ドイツ語書籍:Gesa Schwartz: Grim - Das Siegel des Feuers
2011年Deutscher Phantastik Preis 、カテゴリーはベスト・デビュー長編第1位の作品。
ガーゴイルのGrimを主人公にしたファンタジー。3巻まで出ているその1冊目。
日本のアマゾンにKindle版はない(ドイツのアマゾンにはあるが、日本から買えない)。だからいつものようにKoboでも読めるepub版。
Gesa Schwartz: Grim - Das Siegel des Feuers
170,000語
ガーゴイルとかノームとかドラゴンとか吸血鬼とか、そんな怪物と人間は昔、共存していたが、人間との争いをきっかけに、怪物たちは人間に「忘却の魔法」をかけて、自分たちの存在、「異界」の存在を人間に知らせないようにしている。それは鉄の掟。人間は恐ろしい存在なのだ。
パリの地下にも「異界」はある。Grimはその掟の番人。あるとき、恩のある友人のガーゴイルが人間と接触して、何かを渡すところを目撃。あきらかに「異界」を危険にさらす行為。
いっぽうのその何かを受け取った人間Jakob。彼は「異界」の存在が見える。人間の中にはそういう者もたまにいて、妹のMIaも同じ。Jakobは受け取ったもの(サブタイトルの「炎の封印」がされた古文書)をMiaに預けて、異界の存在を教える。Jakobはその古文書を狙う異界の連中に追われ、殺されてしまい、当然、Miaも狙われることになる。Miaが人間の側の主人公といったポジション。
Jakobの最期を見取ったGrimは、当然Miaと出会うことになり・・・。
Grimははじめから人間は信用ならないと教え込まれているし、MiaはGrimを、兄を殺した怪物の仲間だと思っているが、古文書の謎を解くために協力、不信を乗り越え、次第に理解し合うようになる、なんて人間的なドラマもありながら、古文書はいったいなんなのかという謎あり、謎を解くために乗り越えなければならない苦難あり、はたまた、「異界」を襲うクーデターあり、その首謀者に狙われるMiaの危機あり、さらには、首謀者とGrimの因縁あり、そして、かつて「異界」と人間界を切り離す「忘却の魔法」を発動させるきっかけとなった、人間の王の登場あり、Grimの出生の秘密あり・・・・と、いろんなドラマが盛り沢山の異世界ファンタジー。
ちょっと長いけど。
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