ドイツ語多読本:Monika Feth: Weihnachten steht vor der Tür
クリスマスももうすぐ、ということで、直訳すると「クリスマスがドアの外まで来ている」的なタイトルの1冊。
以前は6歳とか7歳以上対象の本として売られていたようだが、大人でも楽しめるだろう。文章も児童書としては少しむずかしめかもしれない。ただ、3000語程度と短いのでそれほど苦労しないはず。
主役はネコ。ネコ視点の話。
Monika Feth: Weihnachten steht vor der Tür
3000語
これはKindle版。イラストはカラー。Kindleで読むと白黒だけど。
タイトルにもなっている”Weihnachten steht vor der Tür"というのは、「クリスマスがドアの外に立っている」だが、クリスマスがもうすぐだ、ぐらいの意味の言い回し。
家でだれかが”Weihnachten steht vor der Tür"なんて言うものだから、オイル・サーディンとお客さんが大好きな主役のネコ(オス)は、玄関にダッシュ。ところが、(当然だが)誰もいない。だから、ネコはこう思う、「クリスマス」って誰?
よし、ぜったいクリスマスが何者なのか突き止めてやるぞ、とお気に入りの窓際の場所(表紙にも描かれている)を離れ、寒い玄関に居座ることにしたネコ。だって、家の中ではだれもが「クリスマス、クリスマス」と口々に言うから、気になって仕方がないのだ・・・・。
クリスマスを人か何かと思い込んだことから始まる、そんなネコの12月2日から12月24日までの物語。
クリスマスの準備がどんな感じなのかがわかって、おもしろい。
たとえば、
・家のお母さんはクッキー類をたくさん焼くらしい。(ネコ視点:クリスマスってどんだけ大食いなんだよ!)
・お父さんはKrippenfigur(キリスト誕生の場面の人形)を出してきて、色を塗り直す。(googleの画像検索でみるとこんな感じの人形)
・子供たちはクリスマスの劇や演奏会の練習。(ネコ視点:これもみんなクリスマス野郎のためなのか?)
・聖ニコラウスがプレゼントを持ってやってくる(12月6日)。(ネコ視点:やっとドアからクリスマスがやってきたと思ったら、ニコラウスかよ!!)
・お父さんが樅の木を買ってきて、庭に転がしておく。(ネコ視点:これはクリスマスへの捧げものか?)
・クリスマス・カードが届く。(ネコ視点:この家にクリスマスは住んでいないのに、なぜ?)
など、こんな感じで、ネコの勘違いも楽しく、クリスマスの前の様子が描かれる。
| 固定リンク
« Kobo フォントを太くして見やすくするパッチ FW3.1.1用 | トップページ | ドイツ語多読本:Carola Wimmer: Diebischer Advent - Ein Weihnachtskrimi in 24 Kapiteln »
「ドイツ語書籍」カテゴリの記事
- ドイツ語多読本: Andreas Brandhorst: Omni(2017.12.31)
- ドイツ語多読本: Dirk van den Boom: Die Welten der Skiir 3: Patronat(2017.12.10)
- ドイツ語多読本: Dirk van den Boom: Die Welten der Skiir 2: Protektorat(2017.11.12)
- ドイツ語多読本: Dirk van den Boom: Die Welten der Skiir 1: Prinzipat(2017.08.20)
- ドイツ語多読本: Michael K. Iwoleit: Das Netz des Geächteten(2017.05.28)
コメント