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2014年7月25日 (金)

ドイツ語多読本:Jon Blake / Axel Scheffler: He Duda (Minimax)

ソフトカバーの絵本で値段も安めのBelz & GelbergのMinimaxから

"He, du da!"というと、「おい、そこのきみ」みたいな呼びかけ。
そんな変な名前をつけられているのは、このウサギ、自分が何者かわからないから。誰も名前を知らず、名前で呼べないので、そんな名前になったのだろう。

Jon Blake / Axel Scheffler: He Duda

350語

「え、ぼくのこと?」みたいな、ポカンとした表情のウサギ。自分が何者かわからない。
もちろんどう見てもウサギなのだが、自分はサルだろうか、コアラだろうか、ハリネズミだろうか?なんて、そうとうのボケ役ぶり。

だから、自分が住む場所は洞窟だろうか、木の上の巣だろうか、クモの巣だろうか、とか、食べ物は魚だろうか、ジャガイモだろうか、虫だろうか、などと考えたりする(それぞれ洞窟、クモの巣などなど絵がつくので、とてもわかりやすい絵本になっている)。

で、とりあえず木に鳥が住んでいるの見て、木に住むことにし、リスがどんぐりを食べているの見て、自分もどんぐりを食べる、といういい加減ぶり。

ある日、木の下で他のウサギたちが大騒ぎ。イタチが来るぞ、お前も木から降りて逃げろ、と言うのだけれども、He Dudaは「イタチ」って何?な状態。

で、のんきに「きみは何を食べるの?」なんてイタチに聞いてみたり。答えはもちろん「おまえのようなウサギだ!!」 襲われる瞬間にようやく、「ぼくはウサギだったのか」と気づくHe Duda・・・・。

うまい具合にイタチを撃退できたHe Dudaを見て、他のウサギたちは口々に「おまえはヒーローだ」と言う。それでHe Duda、「え、ヒーロー? ぼくウサギじゃなかったの?」 そんなオチ。

ユーモラスな絵柄と、He Dudaのボケっぷりが愉快な楽しい絵本。

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