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2014年2月22日 (土)

Kindle Paperwhite 新モデル(2013): 日本語フォント入れ替え(Jailbreak版)

http://www16.atwiki.jp/kindlematome/pages/39.html の"ja.font"の書き換えとは別のやり方。
ただし、jailbreak済みのKindle向け。

これもフォントの入れ替えのみで、フォントの追加ではないが、上のやり方と違って、「筑紫明朝」だけでなく、デフォルトの「明朝」、「ゴシック」も入れ替えられる。

中国語フォントを入れ替えたというここのページ、それから、このスレッドの#91と、それに対するコメントの#92を参考にした。

テンプレートが用意されていて、それを使えば簡単にフォントを入れ替えられるのだった。

前準備:
・jailbreak済み
・Mobileread Kindlet Kit インストール
・KUAL インストール
・Python インストール
・Fonts Hack インストール
導入方法は、Jailbreakのまとめのページ参照。
もしくは、snapshot(http://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=225030)をインストール。欧文フォントの入れ替えをしていれば、すべて導入済み。

では、手順
1. KindleをPCにつないだら、その中の linkfonts/etc/fc-override.tpl をPCの適当な場所にコピーして編集する。(linkfontsフォルダは"Fonts Hack"のインスールでできたもの)
編集は念のため改行コードをLFにできるエディタで。(エディタについては、このページなど参照)

このfc-override.tplがテンプレート。中はこうなっている。

<?xml version="1.0"?>
<!DOCTYPE fontconfig SYSTEM "fonts.dtd">
<fontconfig>
        <match target="pattern">
                <test name="family" compare="eq">
                        <string>%TO_OVERRIDE%</string>
                </test>
                <edit name="family" mode="prepend" binding="strong">
                        <string>%TO_USE%</string>
                </edit>
        </match>
</fontconfig>

筑紫明朝をKoKin明朝に入れ換える場合は、太字部分を以下のように書き換える。
”KoKinMincho”の部分はフォントのファミリー名
<?xml version="1.0"?>
<!DOCTYPE fontconfig SYSTEM "fonts.dtd">
<fontconfig>
        <match target="pattern">
                <test name="family" compare="eq">
                        <string>TsukushiMincho</string>
                </test>
                <edit name="family" mode="prepend" binding="strong">
                        <string>KoKinMincho</string>
                </edit>
        </match>
</fontconfig>

このように書き換えたfc-override.tplを、たとえば、"98-override-tsukushi.conf"のようなファイル名に変更する。

「筑紫明朝」ではなく、デフォルトの「明朝」を別のフォントに入れ替えたいときは、
 %TO_OVERRIDE% を TBMincho
「ゴシック」を別のフォントにしたければ、
 %TO_OVERRIDE% を TBGothic
大文字・小文字も正確に。あとは、
 %TO_USE% を 使いたいフォントの「ファミリー名」
とする

ただし、「ゴシック」を変えると、メニューや辞書のフォントも変わるので注意。(下の画像参照)

「筑紫明朝」と「明朝」両方入れ替えたいときは、フォント毎に 98-override-tsukushi.conf と 98-override-mincho.conf を作る。(1つのファイルにまとめることもできるが)

2. 98-override-tsukuchi.conf (98-override-mincho.conf) をKindleに持っていく。
 場所は、linkfonts/etc/conf.d/

3. フォント(KoKin明朝)をKindleに持っていく。
 場所は、linkfonts/fonts/

4. KindleをPCから外して、KUALを起動する。

Kual_menu

KUAL起動 > Fonts > Fonts Hack Behavior > Update fontconfig cache

の順にタップしていく。
すると、少し間を置いて、再起動時に現れる、Kindleのロゴ、樹の下で本を読む人の画面になる(frameworkの再起動)。
それが終われば、作業終了

(上の参考にしたページでは、この後さらに"KUAL > Fonts > Restart framework"しろと書いてあるが、Update fontconfig cacheの後、自動的にframeworkもrestartした。snapshotを使っているので、違うのかも。再起動しなかったら、実行)

デフォルトのフォントに戻したいときは、Kindleのlinkfonts/etc/conf.d/ から 98-override-tsukushi.confを削除して、KUALで Update fontconfig cache を実行(とframeworkの再起動)するだけ。フォント自体は残しておいても、削除してもOK。好きなように。


* 「ゴシック」をKoKin明朝に入れ替えるとこうなる。
◎ホーム画面
左がKoKin明朝。 右はオリジナル。
Kindle_min_menu
KoKin明朝にボールドフォントがないため、太字はきれいではない。たぶんソフトウェア的に太らせているので、画数の多い漢字は潰れて見える。理想的には同ファミリーのボールドフォントも入れたいところ。(Kindleのデフォルトの「明朝」と「筑紫明朝」にはボールドフォントもついているので、太字はきれいなはず。)

◎辞書のフォントも変わる
Kindle_min_dic
辞書ウィンドウの背後の、本文のフォントはデフォルトの「明朝」。太さの違いがわかるだろうか。
ただし、注意点。
外国語の辞書もKoKin明朝になってしまう。外国語に日本語フォントでは問題があるかもしれない。洋書を読む人は注意。

これは「ゴシック」を入れ替えたときの話で、「明朝」の入れ替えでは、メニューや辞書のフォントは変わらない。

説明終了。

これで欧文フォントに続き、日本語フォントも入れ替えられた。ようやく和書もなんとか読めるようになった。あとは不便になってしまった辞書だが、これはamazon次第。期待できない気がするが。

というか、はじめから見やすいフォントにしてくれないかなあ、Kindle。どんな機能追加より、ベース部分(文字を読み、ページをめくる、という読書の根幹部分)をまずしっかり作って欲しい。文字が見にくいとか本来ありえないでしょ、読書専用端末。

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