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2013年11月13日 (水)

ドイツ語多読本:Katja Gehrmann: Gans der Bär (Minimax)

ソフトカバーの絵本で値段も安めのBelz & GelbergのMinimaxから

Gans der Bärという言い方は、William the Lion(獅子王ウィリアム)とか、Ludwig der Fromme(敬虔王ルードヴィヒ)とか、Karl der Große/Charles the Great(カール大帝)とか、王様の例しか思い浮かばないが、そんな感じだろう。コナン・ザ・グレートとか。

というわけで、「ガチョウ・ザ・クマ」という、タイトルの絵本。


Katja Gehrmann: Gans der Bär

1033語

ガチョウのタマゴを狙うキツネがまず登場。すぐにもヒナが生まれて出てきそうなタマゴをまんまと盗むが、嬉しさのあまり不注意にも、クマにぶつかってタマゴを落としてしまう。

キツネのやつ、なんか落としていったなと、タマゴを拾い上げるクマ。なんだろうと思っていると、タマゴが割れて、ヒナがクマを「ママ!」と呼ぶのだった。

おれはお前のママじゃないし、と置き去りにするクマ。でもヒナはどこまでもクマを追ってくる。
クマは、お前はクマじゃないからこんなことはできないだろうと、いろいろなことをする。クマは木に登れるとか、速く走れるとか。でも、ガチョウのヒナはことごとくそれをクリアして、クマに追いつき、「ママ!」・・・。

ヒナのほうは、生まれて最初に見たものを親と思い込む習性に従っているのだろうが、しだいに実はこいつはクマなのかと、思い始めるクマがおかしい。

それから、絵の中には冒頭のキツネが再三再四登場する。でも、物語本文の中ではまったくそれには触れられない。だから、このキツネは何をしているのだろうと、逆に読む側に緊張感を与える。絵だけでキツネの側の物語が展開する感じで、絵本全体を立体的にしている。

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