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2014年3月30日 (日)

ドイツ語多読本:Friedrich Ani: Die unterirdische Sonne

5人の少年少女が地下室に閉じ込められている。一人あるいは二人が上に連れていかれては、また戻ってくる。が、上での出来事は口にしてはならない。口外したら殺すと言われている。閉鎖空間に閉じ込められ、逃げることができない状況。そこに新たに少年がやってくる。彼は暴力に屈する気はない・・・。

まあ、そんな紹介文。
Friedrich Aniってミステリ作家だろうと思って、エンターテイメントを期待していたら、シリアスな話でまいった。

Die unterirdische Sonne

69000語

紹介文から判断して、どうやって少年少女たちが地下室から逃げ出すのか、それが読みどころかと思っていたが、まったくそうではない。彼らは誘拐されてきたのだが、事件を追う警察の動きや家族の様子などはいっさい語られない。閉じ込められて、上の階で暴力を受けているらしい彼らの状況が、少年少女たちのそれぞれの視点から語られていく。

したがって、ほとんど地下室の中のことしか語られないから、読者もまた彼らと同じように、外で何が起こっているのかまるでわからないまま、ずっと狭い地下室に幽閉されているようなもの。彼らの不安、恐怖、絶望、そして、気力を失い、半狂乱になりかけ、死を願い、それでも生きたいという本能は打ち消せない・・・。軽い娯楽小説のつもりでいると、読むのが辛くなってくる。そういう極限状態での心理ドラマがメインと思うべし。そういうものとわかって読むなら、読み応えのある小説。


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