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2013年5月11日 (土)

ドイツ語多読は、やはり本が少なくて・・。本探しが大変

いろいろドイツ語の多読に使えそうな本を紹介しているが、やはりやさしい本の数が少ない。

英語の多読で言うところの、Leveled Readers的な本は、ドイツ語の場合、一番やさしいレベルが400語もあったりする。イギリスの小学校で使わているらしORTなどの一番やさしいレベルが、一ページ一語とか数語とか。で、細かくレベル分けされていて、9段階くらいあって、少しずつむずかしくなる。

ドイツは学年単位でレベルが上がるものだから、一つレベルが上がると、一挙に語数も増えるし、むずかしくなる。

それもまた厄介だが、それよりも、400語レベルよりやさしい本を探すのが大変。そのほうが重大な問題。英語ならORTのような本がたくさんあるから、400語レベルへ行くまでに、やさしい本をたくさん読めるのだろうと思う。

たしかに、ORTのドイツ語訳、Lesebaumはある。けれども、レベル1から9まで合わせて、全部で80冊くらいしかない。400語以下となると、50冊あるかどうかくらい。はっきり言って、足りない。ORTのように朗読の音源もない。

だったら小学生向けの本ではなく、それより年齢が低い子供を対象にした絵本を探せばいいだろう、と思うかもしれないが、そういう絵本は大人が読んで聞かせるもの。子供自身が読むようには作られていない、と思うべき。文字を覚えるのは小学校に入るあたりからだから。小学校一年生向けの本のほうが、かえってやさしかったりする。

実際、たとえば3歳向けの絵本でも、ものによっては接続法(英語の仮定法みたいなもの)だって、平気で出てくる。(子供は教科書の順番に、たとえば現在形をまずやって、それから過去形・・なんて順番で言葉を覚えていくわけでないだろうし、それが大人に囲まれて暮らす子供の自然な環境なんだろうと思うが。)

それでもやさしい本を探そうと思えば、本当に幼児向け、2歳向け、さらには15ヶ月、18ヶ月向けになってしまう。そういう本でも楽しんで読める人ならいいけれども、なかなかそんな人はいないだろうと思う。(400語程度の本でも自分には読めないと、謙虚に自覚できる人なら、そういうやさしい本にも手を出す勇気は持てるかもしれない。)


それから、英語の多読で言うGraded Readerみたいな本。Penguin ReadersとかOxford Bookwormsとか。最近ではKindle版も出ているようなので、英語はどんどんやりやすくなっている。ドイツ語にも、外国人向けのドイツ語学習用の本はある。前にいつか、Hueberの本を紹介している。

だが、ここでもドイツ語は厄介。英語は数百語程度のやさしい本が最初のレベルだったりするが、ドイツ語の場合、一番下のレベルでも数千語もあるのが普通だからだ。数百語というのはなかなか見つからない。

というわけで、英語みたいに本は見つからないのだ、という話。

やさしい文章というのは、スポーツとか楽器の演奏とかの基本動作というか基本所作みたいなもので、それが身についてくると、スポーツも楽器も本当に楽しくなる。基礎があるから、複雑な高度なこともできるようになる。

やさしい本を読まず、むずかしい本に手を出して、頭の中で日本語をこねくり回すような読み方をしていて、本当にうまくなるのか? ドイツ語を読んでいるのに、日本語を考えているなんて、おかしいだろう? 日本語で理解するのではなくて、ドイツ語でわかるようになりたくないのか? それをまずはやさしい本でやってみよう、というのが多読だろうと思う。

だから、どうしてもやさしい本が欲しいのだ。

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