FW3.3.0以降、スクリーンショットが撮れなくなっているので、代替手段。ただし、telnetを使うので、Koboのtelnetdを動かしておく必要がある。
FBGrab
http://www.mobileread.com/forums/showpost.php?p=2854326&postcount=20
Kindle用だが、Koboでもビルドできるようにしたらしい。Kindle用のバイナリでもいけそうなので、そのまま試してみた(というか、ビルド環境の作り方もわからないし)。K5用がKoboのハードウェアに一番近いとのこと。
手っ取り早くこんな感じでやってみた。
・KoboをPCにつないで、適当なフォルダ作成(仮にscreenshots)
・FBGrab-1.2.10765.N.tar.gzを解凍、その中の"K5"内のfbgrabを、今のscreenshotsにコピー
・PCからtelnetでKoboにログインしたら、screenshotsに移動、fbgrab実行
# cd /mnt/onboard/screenshots
# ./fbgrab xxxxx.png
これで"xxxx.png"というファイル名で画像がscreenshotsフォルダにできている。
あとはホーム画面や設定画面、好きな本のページでも開いて、"./fbgrab 〇〇.png"
fbgrabにオプションをつけると、画像の大きさやビット数、pngの圧縮レベル、それから、何秒後にスクリーンショットを撮るか秒数指定などもできるようだ。
スクリーンショットが撮れるようになったので、何度も紹介しているパッチ(「Kobo Patch Generatorからの変更」など参照)で本(kepub)のページの見た目がどう変わるか画像で紹介。
◯これがデフォルトの見た目
フッタ(下部余白)でかすぎ。どうしてこんなデザインなんだ? 上部の余白(ヘッダ)も大きい。
洋書の場合、左右の余白はメニューから変更できるが、和書はできない。
上下の余白(ヘッダ・フッタ部分)は洋書・和書ともにそのままでは調節できない。
で、パッチ登場。
「Kobo Patch Generatorからの変更」参照
「Kobo:FW3.5.0 アップデート、いつもの便利なパッチ」にもその他パッチの説明リンクあり
以下、( )内はlibnickel.so.1.0.0.patchのエントリー
ちょっと余白の前に、
◯フォントの詳細設定有効化パッチ
(patch_name = `Freedom to advanced fonts control`)
Kindleには真似のできない優れた機能なので、画像再掲載。
日本語フォントも太さの調節が可能になる。メニューからスライダーで変更できるようになる。
一番細くした場合、中間、そして、一番太くした場合
◯フッタのカスタマイズパッチ
(patch_name = `Custom reading footer style`)
フッタを無効にするパッチとフッタを変更するパッチがあるが、ここでは後者でフッタを縮小。
左がデフォルト。右はフッタの領域を小さくし、フォントも小さくしたもの。
フッタの幅やフォントの大きさを指定できる。
だが、このパッチでは上部余白(ヘッダ部分)は変更できない。
これがずっとネックだったが、FW3.3.0からヘッダ・フッタをオフにする機能がFWに追加された。(ただし正式サポートではなく、隠し機能的扱い)
◯FW3.3.0以降の、ヘッダとフッタの無効化(本文のフルスクリーン表示)
正式サポートではないので、自分で".kobo/Kobo/Kobo eReader.conf"を書き換える必要がある。
やり方は、「Kobo: FW3.3.0アップデート」参照
デフォルトと比較で。左がデフォルト、右がヘッダ・フッタをオフにしたもの
洋書はメニューから左右の余白は調節できるが、和書はできない。だが、余白を調節するパッチがある。
◯デフォルトの余白をカスタマイズするパッチ
(patch_name = `Custom kepub default margins`)
このパッチでさらに余白のデフォルト値をカスタマイズ。
左がデフォルトの本文フルスクリーン(ヘッダ・フッタをオフ)、右がパッチをあてたもの
パッチによると和書の余白のデフォルトは"45"。これを"10"にしてみたもの。(ただし、本によって余白の大きさは違ってくるかもしれない)
もう少し余白を小さくする余地はあるが、問題は、このパッチをあてると、 ヘッダ・フッタのオン・オフで左右の余白が異なってしまうこと。
左がフルスクリーン、右がヘッダ・フッタをオン
ヘッダ・フッタの表示をオンにすると、上部余白が元に戻ってしまうのは仕方ないとしても、フルスクリーン時と左右の余白が変わってしまう。
最後にデフォルトとフルスクリーン+余白パッチの画面比較
和書の場合、余白はパッチで決め打ちになってしまうが(メニューで調節できない)、かなり見やすくなる。
今では、右側のフルスクリーン+余白パッチの画面で読むことが多い。
洋書の場合はもうひとつ大きな問題があって、フルスクリーンにすると、行末の文字が切れてしまう本もある。このあたり、まだフルスクリーンは未完成な感じ。
和書の最大の問題点は、やはり行間・余白(左右)の調節がメニューからできないこと。これができれば、見た目を調節する能力はKindleをはるかに凌ぐはずなんだが、楽天にやる気はなさそう。
洋書は、この点では、すでにKindleより上なのは確か。余白・行間の調節はKindleの3段階よりずっと多いし、さらにフォントの太さの調節もできる(Koboについてくる欧文フォントはパッチなしで)。フォントの追加も簡単で、Koboにコピーするだけで勝手に認識してくれる。Kindleは今となっては、欧文フォントの入れ替えにはjailbreak必須だし、さらにフォントの入れ替えはできても、追加はできないという・・・。
それに、日本のアマゾンKindleストア、Koboストアで売っていない洋書は山ほどあって、そういう洋書でも海外のストアから買えば読める。なぜなら、KoboはAdobe DRMをサポートしているから。Adobe DRMのepubなら、どこから買っても読めるわけで、洋書ならKindleよりKoboのほうが読める本の数は多い。
ただ、洋書を読む人にとってKoboが辛いのは、収録辞書がショボイこと・・・。