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2013年11月

2013年11月30日 (土)

ドイツ語多読本:ネイティブ子供向けの読書入門的な本:Tulipan ABCから その3 Cowboy Klausシリーズ最新刊

Tulipan ABCシリーズの一番やさしいAレベルから、Cowboy Klausシリーズの最新刊。
Cowboy Klausシリーズの前の巻については、以前の記事(その1その2)参照。

Duden Lesedetektive 1.KlasseやLesetigerと同じ、読み書きを始めた子供向きの読書入門的な児童書の、6歳向け、一番やさしいレベル。
といっても、Tulipan Aレベルは語数も多いし、むずかしめだが、いつものようにカラフルで楽しいCowboy Klausシリーズ。


Cowboy Klaus und Toni Tornado

1344語

西部の秋といえば、竜巻の季節。
竜巻をやり過ごすために、同居人のブタのLisaとウシのRosiといっしょに地下室にこもるKlaus。竜巻が去った後、外に出てみると、見知らぬ子ザルとシルクハット。LisaとRosiはかわいい子ザルをちやほや、Klausは相手にされず、ご機嫌斜め。で、LisaとRosiが買い物に言っている間、子ザルと二人きりになるが、子ザルはおとなしくするはずもなく、どういうわけかシルクハットからハトやらウサギやらを取り出してくるものだから、家の中はめちゃくちゃに・・・・。

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2013年11月28日 (木)

Kobo フォントの悩み解決:フォントを太くして見やすくできたりするツール Kobo Patch Generator version10 +修正パッチと追加パッチ(FW3.0.0用)

ファームウェアを3.0.0に上げた。

3.0.1は"translation fix"とからしいが、フォントの詳細設定(Freedom to advanced fonts control)のパッチが出ないうちは、3.0.1に上げるつもりはない。

version10に修正案と追加パッチが出ているので、適用してみた。

・まずは"Ignore book internal CSS stylesheet"の修正。パッチおよび詳細はここ
なんでもかんでも無効にするらしく、アグレッシブすぎる、と。
実際、段落がインデントで表示されず、段落ごとに間に空行ができる場合があった。(和書のkepubはたぶん関係ない。洋書でepubを利用する人には有益)
というわけで、修正パッチ適用。具体的には、"Ignore book internal CSS stylesheet"を"no"にした上で、以下を有効に。

ユーザーが選んだフォントを使用するパッチ ("Force user selected font")
ユーザー指定の行間を使うようにするパッチ ("Force user selected line spacing")
おまけで、画像の縦横比を維持するパッチ ("Force aspect ratio on pictures")

追加パッチ
・「ライブラリ」ー「本」/「本棚」で、本を長タップして「詳細情報の表示」を選ぶと、wifi無効時に本のカバー画像が表示されない問題の修正パッチ(ストア購入本の場合)。
パッチ("Avoid generating/downloading redundant cover image")および詳細はここ

以上の変更を加えたkpg.confのサンプル:
「kpg_conf_version10_for_3.0.0_rev」

以上の修正を除けば、あとは前回の記事と設定は同じ。

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2013年11月26日 (火)

ドイツ語多読本:ネイティブ子供向けの読書入門的な本: Mein Freund aus dem Roboland  Lesetigerから

読み書きを覚え始めるころの児童向けに書かれた本のシリーズLeselöwen。DudenのLesedetektiveなどと同種の本。

Leselöwen(http://www.leseloewen.de/)の構成は、
1.Lesestufe Bildermaus(5歳向け。文章中単語の一部が絵になっている。おそらく親といっしょに読む)
2.Lesestufe Ich für dich, du für mich(5歳向け。親と子で交互に読む。子供が読むパートは文字が大きく、短めになっている。)
3.Lesestufe Lesetiger(6歳向け。子供が自分で読む。)
4.Lesestufe Lesepiraten(7歳向け)

Leseprobeのページに行くと、それぞれどんな感じなのか、本の中を見ることができる。

昔は、8歳向けのレベルもあって、今とは構成が違っていた。
6歳 Lesetiger(短篇集)/Lesespatz(後にLesetiger Championと改名。長編)
7歳 Lesepiraten(短篇集)/Lesefant(後にLesepiraten Championと改名。長編)
8歳 Leselöwen(短編集)/Leselöwen Champion(長編)
みたいな感じだった。8歳向けだと1冊4000語以上だったりしたが、8歳向けのはなくなったようだ。


6歳向けのLesetigerの中の1冊。親に読んでもらうとか、いっしょに読むのではなく、子供が自分ひとりで読むために書かれた本。

Lesetiger. Mein Freund aus dem Roboland

854語
今年出たばかり本なので、アマゾンになくても紀伊国屋などにはある。

学校からの帰り道、粗大ごみの上にリモコンのようなものを発見するTim。なんだろうとボタンを押してみると、急にめまいがして目を閉じる。そして、目を開けてみるとそこは異世界。
そして、Timはなぜか小型ロボット群れに襲われる。どうやらあのリモコンのようなものを狙っているらしい・・・。

DudenのLesedetektive 1.Klasseと同じく6歳対象だが、語数は2倍くらいあるし、文章も少しむずかしめ。その分、物語としては読み応えがでてくる。なにやら続編が有りそうな予感。


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2013年11月24日 (日)

ドイツ語多読本:ネイティブ子供向けの読書入門的な本:Benno und das Mondscheinauto Duden Lesedetektive 1.Klasseから

以前紹介したDudenのLesedetektiveシリーズの1.Klasseから。
ドイツの子供が文字を習い始めて、自分で本を読み出すように考えられた読書入門的な本。やさしいので多読初期向き。

Lesedetektive 1.Klasse - Benno und das Mondscheinauto

413語

ベッドが小さくなったので、お母さんとベッドを買いに出かけていくと、なぜか車のレーサーの格好をした店員がいる。前は本当にレーサーだったのだという。ベッドを買って帰ろうとするときに、その店員さんが耳打ちをする、「月が出ているときにベッドのボタンを押してごらん」と・・・・。

子供にとってはベッドも自動車になるし、その車で駆け回ったり、さらには海を走ったり、空を飛んだりする空想をするのは、まったくおかしなことではない。そういう話。

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2013年11月22日 (金)

ドイツ語書籍:Daniel Kehlmann: F

ガウスとフンボルトを描いた"Die Vermessung der Welt"(翻訳は『世界の測量 ガウスとフンボルトの物語』は世界的ヒット作だそうだし、日本でも翻訳が何冊か出ているDaniel Kehlmann。読んだことがなかったので、とりあえず最新作を選んでみた。


日本では電子書籍版は売っていないので、ドイツの書店からepub版。

Daniel Kehlmann: F
Kehlmann_f

70000語

3人の息子の物語。
父親のArthur Friedlandは作家で、本が売れなくてもまったく気にしないとうそぶく、よくわからない人間で、どういうわけだか、息子のMartinと、その異母兄弟の双子のEricとIwanの3人を催眠術ショーに連れていく。それが物語の始まり。で、自分は催眠術にはかからない人間だと言い張るArthurは、ショーで無理やり舞台に登らされる・・・。

催眠術のせいなのかどうかわからないが、ショーの後、父親は失踪し、話題作を発表。その本を読んで自殺者が続出するとか、そんな作品を書く作家になるのだが、物語は3人の息子の話に移行する。

Martinはカトリックの司祭になるが、まったく神を信じていない。信仰を求めつつも得られない苦悩が描かれるとかそんなことはない。信じていないのにただ司祭の役割を演じ続ける様子が語られる。

双子の一人Ericは投資コンサルタントになる。自分の会社だろうが、女性と見れば手を出さずにいられない。嘘でその場をごまかし続ける生活。それは仕事でも同じで、客から預かった資金の運用に失敗しても、なんとかその場しのぎの嘘でごまかそうとするが、ついにはごまかせなくなってくる・・・。

双子のもう一人のIwanは画家を目指すが、自分の才能に見切りをつける。で、Eulenböckという画家のもとで贋作を作る。つまり、Eulenböck公認のもと、自分の描いた絵をEulenböck作として売ることで、生活する・・・。

というふうに、3人とも嘘やペテンで生きているということらしい。

そして、2008年の夏の一日の出来事が三度語られる。つまり、Martin、Eric、Iwanそれぞれの視点から同じ出来事が語られる・・・。

あとは、その4年後のエピローグ。


さて、どう評価したものか。
三人の話はそれぞれおもしろく読める。が、全体としてみた時、何を目指しているんだろうなあ、この小説、という気持ちになる。

いろいろ深読みするのが好きな人にはいいかもしれない。”F"というタイトルだって小説の中で明確に説明されているわけではないし、作家の父親の存在も思わせぶりだし、冒頭の催眠術にしても、その後の父親や三人の息子に影響があったのかなかったのか、明確に語られるわけではない。そういうあえて語られない部分に「深み」みたいなものを感じ取りたい人にはきっといい小説なんだろう。


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2013年11月20日 (水)

Kobo フォントの悩み解決:フォントを太くして見やすくできたりするツール Kobo Patch Generator version10

フォント関連パッチ、version10リリース。
FW2.6.1, 2.8,1, 2.10.0, 3.0.0対応。

ダウンロードのリンクは、いつものmoblereadのここ

今回のアップデートでは、新しいパッチも追加された。ただし、FW2.10.0と3.0.0のみ。
・kpg.exeのアップデート。小さなバグ修正。
・検索先のデフォルトをストアから、端末内のライブラリに変更。("Search in Library by default")
・書籍内部のCSSスタイルシートを無視する。("Ignore book internal CSS stylesheet")
 本によってはフォントや行間が指定されていて、変更できないものがある。そういう本でも変更可能にする。和書はたぶん関係ない。そもそも行間や余白は和書では変えられない。洋書にはありがたい。)
・本のTable of Contents navipointを無視。("Ignore book TOC navpoints")
 これはよくわからない。無視することで、つねに本の最初のページを開くとか(?)
 (追記:はじめて開く本なのに、本の先頭ページを表示してくれない場合がある。それはTOCの命令によるもの。それを無効にして、最初のページから表示するためのパッチのようだ。)

kpg.conのサンプル。デフォルトからの変更は、
・Disable footer example これは"replace_ ...."の先頭に#をつけて無効にして、下のDecrease footer example for japanese"を有効に。(フッタを消去したい場合は、デフォルトのままで。)
・Decrease footer example フッタの幅、フォントを小さくして、日本語フォントの表示をまともにする。(Decrease footer example for Japaneseとして追加)
・Cyrillic keyboard = no ロシア語キーボード無効。
・Margins fine tuning = no これは必要なさそうなので。

サンプル:
2.10.0用 「kpg.conf_version10_for_2.10.0」

まだFW2.10.0を使っているので、未検証だが、
3.0.0用 「kpg.conf_version10_for_3.0.0」

やり方は今までと同じ。もしくは、上のリンク先のmobolereadの記事参照。


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2013年11月19日 (火)

ドイツ語多読本:Katja Reider / Ute Krause: Für meine Schwester / Für meinen Bruder

お母さん編、お父さん編に続き、兄弟・姉妹編のGeschenkbuch。何かの機会に贈り物にする絵本らしい。

パターンは同じ。相手に話しかけるという体裁の文章。


Katja Reider / Ute Krause: Für meine Schwester

348語

姉妹同士なので、お母さん・お父さん編のように単純にありがとう、みたいなことにはならない。対抗意識みたいなものがあったりする。それでも、わかりあえるのが姉妹、というような話。


そして、妹から兄へ、のパターン。
Katja Reider / Ute Krause: Für meinen Bruder

335語

表紙の絵にどんな文章がついているかというと、
私が新しいおもちゃを買ってもらうと、お兄ちゃんの器用さにはもうびっくり。だって、あっという間にバラバラにしちゃうんだから。でも、おもちゃを元に戻すことには興味なしだったね。
そんなちょっと皮肉も込めつつも、やはり同じ家庭で育った兄と妹。


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2013年11月17日 (日)

ドイツ語多読本:Katja Reider / Ute Krause: Für meine Mutter / Für meinen Vater

絵本だが児童書ではなく、プレゼント用の本、Geschenkbuchと言われるもののようだ。

文章は、お母さんやお父さんに話しかける形になっている。あの時お母さんは・・・・みたいなエピソードが、いくつもユーモアを交えつつ、語られていく。

文章も短く、単純なので多読向きだろう。


Katja Reider / Ute Krause: Für meine Mutter

339語

母親と子供の関係は古今東西どこも似たようなものなんだと思わせてくれるが、最初のページ、自分の誕生のところは、やはり異文化。
お母さんは世界で一番かわいい子供を授かり、ぼくは世界で一番すてきなお母さんを得た、なんてセリフを恥ずかしいとも思わずに言ってしまえるのが、西洋人か。


次はお父さんに感謝。
Katja Reider / Ute Krause: Für meinen Vater

343語

息子と父親。娘だとまた違ったものになるのだろう。
学校の親子面談で、息子の成績のことで先生にくってかかるお父さんというのも、むこうの人には理解はできるということなのか、そんなエピソードもある。日本で学校の成績といえば、子供が親に叱られたりするものじゃないかと思うんだが。

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2013年11月16日 (土)

Kobo フォントの悩み解決:フォントを太くして見やすくできたりするツール Kobo Patch Generator version09  FW3.0.0対応

FW2.10.0用のパッチversion08が出たと思ったら、FW3.0.0用のversion09もあがっていた。

ダウンロードのリンクはmobileread。あるいは元のページ

kpg.confのサンプルだけ、あげておく:
「kpg.conf.sample09」
(version08と同様、フッタのフォント設定は変更。あとはロシア語キーボードはno、あとはデフォルトのまま。)

実はFWを3.0.0にまだあげていないので、検証していない。サンプルを使うならそのつもりで。kpg.exeの実行はエラーなく終了したので、いけそうではある。

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2013年11月15日 (金)

Kobo フォントの悩み解決:フォントを太くして見やすくできたりするツール Kobo Patch Generator version08  FW2.10.0対応

Kobo Gloの最新ファームウェアは3.0.0らしいが、2.10.0対応のフォント関連のパッチがあがったので、2.10.0にすることにした。

作者がCool reader for Koboを使うことにしたため、パッチ作成の意欲がなくなったのでは、なんて話題が出ていたりもしたが、2.10.0で復活。よかった。

ダウンロードのリンクはmobilereadのここ

設定項目は、version07と同じ。やり方もこれまで通り。以前のversion06(これこれ)やversion07の記事参照。

設定項目中、Decrease footer exampleのところはそのまま使うと、たぶんフッタの日本語フォントの表示がおかしくなるので、version07のときのように、ちょっとだけ変更。(サンプルのkpg.confでは"Decrease footer example for japanese"として記述。)
参考までに、うちのKobo Gloのkpg.confをあげておく。フッタの領域を狭くして、フッタのフォントを小さくしている。

サンプル:「kpg.conf」
そのままダウンロードすれば使えると思うが、どうだろう。参考にしてあとは自分好みにどうぞ。

パッチをあてて再起動後、和書を開こうとしたら、また再起動したりと最初変な挙動を示したが、その後は問題ないようだ。


--
ファーム2.10.0でよくなったと思うのは、
・画面下部のメニュー(?)に「戻るボタン」みたいのがついた。これで、本棚から本を開いて、「戻るボタン」を押すと、本棚に戻れる。ホームを経由する必要なし。あとホームから本を開くと、「本」の一覧へ戻るようだ。

・辞書。クロス・リファレンス可能。表示された辞書の説明の中の単語をさらに辞書で引けるようになった。Kindleではとうの昔からできていたことだが。洋書を読むときにはうれしい機能。

・Pocketは機会があれば使うかも。


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2013年11月13日 (水)

ドイツ語多読本:Katja Gehrmann: Gans der Bär (Minimax)

ソフトカバーの絵本で値段も安めのBelz & GelbergのMinimaxから

Gans der Bärという言い方は、William the Lion(獅子王ウィリアム)とか、Ludwig der Fromme(敬虔王ルードヴィヒ)とか、Karl der Große/Charles the Great(カール大帝)とか、王様の例しか思い浮かばないが、そんな感じだろう。コナン・ザ・グレートとか。

というわけで、「ガチョウ・ザ・クマ」という、タイトルの絵本。


Katja Gehrmann: Gans der Bär

1033語

ガチョウのタマゴを狙うキツネがまず登場。すぐにもヒナが生まれて出てきそうなタマゴをまんまと盗むが、嬉しさのあまり不注意にも、クマにぶつかってタマゴを落としてしまう。

キツネのやつ、なんか落としていったなと、タマゴを拾い上げるクマ。なんだろうと思っていると、タマゴが割れて、ヒナがクマを「ママ!」と呼ぶのだった。

おれはお前のママじゃないし、と置き去りにするクマ。でもヒナはどこまでもクマを追ってくる。
クマは、お前はクマじゃないからこんなことはできないだろうと、いろいろなことをする。クマは木に登れるとか、速く走れるとか。でも、ガチョウのヒナはことごとくそれをクリアして、クマに追いつき、「ママ!」・・・。

ヒナのほうは、生まれて最初に見たものを親と思い込む習性に従っているのだろうが、しだいに実はこいつはクマなのかと、思い始めるクマがおかしい。

それから、絵の中には冒頭のキツネが再三再四登場する。でも、物語本文の中ではまったくそれには触れられない。だから、このキツネは何をしているのだろうと、逆に読む側に緊張感を与える。絵だけでキツネの側の物語が展開する感じで、絵本全体を立体的にしている。

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2013年11月11日 (月)

ドイツ語多読本:Matthias Sodtke: Gib mir die Kirsche-Toooor!

ウサギのNulliとカエルのPriesemutのコンビが活躍するシリーズ。
第1巻が手元にないので、今年出た最新の18巻目。

年齢的には5歳以上対象だが、ひょうきんな絵柄で、意外に大人でも楽しく読める絵本。
前に紹介した"Hundemüüüde"で、お父さんが読み聞かせていた絵本がこのシリーズ。

Matthias Sodtke: Gib mir die Kirsche - Toooor!

1019語

絵ではわかりにくいかもしれないが、緑色の生き物はカエル。
ウサギとカエルがコンビになっているのは不思議だが、どちらもピョンピョン跳ねるから?

大きさは文庫本程度なので、小型の絵本。開いてみると、片方のページが絵で、もう一方のページが文章という構成。文章は1ページ3、4行から8行程度で30語から50語程度。

NulliとPriesemut、ふたりで収穫したサクランボをクマばあちゃんが料理している間に、2本の木をゴールに見立ててサッカーを始める。そして、ありがちなことに、ボールがゴールに入ったかどうかでケンカになってしまう。それを見たクマばあちゃん、いいことを思い出す・・・・。そして、クマばあちゃんの過去があきらかに・・・。


どうやら昔は翻訳もあったらしい。
ウーちゃんケロちゃんの にんじんたべてみる?

たぶんこれは第1巻の翻訳。
NulliとPriesemutという名前はちょっとむずかしいのだろう、ウーちゃんとケロちゃんになっている。絶版なのか、偕成社のホームページで探しても見つからない。

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2013年11月 9日 (土)

Kindle paperwhite(2012,旧モデル) アップデート 5.3.9 フォント追加OK

Paperwhite、旧モデルのアップデート。5.3.9。新モデルは無関係。

フォントの追加は、これまで通りのやり方で大丈夫。
それから、辞書ウィンドウ内での複数の辞書の切り替えもこれまで通り。


自動アップデートが待てない人は、アマゾンのページからダウンロード。ここから

更新内容もダウンロードページに記載されている。

1. ディスプレイ下に表示される「位置」とか「パーセント」とかを消せるようになった。

2. PDFを開くのが速くなったらしい。(未確認)

3. 辞書の機能の改善、らしいんだが、この説明がちょっとよくわからない。

「・辞書の機能が改善されました
 同じ読み方で複数の意味がある場合、それぞれの意味を表示できるようになりました。」

とある。同じ音ってこと? たとえば、「せいふく」で、制服・征服・正副・・・とか? でも、「正副」を辞書で引いて、「征服」の意味が見られたって仕方ないよな。

アメリカ・アマゾンの説明:
"・Improved Homonym Lookup in Chinese and Japanese
When you look up a word that has multiple meanings for the same spelling (homonym), you can view a full list of the available definitions from within the dictionary definition window."

「同じスペリング」で複数の意味を持つ単語を引いた時、と書いてある。スペリングというんだから、音ではなく文字だろう。
(英語の説明も微妙といえば微妙。ふつう辞書は「同じスペリング」のもとに語義を複数まとめていたりするものだから、そんなのあたり前だろうってことになる。だから、"homonym"なんて単語を使い、さらに、「中国語と日本語」と明示しているのだろう。)

で、実際にいくつか単語を調べてみた。
そうしたら、「天国」で、「あまくに」と「てんごく」の2つの意味が辞書ウィンドウにリストアップされた。
辞書機能の改善というのは、こういうことを指しているのかな? この理解で正しい?

だったら、「同じ読み方」ではなくて、「同じ漢字(文字列)」で複数意味がある場合ってことになるはず。いや、「同じ漢字(文字列)で複数の読み方がある場合」と言ったほうがいい?


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2013年11月 7日 (木)

ドイツ語多読本:Matthias Sodtke / Steffen Butz: Hundemüüüde

小グマのOleの一日。朝起きてから寝るまで。
さあ、寝ようと言ってからが長かったりするのが、子供らしい。


Matthias Sodtke/Steffen Butz: Hundemüüüde!

1092語

表紙で横になっている小グマの状態が、hundemüde。
形容詞を強調するのになぜか動物を使う。「疲れている・眠い」(müde)にはHund(イヌ)。腹ぺこ(Hunger)だとBär(クマ)で、Bärenhungerだったり。

本のはじめの3分の1は、小グマのOleが起きて、幼稚園へ行き、帰ってきて、などなどの行動が、各ページに4つの絵と時計の時刻表示で示されている。ドイツ・アマゾンのページで本の中が見られる。(ここから
時計の見方を子供に教えるという意図なのだろう。
文は長めだが、絵でわかるのでは。

それ以後、夕食の場面から、四分割ではなく、1ページに大きな絵が1つ、もしくは見開きになる。
小グマのOleは一日たくさん遊んだので、夕食を食べながら半分寝ている。じゃあベッドへ行こうかと言われると、いやだ、テレビを見るんだと言い出す。でもテレビを見ながら寝ている。もうそろそろベットへ行こうと言われると、また別のことをしたがり、でもほとんど寝ている・・・。

ベッドに入ったOleにお父さんが読んで聞かせる本が、同じ作者の絵本だったりする。

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2013年11月 5日 (火)

ドイツ語書籍:Ferdinand von Schirach: Tabu

『犯罪』、『罪悪』、『コリーニ事件』と、翻訳のKindle版まで出ているので、それなりに売れているのだろうFerdinand von Schirach。どれも読んだことがない。でも、なんか評判のようだし、せっかくだからシーラッハの最新作を。

日本のアマゾンKindleストア、Koboストアにはないので、ドイツの書店からepub版。

Ferdinand von Schirach: Tabu
Tabu

40000語

宣伝文句には、芸術家小説にして法廷劇、最後には人間の深淵を描き出す、みたいなことが書いてある。たしかに、前半はある芸術家の肖像みたいな感じ。

乗馬のことばかりで子供に関心がない母親、酔っぱらいで狩猟が趣味の父親。Sebastian自身は共感覚みたいのものを持っていて、いろんなものを色で認識したりする。父親は銃で頭を撃って自殺。その死体を見て、トラウマに受けるSebastian、母親は屋敷を売り払い、他の男と結婚。Sebastianは寄宿学校へ。そんな少年時代を経て、写真家になり、アーティストとして成功していく。そんなことが淡々とした筆致で、いらない感情を交えることもなく、描かれていく。ほんとに前半は映像アーティストの話。

そして、後半、物語の視点はSebastianから離れる。Sebastianは若い女性を誘拐し殺したという容疑で逮捕され、物語はその真相を追うことになる。真相を知るSebastianの視点からストーリーを追うわけにはいかないだろう。で、検事のLandauやら、Sebastianを取り調べた警官やらが登場、そして、Sebastianの指名で弁護を担当する、ちょっと偏屈な感じのBiegler。

後半から法廷でのやりとりもあり、事件の真相にせまるBieglerの行動ありと、話はおもしろくなってくるが、ネタバレするので、ここまで。

でも、この事件の真相で、何が言いたいんだろうねえ。
「世界は舞台、人はみな役者」ってわけでもなかろうが、自分自身の現実をも作品化・芸術化したってこと? 現実と芸術の見境もなくなった狂気? あるいは、おかしな芸術家のただ迷惑行為か、それとも売名行為?

単に話が読めていないだけなのかもしれないが、前半のSebastianの生い立ちやら創作活動やらと、後半の事件とその真相がどうつながっているのか、よくわかないし。

芸術みたいなテーマを持ち込んでどうしたかったんだろう。一般受けはしなさそう。

ってことで、評判がよさそうな『コリーニ事件』のほうを素直に読んでおけばよかったかな。


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2013年11月 3日 (日)

ドイツ語多読本:Adam Stower: Schlimme Mieze! (Langenscheidt PiNGPONG 3+)

以前紹介したLangenscheidt PiNGPONG 3+から。

Lilyが動物を飼う話。前の"Dummer Schnuffi!"では、クマを犬だと思い込んで、猛獣をペット扱いする様子がほほえましく描かれていたが、今回はトラが動物園から逃げてくる。


Adam Stower: Schlimme Miezi!

372語
アマゾンになかったら、紀伊国屋あたりへ。ここから

前回は実際のクマを犬だと思い込む話だったが、今回も猛獣が出てくるが、違う趣向で。
イヌは飼うのは大変だからというので、お母さんが連れてきたのはネコ。Lilyがネコから目を離している隙に、トラがやってきては食べ物を食べてしまったり、部屋の中をめちゃくちゃにしてしまったり。Lilyは全部ネコの仕業だと思って、お説教したりするが、トラの存在に気がつかない。最後にようやくトラの存在に気がつきそうになると思いきや・・・。

今回も、お姉さんぶって、部屋を散らかしたネコ(犯人はトラだけど)を叱ったり、でも、散らかった部屋をせっせと片付けたりするLilyが、かわいらしく描かれている。

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2013年11月 1日 (金)

ドイツ語多読本:Lorenz Pauli / Kathrin Schäfer: ich mit dir, du mit mir (Minimax)

ソフトカバーの絵本で値段も安めのBelz & GelbergのMinimaxから


Lorenz Pauli / Kathrin Schäfer: ich mit dir, du mit mir

692語

表紙のクマの手(?)の上で笛を吹いているのは、Siebenschläferという動物。ウィキペディアでドイツ語ページから日本語のページに飛ぶと、「オオヤマネ」。

で、そのオオヤマネ、枝を折って、穴を開けて、作った笛を吹きながら、赤いクッションに座っているクマのところにやって来る。音楽好きのクマは自分にも笛が吹けるかも、と思って赤いクッションと交換しようと言う。きみは休めるし、ぼくは音楽ができるし、きみにもぼくにも得な交換じゃないか、という具合。

笛を手にしたクマ、いろいろやってみるものの、うまく吹けない。それで、うるさくて休めないオオヤマネ、ぼくが吹くから笛をくれよ、それできみは音楽が聞けるから、たがいに得する交換じゃないか、と。
クマは、え、そうかなあ、と思いつつも(だって、クッションも笛も手放すんだから)、笛を渡して、音楽を聞く・・・。

こんな感じで、クマとオオヤマネはいっしょに行動。なにかするたびに、たがいに得だよね、というオオヤマネと、そうかなあと思いながらも毎回それにつきあうクマなんだけれども、オオヤマネが鷹揚なクマにつけ込んで、意地の悪いことをしているとか、そんな話ではないので、ご安心。むしろ逆で、二人(?)は仲良しになる。というのも、何かをして相手が喜んだら、自分も嬉しいんだから、自分も得したようなものなのだ。そういう、なんか愛な物語。

絵も、クマとオオヤマネの動きに愛嬌があるし、表情はにこやかだし、とてもなごむ。


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