ドイツ語多読本:Frauke Scheunemann:Winston - Ein Kater in geheimer Mission
"Deutscher Katzen-Krimi-Preis"(2013)の受賞作。
「ネコ・ミステリー賞」なんて、ちょっと不思議な賞。ネコ・ミステリーってジャンルあるのか?
まあ、猫好きな人が多いってことなんだろう。
http://katerpaul.wordpress.com/deutscher-katzen-krimi-preis/
残念ながら日本の書店ではebook版は買えない。ebook.deなどのドイツの書店からepub版を。ドイツ・アマゾンのkindle版は日本から買えないので。
Frauke Scheunemann: Winston - Ein Kater in geheimer Mission
48000語
紙の本はこちら(アマゾン)
Winston - Ein Kater in geheimer Mission
11歳以上対象の児童書。文章はやさしく、するする読める。とはいっても、5万語近くあるので、ちょっと本格的に長めの本に挑戦してみたい人向き。
表紙の黒猫が主人公のWinston Churchill。偉そうな名前のブリティッシュ・ショートヘアのオス猫。
物理学教授の家に住む家猫で、ほとんど外に出たことがない。ちょっと気位が高く、猫缶なんか食べない。
話は猫のWinstonの視点から語られていく。
事件の発端は、Winstonもお気に入りの家政婦さんが結婚退職、代わりにその妹のAnnaが家の世話をすることになったこと。ある日、夜も遅くにAnnaが娘のKiraを連れて教授の家にやって来る。いっしょに暮らしているボーイフレンドとゴタゴタがあって飛び出したが、行く宛もなく教授の家にやって来たとのこと。どうもそのボーイフレンドに脅されているらしいのだが、警察には連絡したくないらしい・・・。
そこに事件の匂いを嗅ぎとった娘のKiraとWinstonが調査に乗り出す、というストーリー。児童書なので、やはり子供のKiraとネコが主役になる。
で、さらにひねりが加えられているのは、落雷の衝撃で、なんとネコのWinstonと人間のKiraの体が入れ替わってしまうこと。
結果、家猫でほとんど外に出たこともないWinstonがKiraとして学校へ行くことになってしまったり・・・。
そんな、いったいどうなる??的展開とともに、児童書の定番とも言える、転校してどうやって友達を作るか、クラスのいじめっ子グループにどう対応するかなんて問題も描きつつ、ネコのWinston的には、裏庭で会った美人のメス猫とどう仲よくなるか、なんて問題も持ちがあったりという展開。
もちろん、体の入れ替わりで面倒なことも起きるが、逆に人とネコが入れ替わることで、かえってうまく事が運んだりもするわけで、そのあたりが読ませどころ。
続編も出ているので、人気作なのかもしれない。
Winston - Agent auf leisen Pfoten
(リンクはアマゾンの紙の本)
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