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2014年1月27日 (月)

ドイツ語書籍:Wolfgang Jeschke: Dschiheads

ひさしぶりのSFで。

Wolfgang Jeschke: Dschiheads

66000語

人間が宇宙に出て、様々な惑星に移住している未来。
舞台は砂漠と灼熱の惑星Hot Edge。そこに移住しているのはDschiheadsと呼ばれる人々。その宗教的最高指導者の臨席のもと、在来生物のDongoの屠殺というか公開処刑みたいな場面から物語は始まる。

その場に居合わせた一人の少年が一方のストーリーラインの主役。彼には、Dongoの言っていることがわかる友人がいて、Dongoが命乞いしていると少年に伝える。少年はそれをうっかり口にしてしまい、最高指導者の怒りを買う。Dongoのような下等生物に言語があるわけがない、と。この事件で罰を受けたあと、友人は姿を消してしまう。

もう一方の筋を動かすのが、外からHot Edgeにやってきた学者二人。在来生物の知的活動の有無を調べにやってきたのだが、到着してみると、ステーションの司令官の態度が冷たい。調査依頼は頭のおかしな前の司令官が出したものだという。
それでも調査を開始、川岸の壁に彫られたレリーフを見ると、あきらかに芸術性の高いもので、知的活動の産物としか思えない。Dshiheadsは宗教的理由から、それをただの落書きか悪魔の産物としか見ないのはわからないでもないが、Dshiheadsではない司令官自身も知的活動の存在を認めたくない様子・・・。

Dshiheadsは「神の兵士」という意味で、かつて数々の自爆テロや爆弾テロ、ウィルス・テロなどを引き起こした過激な宗教集団。過度の敬虔さ、盲信・狂信は病気とされ、脳外科手術で矯正されることになったが、手術を拒む者は他の惑星に移住させられた。それがHot Edge。DshiheadsたちはHot Edgeではなく、誇りを込めてParadiseと呼ぶ。

そこへやってきた学者の一人はテロで家族を失っており、もう一人の学者は、逆に脳外科手術で父親の人が変わってしまった辛い過去を持っているものだから、学術的関心にとどまらない感情を抱かざるをえない。なんてこともありつつ、レリーフの謎を解こうとDshiheadsの村に出かけていく学者の一人。そして、もう一方の少年は最高指導者の横暴を憎しみ、友人を探しに村を出ていこうとする・・・。

話はとてもわかりやすいが、そのためかちょっと物足りない感じも。
在来生物の知的活動の謎解きも、村を出て長大な筏で赤道から南極へと旅をする少年の冒険譚も、さらっと語られるだけなので。

学者のお供の、カメの遺伝子を移植して人工知能を備えた犬のJonathan Swiftがいい味を出している。

文章はやさしく、ストーリーも追いやすいので、ハリー・ポッターくらいは読めて、児童書以外も読んでみたい人にはよさそう。

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