なんてことがないとか?)、自動調節ほど必要とは思えない(slashgear.com)、あるいは、あっさり役に立たないという声も(gizmodo.com

◯その他
・ゴースト(前のページの残像)は当然残る(gizmodo.comThe Verge

・PDFの表示に難?
18MbyteのPDFでギクシャク。Paperwhiteや他社の端末より劣る(lesen.net
(追加)
the-ebook-reader.comによると、同じ90MのPDFで比較したが、Paperwhiteと操作感は変わりない。
Kindle Voyage PDF Review(動画あり)
http://blog.the-ebook-reader.com/2014/10/23/kindle-voyage-pdf-review-video/

・ページめくり以外の反応
ハイライト、コメント、キーボードの反応がいい。Paperwhiteに戻りたくなくなるくらいだ(gizmodo.com



300ppiで表示がきれいになっているようで、安心。読書専用端末なんだから、文字を読み、ページをめくる、その快適さこそが一番大切なところ。だから表示がきれいなのは大歓迎。
ページめくりボタンは実際に触ってみないとわからないな。フロントライトの自動調節も微妙な感じ(あまり期待していない)。

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2014年10月20日 (月)

Kindle Voyage、Tolino Vision 2 比較動画

比較動画と言っても、たぶんフランクフルト・ブックフェアのアマゾンのブース(?)での映像なので、たいして詳しいものではない。まあ、Kindle Voyageの動画はまだ少ないので。

Kindle Voyage + Tolino Vision 2 im Vergleich(ドイツ語)
http://www.youtube.com/watch?v=UTi5SEJs40w

動画の元記事は
Tolino Vision 2 und Kindle Voyage im Vergleich [+Video]
http://www.lesen.net/ereader/tolino-vision-2-und-kindle-voyage-im-vergleich-video-15091/

Kindle Voyageの隣にあるのがTolino Vision 2。ドイツで開発されている端末。
日本では発売されるはずもないのに、なぜかitmedia eBook Userでも紹介されていた。
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1410/15/news056.html
ただ、この記事には一つ間違いある。
「このほか、microSDスロットを備え、32Gバイトまで拡張できる」というのは嘘。Tolinoシリーズでは、はじめてmicroSDカードスロットを持たない端末。
goodereader.comの記事を翻訳しただけなのだろうが、goodereader.comって、たまに不注意なことを書いているからなあ。

Tolino Vision 2は、6インチkobo auraやKindle Voyageと同じフラットな前面、E Ink Carta採用(212ppi)、静電式タッチスクリーン、防水仕様。ただ、防水はKobo aura H2Oと違って、内部部品をナノコーティングするというやり方を取っているらしい。また、IP67などの認定は受けていない。

それから、ページめくりに新機軸。背面全体がセンサーになっていて、背面をタップするとページがめくれるらしい。たぶん端末を背面から鷲づかみにする人向け。鷲づかみにして、人差し指だけ浮かせてタップするんだろう(そういう持ち方をしないので、便利なのかいまひとつわからない)
あと、先行モデルのTolino Visionはepub3をサポートしていなかったはず(つまり日本語縦書きは無理)なので、これも同じだろうと予測。



で、動画と記事の写真を見るかぎりでは、やはりKindle Voyageのスクリーンはきれいなようだ(動画ではフロントライトはどちらも100%にしている)。Tolino Vision 2は黄色っぽく、くすんだ感じだ。同じCartaでもけっこう違いがある。ディスプレイはやはりアマゾンが優れている。

記事によると、フォントはあきらかにシャープでくっきり、コントラストも上。それはライトをつけた時にはっきりするが、ライトなしでもわかる、とのこと。
ただ、Tolino Vision 2のディスプレイはKindle Paperwhiteにも見劣りしそうな感じがするので、Paperwhiteと比較した時にどう見えるか。

ページめくりのボタンは信頼できそうだが、たまにページがめくれないこともあった、だそうだ。それから、ボタン押しのフィードバックがないこともあった、と。
ちゃんとしたテストではなく、ブースでちょっとさわっただけなのだろうから、このあたりはもう少し情報を待ちたいところ。ボタンを押す強さは調節できるはずだし。


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2014年10月18日 (土)

ドイツ語多読本:Claudia Kern: Homo Sapiens 404 Band 2: Mit dieser Waffe

Homo Sapiens 404シリーズ、第2巻。ストーリーの背景は第1巻の記事参照。

Omegaと呼ばれる災厄(死ぬとゾンビ化するウィルスに地球が襲われる)以降、宇宙を放浪するハメになった人間の物語。

前巻では、難破宇宙船T.S.Eliotに乗り込んでいったものの、そこはゾンビの巣窟だった・・・という話だったが、この巻で描かれるのは、T.S.Eliotの生き残りAucklandとともに、ある宇宙ステーションに行く、かつてのMishima号のメンバーたちの様子。


Koboのepub版(日本のアマゾンにKindle版はない)
Homo Sapiens 404 Band 2: Mit dieser Waffe
Homosapiens404_02

19000語

T.S.Eliotの生き残りAucklandは、Mishimaの乗組員たちをどこか宇宙ステーションまで連れて行ってやろうというのだが、なぜか一番近い所ではなく、ちょっと離れた、「動物園」とも呼ばれる場所に向かう。(人間はゾンビ・ウィルスのため、星そのものに住むことが許されないらしい)

「動物園」と呼ばれるのは、そこで暮らしているのがJockeyたちだから。Jockeyというのはサメやらトカゲやらオオカミやらの動物の背中に乗っている連中、それもチューブで動物とつながっている。本人たちは「共生」というが、「寄生」じゃないかという陰口も存在する。

で、主人公の元Mishimaのクルーたちはこのステーションで職探し。その様子がとともに、人間が安い賃金で働かされ、ステーション最下層の劣悪な環境で暮らしていることがあきらかになっていく。

そこにはJockeyに対する人間の憤懣があり、暴動を画策するグループも存在する。そこへ一時間以内に居住地を退去しろなんて命令が出て、大騒ぎ。そこに巻き込まれる元Mishimaのクルーたち。時間内に脱出できないと、エアロックから宇宙に放り出されてしまう・・・。


第1巻はゾンビからどうやって逃れるかという話で終わったようなものだが、この巻では人間が置かれている状況が少しずつ見えてくる。
やはり気になるのはAucklandの正体だが、まだよくわからない。先はまだ長いし。

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2014年10月16日 (木)

ドイツ語多読本:Claudia Kern: Homo Sapiens 404 Band 1: Und dann töten sie

現在も継続中のシリーズ物のSF。いまのところ15巻まで出ているようだ。たぶんの紙の本としては(まだ?)出版されていない。

1巻250円と手頃な値段だったので読んでみた。語数も2万語程度で気軽に読める長さ。文章は平易なので、ガシガシ読み進めるべし。

サイトの説明書きによると、
地球外のテクノロジーによって星間航行も可能になり、太陽系を植民地化した人類。だが、突如、死ぬとゾンビ化するウィルスに地球は襲われ、太陽系は封鎖される。だが、かろうじて太陽系外に逃れた人間もいて、彼らは宇宙をさすらうほかなく、他の星から蔑まれている(死ぬとゾンビ化するなんて迷惑な話だから)・・・。

で、そんな背景のもとでストーリーが展開する第1巻。
(上記の背景は第1巻で直接ストーリーとして物語られてはいない。背景を頭に入れてから読んだほうがわかりやすいだろう。)

日本のアマゾンにはKindle版はない(もちろんドイツのアマゾンにはあるが)。なので、Koboのepub版。

Homo Sapiens 404 Band 1: Und dann töten sie
Homosapiens404_01

21000語

宇宙船Mishimaに乗る5人がメインキャラクター。船長Rin Takahashi、情報担当(たぶんクラッキングとか)Kipling、セキュリティ(というか荒事)担当のArnestとLanzoの兄弟、そして船医のJourdain。
彼らは「ハゲタカ」と呼ばれる仕事をしている。難破船を探してはその中の物をいただいて、売りさばく。

で、難破している郵便船T.S.Eliotを発見。さっそく乗り込んでみると、そこはゾンビの巣窟・・・・。

第1巻はそんな、どうやってゾンビから逃れるか、手に汗にぎる展開。どうやってゾンビを振り切ったかは読んでのお楽しみ。

最後になんとかたどり着いたブリッジには、1人生き残りがいる。Aucklandという人物で、船の乗組員ではなく、この船を乗っ取った人物らしい。かろうじてゾンビからようやく逃れたものの、やはりというか、お約束というか、メンバーの1人がゾンビ化する・・・。そんなところで第1巻は終了。

第2巻では、正体不明のAucklandと行動を共にすることになる。さらには、上記の背景で触れた、人間が軽んじられ、劣悪な状況で生きている様子も描かれ、少しずつ全体の状況も見えてくる。


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2014年10月14日 (火)

ドイツ語多読本:Nina Patrick / Regina Kehn: Anna, Max und das Schneewunder (Tulipan ABCのB)

Tulipan ABCシリーズのBレベル(7歳以上)から。
語数も2000語をこえると、絵本というよりイラスト付きの物語。

クリスマスの話。クリスマスというだけで気分は高揚するが、さらに非日常感を増す状況がプラスされ、気分はもっと盛り上がる。


Nina Patrick / Regina Kehn: Anna, Max und das Schneewunder

2090語

表紙に描かれているのは日除けが付いたバスケット・チェア。日本では夏の海岸と言えばビーチパラソルだが、向こうではこういうものも使われるようだ。が、見ればわかるように季節は冬。

クリスマスといったら、ホワイト・クリスマスでなくっちゃ、というので、インディアンの雨乞いにならって、「雪乞い」をするAnnaとMax。雪が降るかどうか賭けだ、負けた方は買った方の召使だ・・・なんてことをしていたら、「雪乞い」のおかげなのか、本当に雪。

それも大雪。Maxの家では暖房が故障した上に、雪で屋根が潰れて、Maxの部屋には雪が降り注ぐ。Annaが行ってみると、Maxは雪が舞う部屋の中、テントをたてて寝袋に入っている。

それでMaxはおかあさんとAnnaの家にやって来る。というのも、Annaの家はペンションで、部屋がたくさんあるからだ。町は大雪に閉じ込められ、停電状態。Maxだけでなく、博物館の館長さんやらパン屋さんやら次々にAnnaの家に避難してくる・・・。

そうしてみんなで樅の木を切り倒して、クリスマスツリーを飾りつけ、暖炉の前でみんなでお祝いする。

大雪で普段の生活がストップした非日常感に、次々に人が集まってくるにぎやかさ、そして、ホワイトクリスマス。そんなスペシャルな雰囲気を味わえるストーリー。

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2014年10月11日 (土)

Kobo Aura H2O:海外の詳細なレビュー

Kobo Aura H2Oの詳しいレビュー

◆Kobo Aura H2O, wasserdichter eReader im Test
http://allesebook.de/testbericht/kobo-aura-h2o-wasserdichter-ereader-im-test-55157/(ドイツ語)
4ページにわたる詳しいレビュー。
1ページ目はハードウェア、2ページ目以降はソフトウェア中心の解説
 
ハードウェア面だけ少し紹介。

◯つくり
しっかりしている。Aura HDの背面の波型はやめて、持ちやすくなった。
SDカードやUSBのスロットの上のカバーというかキャップ(防水のため必要)が外しにくいということはない。
唯一の問題は指紋が目立つこと。

◯ディスプレイ
Kindle Paperwhiteを凌いで、現時点では最高という評価。(Kindle Voyageがまだ出ていないので)

サイトの画像をみるかぎり、E-Ink Pearl(写真はOnyx BOOX T68)よりあきらかに明るく、コントラストははっきりしているし、Kindle Paperwhiteよりもスクリーンが白いのは肉眼でもわかる。
ライトのムラもなく、Paperwhiteよりも上だという評価。

グラフだけ引用。
・ライトなしでのコントラスト(数値が高いほうがよい)
H2o_kontrast01

・ライト最大時のコントラスト(数値が高いほうがよい)
H2o_kontrast02
ライトを明るくしてもコントラストはよい(6インチKobo Auraはライトを明るくすると、フォントの色が薄くなる。そういうコントラストの悪化がないということだろう)

・40カンデラ毎平方メートルでの黒トーン(低いほうがよい)
H2o_schwarzton
黒の輝度なので、低いほうがいいのだろう(よくわからない)。

・ライト最大での明るさ(高いほうがよい)
H2o_helligkeit_max
ライトの明るさを最大にすることはないけど。

・ライト最低での明るさ(低いほうがよい)
H2o_helligkeit_min
Kobo Gloはライトを最低にしてもまぶしかったので、最低の明るさも低いほうがいい。

◯ディスプレイの寸法
実際に計ってみたらしく、6,7インチ(17,1cmと17,2cmの間)だったそうだ。さらに、スクリーンショットを取ってみると、上辺11ピクセル分黒くなっている。したがって、実質的には解像度は1418×1080だ、としている。

◯赤外線方式のタッチスクリーン
・タッチの反応はよい。
・静電式のようにプラスチック層を必要としないので、むしろスクリーンは明るく、可読性は高い。
・代わりにディスプレイとベゼルの段差あり。段差による影は出るが、気にはならないだろう。
あと、他社の端末より表面がつるつるしている。指紋が他よりは目立ちそうだが、気になるほどではない。

◯リフレッシュ
6ページで全画面リフレッシュする。E-Ink Cartaだが、Waveform、Regalの技術は使われていない。WaveformとかRegalについてはitmediaの記事など参照。
(これは6インチKobo Auraに劣る部分。中身は旧製品のAura HDそのままってこと)

◯ソフトウェア
FWのヴァージョンには言及されていない。3.7、もしくは3.8か。
すでにKoboを使っている人にはおなじみのもの。Koboを使ったことがない人はホーム画面やさまざまなメニューのスクリーンショットが掲載されているので、参考になるかも。ただしドイツ語。

目立ったところはこんな感じか。
Paperwhiteより、少しだがディスプレイは優れていて表示がきれいなようだから、買って損ということはなさそう。大きなディスプレイ、防水が欲しいなら、たぶんいい製品。


海外のレビューではわからない日本語環境について補足しておくかなあ。
Koboがはじめてで、がっかりする人もいるかもしれないから。

・洋書はフォントサイズ、フォントの種類、行間、余白、フォントの太さなどKindleより柔軟な調節が可能だが、和書は余白と行間の調節ができない。フォントの大きさ、種類しか変更できない。パッチをあてれば、余白はましになる。(ただKindleと違って、フォント追加が自由なところは大きなアドバンテージ)

・テキスト選択(ハイライト、コメント)
 ページをまたいでのハイライトはできないと思ったほうがいい。この点はKindleのほうがずっと上。

・日本語辞書
適切な単語選択ができない。
たとえば、「そろそろ迷宮入りの噂が立ち始めた十日目のこと」の「迷宮」のあたりをタップすると、「迷」か「宮」の一文字でしか辞書を引いてくれない。ファームウェア3.2以降は選択範囲を伸縮するハンドルがついたので、それで範囲を伸ばしてやれば「迷宮」「迷宮入り」で辞書が引ける。
 素人ながら推測するに、欧文なら単語は前後のスペースで区切られているから単語選択は簡単だが、日本語の場合は単語の区切りを辞書に教えてやる必要がある。「そろそろ/迷宮入り/の/噂/が/・・」みたいに。こういう形態素解析とか分かち書きとか言われる機構(MeCabとか)がないと、適切な単語選択ができない。たぶんKoboにはこれがないから、一文字しか選択しない。
Koboには日本人開発者がいないか、日本語を知っている開発者がいないか。あるいは、単にやる気がないか、優先度が低いか。Koboはもともと海外の製品なので、日本語環境がやっつけ仕事だったのは仕方ないとしても、その後何の改善もないというのは・・・・。楽天のやる気も透けて見えてくるというもの。日本語環境もそれなりにまとめてくるアマゾンとは大違い。

 

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2014年10月 8日 (水)

Kindle Voyage: ディスプレイには期待するが、でもやはりフォントは不安・・・

Kindle Voyage、アメリカでは10月21日には商品が届き始めるようだから、それ以降詳しいレビューも出るだろう。光センサーによるフロントライトの自動調節などはまるで情報が出ていないし、もう少し待って情報を集めたいところ。

といっても、あの値段はなあ。

値段に見合った性能アップがないと見る人の理由を想像すると、
・CPUやRAMがPaperwhiteと同じ。だから、タッチの反応やページめくりの速度もアップしないだろう
(追記:RAMは2倍の512MBとの情報あり。http://blog.the-ebook-reader.com/2014/09/18/hands-on-videos-of-kindle-voyage-and-new-kindle-touch/
・ストレージもPaperwhiteと同じ4Gのまま、SDカードスロットもなし
・大きなディスプレイを期待していた人にとっては、6インチのままというのも不満

あとは、ハードウェア上の新機軸(ボタン、光センサー)に価値を見いだせるかどうか。
個人的にはどうでもいいんだよな、どっちも。

・ページめくりのボタン
 片手で持ってスワイプで、ページをめくったり戻ったりできるし、それで不自由は感じない。あればあったでいいのかもしれないが、どうしても欲しいわけではない。

・センサーによるフロントライトの自動調節
 まだレビューで触れているサイトもないし、どんなものかは未知数。ライトの明るさなんて好みは人それぞれだろうし、そうたびたびライトの設定を変えたりもしないし、けっきょくオフにするかも・・・。


評価できる点といえば、
・Paperwhiteより軽量化されたこと(それでもKobo Auraのほうが軽いし、小さい)

・300ppiのディスプレイ
256ppiのKobo Aura H2Oのディスプレイは、Paperwhite(212ppi)より上だ、というレビューが多いので、300ppiには期待してよさそう。
 ただし、E-Inkである以上、300ppiだろうと、ページをめくっていけば表示は劣化していくはず。文字がぼやけたり、かすれたり、前ページの残像がひどくなっていくからこそ、一定間隔で(Paperwhiteなら十数ページ毎に)かならずリフレッシュ(白黒反転のあれ)が必要になるんだし。ぼやけ・かすれが嫌だから、毎ページリフレッシュさせて、パリッとしたフォントで読むほうがいい、という人だっている。

というわけで、ストレージやディスプレイのサイズに別に不満はないが、個人的にはやはりピンとこない新型。まあ、レビューを待とう。


発売済みの新型の無印Kindleはもうレビューが出始めたようだ。
海外のレビューを見ると、ディスプレイが3年も4年も前のE-Ink Pearlなだけに、スクリーン(背景の白)とフォント(黒)のコントラストが悪いし、解像度が低いのでフォントもPaperwhiteより見にくい、あとプラスチック感まるだしの背面のせいで持ちにくいとか、まあ値段なりの評価といったところ。

日本でもレビューが出たようだ。
山口真弘の電子書籍タッチアンドトライ:「Amazon.co.jp「Kindle(2014)」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ebook/20141007_670134.html
フォントを小さくした時と、マンガの表示に、低解像度の問題が出るらしい。全体的にはそれほど悪い評価はしていないようだ。CPUの性能アップで動作も速くなったようだが、もうKindle Touch時代には戻る気はないな。

Kindleの3モデルを較べて選ぶなら、
・専用端末をとりあえず試してみたいなら安い無印Kindle
・本格的に電子書籍で読書をするつもりならPaperwhite
・Paperwhiteに飽きたらないユーザーはVoyage
こんな感じかな。


でも、どれを選んでも、Kindle最大の問題はフォントだ、というのが個人的見解。

Kindleについてくるあのフォント、本当に見やすい? 薄くて細くて、読みやすいとはとても思えないんだが。読書専用端末なのにフォントが見にくいとか、本来ありえない。
新型Voyageのこれまでの情報を見ても、フォントが改善されたなんて話はないみたいだから、たぶん同じフォントのままだろう。

300ppiのVoyageでは、おそらくルビなんかはきれいになりそうな気はする。でも、普通のフォントが太く濃く、くっきりと見えるようになるかどうかは疑問。Kindle用にフォントを加工した経験から言って、PCではかなり太めに見えても、Kindleに持っていくと、まだ細かったりする。

アマゾンがフォント周りを改善してくれない以上、文句を言っていても仕方がないので、自分で何とかするしかない。

それがちょっと面倒。筑紫明朝を別フォントに入れ換える方法はやったことがないが、PCに慣れていない人には敷居が高そうだし、この方法は欧文フォントには使えない。けっきょくjailbreakしかない。

Paperwhiteはすでにjailbreakされているからいい。けれども、新型Voyageはどうなるのかまだわからない。
誰かがjailbreakしてくれるのを待つしかないわけで(Kindle本体を開けて基板を出して、シリアル接続、ルートを取って・・・よくわからないが、そんな作業が必要?)、それから誰かがjailbreakをパッケージ化して、フォント・ハックなんかのパッケージを作成して、公開・・・・。やはりしばらく時間がかかる。

つまり、Voyageを入手しても、当分の間はあの読みにくいフォントで我慢しなければならない可能性が大きい。それを考えると憂鬱。

この点、Koboは楽。もちろんKoboのフォントだって見にくいが、
Koboは好きなフォントをコピーしてやるだけで勝手に認識してくれるし、フォントの追加は自由自在。それどころか、フォントのウェイト(太さ)を調節する機能すらついている(日本語フォントはパッチをあてる必要がある。楽天さん、日本語フォントも欧文フォントと同じように太さを調節できるようにしてくださいよ)
Font_advanced_001_2
(Koboのフォントの「詳細設定」メニュー。現在はフォントの「鮮明さ」は設定できなくなっている)

その上、KoboはKindleみたいにjailbreakを待つなんて必要もない。というか、jailbreakみたいなものの必要がない。ファームウェアをダウンロードして、パッチをあてるなりして、アップデートすればいいだけだから。
フォントや行間・余白などのカスタマイズ・パッチは、新しいファームウェアが出るたびに、すぐにアップしてくれる人がいる。今のところ、Kobo Aura H2Oのほうが手っ取り早く、Paperwhite以上の快適な読書環境が手に入るはずだ。

この意味では、Kobo Aura H2O目当ての人がうらやましい。


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2014年10月 6日 (月)

ドイツ語多読本:Manfred Mai / Dorota Wünsch: Lena und die Dachbondenbande (Tulipan ABCのB)

レベル分けがあるTulipan ABCシリーズのB(7歳以上)から。

屋根裏の物置なんて場所も子供の想像を刺激する。児童書定番のシチュエーション。


Manfred Mai / Dorota Wünsch: Lena und die Dachbondenbande

1465語

スタンドやギター、カバンにダンボール、屋根裏にありそうな物だが、顔がついている。さて、どんな話かというと・・・。

4月なのに雪。Lenaは部屋で絵を書いているが、兄がやってきてどこかへ行けと言う。おかあさんやおとうさんは仕事中。仕方がないので屋根裏に行ってみようと決心。

そこには昔おばあちゃんが使っていたソファ。腰を下ろすとホコリが舞って雪のよう。すると、「寒い、寒い」と声がする。「寒くて弦が切れてしまった」とギターの声。それからスタンドもそれに声を合わせる。Lenaはタンスから着るものを出そうとするが、タンスは「開けたら冷気が入るからいやだ」なんて言う・・・。

そんな屋根裏部屋の物たちのとやり取りが楽しいストーリーだが、それ屋根裏部屋でできるの?的な方へ話は進む。そりに乗って雪を滑り降りたり、カバンに雪を食べさせたら、春になったり・・・。

まあ、夢オチなんだろうけど、Lenaは夢から覚めた、なんて無粋な説明はないわけで。

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2014年10月 4日 (土)

Kobo:Aura H2O、日本発売発表、海外では10月1日に発売済み

楽天、Aura H2Oを発売することにしたらしい。
プレスリリース:http://corp.rakuten.co.jp/news/press/2014/1002_01.html
予約開始や発売日、価格は未定
参考までに、アメリカなどでは値段は179.99ドル(Kindle Voyageは一番安いもので199.00ドル)

去年のAuraは10月予約開始で、12月の上旬に届いたんだったかな。年末商戦には間に合うようにするだろうか。

6.8インチで防水、Kindleの新型と特徴がかぶらないので、いけると踏んだか。Voyageの値段も高いし、ある程度まで高くしても安心ってことで。

日本語環境の開発はおそらく進められていないし(なぜならFWがいくらヴァージョンアップされても日本語環境はまるで進歩がない)、Pocketのような新機能が追加されても、日本のユーザーには使えない設定にしていたりで、楽天は専用端末にまるで力を入れていないから、まあ、新型発売するってことだけでも喜ぶべきなのかもしれない。

たぶん買わないけど。
ディスプレイがCartaなったことは評価できそうだが、あとは旧製品のAura HDで使えるところはそのまま使い回して、外側(防水化、ディスプレイ)を変えただけって感じ。中身に進歩はないし、去年の6インチAuraの美点(フラットな作り、全画面リフレッシュが章単位とか、小型化・軽量化の努力など)が消えているところは、個人的にはマイナス評価。防水はどうでもいい。

海外ではもう発売済みで、すでに入手しているユーザーもいるし、詳しいレビューも出てくるはず。

評価機をすでに入手しているサイトでは、すでにレビューもあがっている。だいたい評価はいいようだ。
以下の記事を参照した。

◆TechCrunch:Kobo Aura H2O Review: Weather Resistance And A Great Screen Combine For Ultimate E-Reading
http://techcrunch.com/2014/09/12/kobo-aura-h2o-review/
◆The Digital Reader:Review: Kobo Aura H2O
http://the-digital-reader.com/2014/09/20/review-kobo-aura-h2o/
◆allesebook.de:Kobo Aura H2O im Hands-On: Fragen und Antworten
http://allesebook.de/e-book-reader/kobo-aura-h2o-im-hands-on-fragen-und-antworten-54532/
◆lesen.net:Kobo Aura H2O im Test [+ Video]
http://www.lesen.net/ereader/kobo-aura-h2o-im-test-video-14651/

以上の記事を見たところでは、
◯持ちやすい
・Kindle Paperwhiteより重いが、あまり差は感じさせない(TechCrunch、lesen.net)
・背面がゴム加工されている(The Digital Reader)
 
◯ディスプレイ
・高解像度ゆえ文字がシャープ、くっきり(すべてのサイト)
・スクリーンはPaperwhiteより白い(The Digital Reader、lesen.net、)
・さらに、Kindle Paperwhiteよりも黒もくっきり見える(allesebook.de、lesen.net)
・フロントライトは下辺部分に少し影が見えるが、それ以外はムラもなく、Paperwhiteと同等かそれ以上
・フロントライトはAura HDもよかったが、H2Oはそれ以上(The Digital Reader)
(Kindle Paperwhiteよりスクリーンが白いのは、静電式のタッチパネルに必要なプラスチックのレイヤーが、赤外線方式にはいらないからだそうだ)(allesebook.de)

◯反応速度・ページめくり
・PWよりかすかに遅い程度(The Digital Reader)
・PWと変わらない(TechCrunch、lesen.net) 
(参考までに:CPU:1GHz、RAM:256MBで、Aura HDと変わらない)

注意点
▽指紋が目立つ(The Digital Reader、allesebook.de)
▽防水関連。マニュアルには、塩水や石鹸水がついたら、真水できれいに洗い流すように、と注意があるそうだ。風呂で使う人は注意(lesen.net)

やはりディスプレイをPearlからCartaにした効果が大きいようだ。

個人的には6インチのKobo AuraをCarta化してくれたほうがありがたかった。もしくはH2Oに少しでも小型化・軽量化の努力があればなあ。

でも、ディスプレイの性能もKindle Paperwhiteよりもよさそうだし、大きめのディスプレイが欲しい人にはいい製品になりそう。あと、防水機能が欲しい人。

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2014年10月 1日 (水)

ドイツ語多読本:Anaïs Vaugelade: Steinsuppe (Minimax)

ソフトカバーの絵本で値段も安めのBelz & GelbergのMinimaxから

「石スープ」? なんだそれ? なんて思ったら、もうすでに罠にかかっているかもしれない。

Anaïs Vaugelade: Steinsuppe

543語

ちょっと目付きのよくないオオカミが袋に入れて背負っているのは石。

冬の夜、こんなオオカミが動物たちの村にやって来る。最初にノックしたのはニワトリの家。「石スープを作らせてくれないか?」

もちろんニワトリは警戒するが、「もう年寄りで歯も一本しかない」とオオカミは言う。話でしか知らないオオ
カミにちょっと興味もあるニワトリは、石スープというのも気になるし、オオカミを家に入れる。

オオカミは大鍋を借りて水を入れ、その中に石を入れる。「それだけ?」というニワトリに対して、オオカミはそれだけだと答える。「わたしはいつもちょっとセロリを入れるけどねえ」というニワトリに、「ああ、風味が出るね」と答えるオオカミ。というわけで、セロリを入れることに。

オオカミがニワトリの家に入るのを見て、心配してブタがやって来る。話を聞いて、ズッキーニはどうだろう、と言うブタ。それもいい。

そんなふうにして、心配して様子を見に来た動物によって食材が次々に追加されていく。

スープが出来上がると、いやあ最初はニワトリ・スープの出来上がりかと思ったよ、なんて冗談を言いながら、全員で楽しく食事。

最後、オオカミは石を取り出し、ナイフでさしてみる。「まだ火が通ってないな。明日の食事に、石は持って帰りたいがいいだろうか?」そして、去っていくオオカミ。

と、考えだすと謎が深まる話。
この石は他の動物たちから食材を引き出すためのエサで、動物たちはオオカミにだまされているのか、あるいは、オオカミは本気で石を煮て食べようとしているのか(ちょっと耄碌している?)、というか、この石はほんとうに石なのか? 実は何か別のもので、オオカミが石と言っているだけの可能性は? 

とか、まあいろいろ考えたくなってくるところが、この絵本の魅力。動物たちが「石スープ」って何?と好奇心を刺激されてしまうのと同じことが読者にも起こる。そういう仕組みになっている。


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